『クロノス日本版』の編集部員3人が話題モデルをインプレッションし、語り合う連載。今回は副編集長の鈴木幸也、ほそやんこと細田雄人、そして新人の土井康希の3人でオシアナス「OCW-T200S-3AJF」を好き勝手に論評する。
Photographs by Kazuma Okita
阿形美子:文
Text by Yoshiko Agata
2022年5月2日公開記事
デザイン・スペックともにシンプルさを追求したコネクテッドウォッチ。蒸着によってメタルの質感を備えたグリーン文字盤や薄型の多面ケースなど、シーンを問わずに使えるのが魅力だ。タフソーラー。フル充電時約20カ月(パワーセーブ時)。SS(直径41.4mm、厚さ10.7mm)。10気圧防水。6万6000円(税込み)。
カシオの技術を集積したグリーンダイアル
細田3針プラスデイトの、本当にオーソドックスなモデルです。Bluetoothでアプリ(OCEANUS Connected)に接続することで、各国のワールドタイム時間にワンタッチで合わせられます。
鈴木これは機能がシンプルで非常に良かったです。多機能なデジタルウォッチって使い勝手に難があるものが多いから、これで十分だと思いました。グリーン文字盤も綺麗でした。
細田ソーラー駆動で、ソーラーセルの上にポリカーボネートを載せていて、蒸着によって金属感をうまく出しています。強い光に当てるとセルが見えてくるものの、基本的にはダイアルの放射線の仕上げが綺麗です。写真は意地悪にかなり寄って撮っていますが、普通に着けている分にはセルは分からないです。
鈴木一点気になるとしたら、インデックスと針が自然光下で光りすぎること。これは、インデックスが金属製だからかな。でも、その分、チープさはないよね。
細田風防の無反射コーティングが内面のみであることも、ギラつく一因かもしれません。でも、価格に対して満足感は十分あると思います。定価は6万円+税ですが、実売だともう少し安く買えますね。
鈴木(検索ポチポチ……)確かに、これは安い!
アンダー10万円ながら大満足のケース仕上げ
細田お手頃な価格ですけど、外装にはザラツ研磨を採用しているそうです。ケースの稜線もキレイに出ていますね。
土井ケースはポリッシュとヘアラインがきちんと磨き分けられていて、ブレスレットもキレイで、価格に対して満足感は大きいと思います。
鈴木そうだね。非常に競争力が高いと思いました。
土井僕はベゼル上面の縦方向のヘアライン仕上げが気に入っています。着けてみるとこれが結構キラッと光って高級感があります。
鈴木その外側にポリッシュをしているから、さらに際立って立体感が出ているし、ケースのエッジも立っていますね。
副編集長絶賛のパッケージ力
細田ブレスレットはどうでしたか?
鈴木着け心地も良かったですよ。剛性も硬すぎず、ユルユルすぎず、腕毛も挟まず(笑)。軽くて、日常的に使って何の問題もないですね。
細田そうそう。素材はSSですが、全体で重量が133gなのでかなり軽いですよね。
鈴木ヘッドとのバランスも良かったから違和感なく着けられました。時計愛好家でない人にとっては6万円も高額でしょうけど、それだけ出していい時計だと思います。
細田一般の方が「良い時計を買おう」って思った時に、十分に選択肢に入ってきますね。
鈴木グリーン文字盤で流行りも押さえているし、ソーラーでしょ。非常に実用性も高いし、パッケージングも良い。10気圧で防水も気にせず使えるし。
土井幸也さんベタ褒めですね。
細田でも確かに、10気圧防水あって、しかもケース厚10.7mmと薄いんですよね。この両立は、本当にやってくれたなーって感じ。