2022年 オリスの新作まとめ

プロパイロットX キャリバー400

　オリスは、オリスの自社製ムーブメントであるCal.400を搭載した「プロパイロットX キャリバー400」を発表した。Cal.400は「アクイス」コレクションに初採用されたもので、パワーリザーブ約120時間、高い耐磁性能、保証期間10年（マイオリス登録が条件）、オーバーホール推奨期間10年と実用性が高いムーブメントである。

　今作のデザインはプロパイロットXのデザインコードを引き継いでおり、直線的でエッジが印象的なケースとブレスレットと、特徴的なベゼル、アルファ型の時分針を備える。また、バーインデックスによるスッキリとしたデザインは、従来の「プロパイロット」とは異なる特徴である。ケースはサンドブラストが施されたマットな質感のチタン製で、直径39mmのサイズ感も相まって軽快な着け心地が期待できる。ダイアルカラーはブルー、グレー、サーモンの3種類が用意される。

ビッグクラウン ポインターデイト ブロンズ

　オリスは「ビッグクラウンポインターデイト」で初のフルブロンズモデルである「ビッグクラウン ポインターデイト ブロンズ」を追加した。劇的な経年変化が見られるブロンズは、近年、時計用素材として採用事例が増えており、オリスでも採用例がある素材だ。今作は、ケース、ベゼル、クラウン、ブレスレットおよびクラスプのすべてが無垢のブロンズ製である点が特徴である。ブロンズはスティールよりも柔らかく変形しやすいので、今回の採用に当たって時間をかけて開発が行われた。

　ダイアルカラーはグリーン、ブラウン、ボルドー、ブルーの4色が用意される。いずれも、ブロンズの色味と経年変化によるパティーナとマッチする彩度を落とした色調が特徴である。

ビッグクラウン×チェルボボランテ

　オリスのアイコンである「ビッグクラウン」に、サステナブルな鹿革をストラップに用いた「ビッグクラウン×チェルボボランテ」が追加された。現在スイスでは、野生の鹿が毎年約1万5000頭駆除されている。これは、鹿による植物の食害抑制を抑制し、自然環境のバランスを保つことが目的である。長年、駆除された鹿は廃棄物として処理されてきたが、その皮革を資源として活用する活動を始めたのがチェルボボランテである。

　今作には、チェルボボランテが鞣して製品化した鹿革のストラップが用いられる。この鹿革はスイス国内で2カ所を残すのみとなったフルベジタブルタンニングのみを行う工場で鞣されている。また、通常は不良品として扱われることが多い皮革の傷付いた部分も、廃棄を減らし、鹿が生きた証しとして残すことを特徴としている。

　用意されるのはケース径38mmの3モデルで、ダイアルカラーはグレー、ブルー、グリーンが用意される。また今作には、同じく鹿革が用いられたトラベルポーチとカードケースも付属する。