2022年 パテック フィリップの新作まとめ

2022.04.01

パテック フィリップ ブース

Photograh by Yu Mitamura

カラトラバ 5226G

カラトラバ 5226G

パテック フィリップ「カラトラバ 5226G」
自動巻き(Cal.26-330 SC)。30石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。18KWG(直径40mm、厚さ8.53mm)。3気圧防水。451万円(税込み)。

 パテック フィリップの代表作「カラトラバ」に、新たなデザインコードを持つモデルが追加された。ダイアルは荒らしたようなパターンが施された、ブラック・グラデーションのテクスチャード・ラック・アントラサイト。アラビア数字インデックスとシリンジ型の時分針にはスーパールミノバが塗布されており、多くの「カラトラバ」に共通するドレッシーなデザインとは一線を画している。ケース側面にはぐるりと一周、クルー・ド・パリ装飾が施されている。このような場合、通常はまずケース側面に装飾を施し、そのあとにラグを接着する。しかし本作は、ラグをケースバックと一体化させるという斬新な手法を取っている。これにより、ラグの付け根まで絶え間なく続く装飾を楽しむことができる。ストラップは、ベージュのカーフスキンとブラックのカーフスキンの2種類が付属する。




クロノグラフ 5172G

クロノグラフ 5172G

パテック フィリップ「クロノグラフ 5172G」
手巻き(Cal.CH 29‑535 PS)。33石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約65時間。18KWG(直径41mm、厚さ11.45mm)。3気圧防水。929万5000円(税込み)。

 1940〜50年代の同社のフラッグシップモデルからインスピレーションを得た、ツーカウンタークロノグラフ。ローズゴールドめっきを施したオパーリングダイアルを採用することによって、クラシカルな雰囲気を高めている。アラビアインデックスやシリンジ型の時分針は、アンスラサイトグレーに縁どられ、視認性も確保されている。シースルーバックを通して鑑賞することができる手巻きムーブメントCal.CH 29‑535 PSは、審美性に優れる仕上げを持つだけでなく、特許取得の6つの技術を盛り込むことによって、歯車の噛み合い調整の最適化や、復針レバーの各ハンマーの自動位置決めなどが図られている。




グランド・コンプリケーション 5270P

グランド・コンプリケーション 5270P>

パテック フィリップ「グランド・コンプリケーション 5270P」
手巻き(Cal.CH 29-535 PS Q)。33石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約65時間。Pt(直径41mm、厚さ12.4mm)。3気圧防水。2446万4000円(税込み)。

 永久カレンダー搭載クロノグラフ「5270」に追加された新作。ヴィンテージカーのボディを彷彿とさせるブラックグラデーションのラック・グリーンダイアルが特徴の1本だ。小窓表示の月と曜日、6時位置のムーンフェイズ、閏年と昼夜を示す丸い穴等、それぞれの要素がバランスよく配置されている。ケースはプラチナ製。加工の難しい素材でありながら、凹型のベゼルや段付きのラグ等、複雑な形状に仕上げられている。ケースバックはシースルーとなっており、手巻き式コンプリケーションムーブメントならではの絶景を目にすることができる。




ワールドタイム 7130R

ワールドタイム 7130R

パテック フィリップ「ワールドタイム 7130R」
自動巻き(Cal.240 HU)。33石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約48時間。18KRG(直径36mm、厚さ8.83mm)。3気圧防水。669万9000円(税込み)。

 直径36mmのコンパクトなケースを持つ、レディースウォッチのワールドタイム。落ち着いた色味のオリーブグリーンダイアルが特徴の1本である。ダイアル中央には、篭の編み目をかたどった手仕上げのギヨシェ装飾が施されている。ベゼルやバックルには、ダイヤモンドがセットされており、ルイ・コティエ式の凝縮感あるダイアルに輝きを添えている。24の都市名は、ダイアルとのコントラストが高いホワイトで書かれており、読み取りやすさにも配慮された仕上がりとなっている。ダイアルと同色のカーフストラップが装着されている。




トラベルタイム表示機構付き年次カレンダー 5326G

トラベルタイム表示機構付き年次カレンダー 5326G

パテック フィリップ「トラベルタイム表示機構付き年次カレンダー 5326G」
自動巻き(Cal.31-260 PS QA LU FUS 24H)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約48時間。18KWG(直径41mm、厚さ11.07mm)。3気圧防水。888万8000円(税込み)。

 年次カレンダーとトラベルタイム機構を搭載したモデル。同時に発表された「カラトラバ 5226G」同様、ざらつきのあるブラック・グラデーションのアントラサイトダイアルと、側面にクルー・ド・パリ装飾が施されたケースが採用されている。年次カレンダーは、トラベルタイム機構に従って作動し、日付の調整は進めるだけではなく戻すことも可能である。8件におよぶ技術特許を出願中のムーブメントは、マイクロローター式の自動巻き。いくつにも分割されたブリッジは、シースルーバックを通して鑑賞可能。




グランド・コンプリケーション 5374

グランド・コンプリケーション 5374

パテック フィリップ「グランド・コンプリケーション 5374」
自動巻き(Cal.R 27 Q)。39石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約48時間。Pt(直径42mm、厚さ12.28mm)。非防水。価格要問い合わせ。

 永久カレンダーとミニッツリピーターを搭載したグランド・コンプリケーションウォッチ。ケースやベゼルだけではなく、ラック・ブルーダイアルの外周にまでバゲットカットダイヤモンドがセットされ、眩い輝きを放っている。インデックスには、バゲットカットサファイアが用いられている。ダイアル上には永久カレンダーの表示がバランスよく配置されており、ケースサイドには、ミニッツリピーターを起動させるためのレバーが備えられている。本作のミニッツリピーター機構には、ムーブメントをほぼ2周するカセドラルゴングが採用されており、豊かな音色を実現させている。




グランド・コンプリケーション 5320G

パテック フィリップ「グランド・コンプリケーション 5320G」
自動巻き(Cal.324 SQ)。29石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。18KWG(直径40mm、厚さ11.13mm)。3気圧防水。1093万4000円(税込み)。

 永久カレンダーを搭載した「5320」。本作は、ローズゴールドめっきのオパーリンダイアルを採用しており、アラビアインデックスとシリンジ型の針の組み合わせとともに、クラシカルなデザインにまとめられている。永久カレンダーに機能を絞ることですっきりとした印象のダイアルは、12時位置に月と曜日の小窓表示、6時位置にムーンフェイズとポインターデイト、4時位置と8時位置にはそれぞれ閏年表示と昼夜表示が配されている。ムーンフェイズは約122年毎に1日分のみの修正で済む高精度仕様だ。