ショパール「アルパイン イーグル」が選ばれる理由。愛好家を唸らせる魅力とは?

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2023.05.13

ショパールの「アルパイン イーグル」は、新時代のラグジュアリースポーツウォッチとして注目されている時計だ。その特徴や魅力を知ることで、多彩なラインナップのなかから、より自分に合った1本を探しやすくなるだろう。アルパイン イーグルの魅力に加え、ショパールの実力についても探っていく。

アルパイン イーグル


実力派「ショパール」の魅力

ジュエラーのイメージが強いショパールだが、もともとは時計メーカーとして誕生したブランドである。同社の歴史とマニュファクチュールとしての実力を見ていこう。

ショパールの歴史と歩み

ハッピーダイヤモンド

ショパールの買収後、カール・ショイフレ3世はレディースコレクションに宝飾製造技術を取り入れた時計を開発。これにより1976年に誕生したのが「ハッピーダイヤモンド」である。

ショパールは1860年に時計メーカーとしてスイスに誕生した。創業者のルイ-ユリス・ショパールが作る時計は高い評価を集め、ほどなくして高級時計ブランドとしての地位を確立する。

1963年には、宝飾品と時計の製造を手掛けていたドイツのショイフレ社に買収された。後継者問題を抱えていたショパールと、スイスの時計製造技術を欲しがっていたショイフレ社の思惑が一致した形だ。

新たに宝飾技術を手に入れたショパールは、1976年に発表した「ハッピーダイヤモンド」の独創的なデザインで世界を驚かせた。その後も優れた時計製造技術と宝飾技術を融合した名作を生み出し続けている。

内部機構の精度と美しさ

Cal.96.01-L

ショパールは1996年、スイス・ジュラ山脈のフルリエにマニュファクチュールを設立。ブランドを代表するムーブメントL.U.Cの初号機となる「Cal.96.01-L」を開発し、これを搭載したモデル「L.U.C 1860」を発表した。

1996年に自社工場を設立したショパールは同年、メゾンを代表するムーブメントとなるL.U.Cの第1号「Cal.96」を開発。以来、マニュファクチュールブランドとしても卓越した時計製造技術を発揮し続けている。

2012年に発表した自社製ムーブメント「Cal.L.U.C 01.06-L」は、時計史上初めてスイス公式クロノメーター検定機関のC.O.S.C.認定を受けた高振動機構だ。その後も高精度の最先端ムーブメントを次々と開発している。

細部まで丁寧に作り込まれた美しさも、ショパールのムーブメントが持つ魅力である。トランスパレントバック仕様の時計であれば、こうした内部機構の美しさを堪能できる。


ショパールの新たな挑戦「アルパイン イーグル」

アルパイン イーグルは、ショパールが2019年に発表したラグジュアリースポーツウォッチのコレクションだ。誕生の背景やモデルの特徴に迫る。

アルパイン イーグルの誕生

サンモリッツ

1980年、当時22歳の従業員だったカール-フリードリッヒ・ショイフレのアイデアを具現したのが、ショパール初のスポーツウォッチである「サンモリッツ」。それまで、ゴールドやダイヤモンドを用いた時計を製作していたショパールが、ステンレススティール製モデルを手掛けたことは驚きをもって迎えられ、その後10年にわたってベストセラーとなった。

ショパールを率いる現共同社長のひとり、カール-フリードリッヒ・ショイフレは、メゾン初のスポーツウォッチとなる「サンモリッツ」を1980年に発表した。

ショパールが初めて開発したステンレススティール製の時計でもあったサンモリッツは当時、主力モデルとしてメゾンの発展を支え、約10年にわたって高い支持を獲得した時計だ。

時が経ち、ショイフレの息子であるカール-フリッツは、過去の名作であったサンモリッツを偶然見つける。サンモリッツのデザインや着け心地に魅了され、父を説得して2019年に誕生したリバイバルモデルが、アルパイン イーグルである。

独創性と操作性の両立

アルパイン イーグルは、自然にインスパイアされた独創的なデザインが特徴だ。サンモリッツのデザインDNAと、有機的かつモダンな質感のダイアルモチーフが、見事に融合している。

優れた操作性もアルパイン イーグルの大きな特徴だ。極めて遊びが少ないリュウズの使い勝手の良さは、常に安心感を与えてくれるだろう。

デザインの独創性とムーブメントの操作性を両立させたアルパイン イーグル。それは、ラグジュアリースポーツウォッチ人気が高まっている現在、ジュエラーとしても超一流の実力を備えたショパールが提示する、ラグスポの姿なのである。


アルパイン イーグルが持つ魅力とは?

アルパイン イーグルが高い評価を得ている3つの理由を知っておこう。いずれもコレクションの人気を語る上で不可欠な要素だ。

エレガントなデザイン

アルパイン イーグル

ビス留めされたベゼルや、ケースの両サイドが張り出したデザインを取り入れることにより、スポーツウォッチらしいマッシブなプロポーションに仕上げている。

アルパイン イーグル最大の特徴は、エレガントかつスマートなデザインである。丸みを帯びたフォルムが、より上品な印象を与えてくれる。

パテック フィリップの「ノーチラス」や、オーデマ ピゲの「ロイヤル オーク」にも見られる、一体感のあるケースとブレスレットも、アルパイン イーグルのデザインにおける特徴的な要素のひとつだ。

ビス留めされたベゼルや左右に張り出したケースサイドにより、一般的なラウンドケースにたくましさも加わっている。サンモリッツのデザインコードをモダンなスタイルに置き換え、スポーティーエレガンスを体現しているのだ。

硬度に優れるルーセント スティール A223

ルーセント スティール A223

ビッカース硬度223の耐久性と、サージカルスティールに比肩する低刺激性を併せ持ったルーセント スティール A223。従来のステンレススティールと比べて純度が高く、その質感も白さが際立つ独特の輝きを放つ。

アルパイン イーグルには、「ルーセント スティール A223」と呼ばれる独自素材が用いられている。ショパールが約4年の歳月をかけて開発した特殊な合金だ。

従来のステンレススティールに比べ高硬度である点が、ルーセント スティール A223の大きな特徴である。加えて、白っぽく輝く独特の表情も魅力といえるだろう。

ルーセント スティール A223は、金属アレルギーを誘発しにくいとされている素材なので、金属に触れるのが不安な人でも、安心して着用できるのではないだろうか。

文字盤に施されたイーグルアイリス

イーグルアイリス

アルプスに生息するイーグルの虹彩に着想を得たという、独特のテクスチャー感をもたせたダイアル。また秒針は羽毛を、スティールの反射は氷河をそれぞれイメージしており、時計全体がアルプス山脈の自然にインスパイアされたデザインとなっている。

アルパイン イーグルが持つ魅力としては、サンバースト装飾を施したガルバニック加工の印象的な文字盤も挙げられるだろう。

中心から斜めに曲がるような形で放射状に引かれている模様は、「イーグルアイリス」と呼ばれている。ワシの虹彩をイメージしたデザインだ。

イーグルアイリスには、「自然ほどインスピレーションの源となり得るものはない」という思いを込めているという。模様のすべてが手作業で施され、時計ごとに唯一無二の価値を生み出している。