G-SHOCK「MTG-B3000」の使い勝手を検証。高級ラインは大人のアクティブライフに必須な要素をどこまで備えている!?

2022.06.19

複数の時計を所持しつつも、趣味のシーンで着けるための1本がいまだに見つからない。そんなバイク好き雑誌系ライターが、ハイグレードG-SHOCKの新作として注目される「MTG-B3000」をインプレッション。アクティブなシーンでの使い勝手や機能性、それに大人の持ち物としてのクオリティ。さらに自分のライフスタイルや嗜好にリアルにマッチしているかどうかなどなど、独自の視点にて進化を遂げた高性能G-SHOCKをチェックした。

長谷川剛:文・写真
Text & Photograph by Tsuyoshi Hasegawa

MTG-B3000B

G-SHOCK「MTG-B3000B-1AJF」
タフソーラー(ソーラー充電システム)。トリプルGレジスト(耐衝撃構造・耐遠心重力性能・耐振動構造)。カーボンコアガード構造。フル充電時からソーラー発電なしの状態での駆動時間:機能使用の場合約5ヶ月、パワーセービング状態の場合約18ヶ月。カーボン×SSケース(直径50.9mm、厚さ12.1mm)。20気圧防水。12万1000円(税込み)。


完璧なフォーメーション作りに不可欠

 大人スタイルを完成させるワンピースとして欠かせない(と信じている)時計。できれば常にシーンにマッチしたお気に入り時計を着けて暮らしたい。そのため筆者は、機械式を中心としつつカテゴリー別に複数の時計をコレクションしている。昨今、ようやく理想の時計フォーメーションが組み上がったと満足していたのだが、ひとつだけ半空席状態のポジションがある。

 それはバイクと過ごすときの時計だ。所有するバイクは今時空冷2気筒の大型車ということもあり、アイドリング状態でもなかなかの振動を発する。もちろん走行時の振動や衝撃のほうが強いワケで、そういった環境に機械式時計は適していない。加えて自分のラインナップは、 どれも1940~60年代の古時計がメイン。かような老骨たちにムチ打つのは酷というものだ。そこで以前からクォーツ式腕時計をバイク用に1本用意はしていた

タグ・ホイヤー クォーツ時計

筆者が日頃バイクに乗る際、着用している1980年代製と思われるクォーツダイバー。35㎜径と黒金のルックスが気に入って愛用。アウトドア・シーンではこの時計で出掛けること多し。

 しかし、どうも付属のブレスレットの具合が自分の腕にいまいちフィットせず、走行中に違和感を感じていたのだ。加えて粋がって小径モノを選んだため、時刻が読み取りにくいし、経年から夜光の寿命も尽きている。デザイン等は今も非常に気に入っているのだが、バイク用としては、はなはだ問題あるレベルと言わざるを得ないのであった。そんなときに出会ったこの新型G-SHOCK「MTG-B3000」だ。


思ったほど小型ではないが装着感は上々!

 以前からバイク仲間がG-SHOCKを愛用していたことは知っていた。G-SHOCKがバイク用などアクティブシーンに有効であることも当然承知の上。ただ、バイクに乗り始め間もなかった20代の頃ならいざ知らず、近年はG-SHOCKのバリエーションも大いに増え、どのモデルを選べば良いか分からなくなっており、放置したままとなっていたのである。

 しかし新たなモデルであるMTG-B3000は、薄型・小型モジュールかつケースも薄型へと驚異の進化を遂げたということで、俄然気になる一本として心に引っ掛かっていた。

 そんな待望のタフ時計を腕に着けてみて、まず最初に思ったのは、ソコまで小型ではないということ。これは単に普段、ヴィンテージの軍用30mm径ケースなどに親しんできたことのツケだろう。しかし装着感は見た目のゴツさとはうらはらに非常にナイスだ。本体の軽量化と幅広ベルトが適切な装着感をもたらしているに違いない。手首の稼働域を考慮したボタン配置やガード形状により、手首をアレコレ動かしてみても当たってしまうことがないのも好印象。

MT-G 着用

計算されたボタン配置に加え、エッジをカットしたガード等により手首は自由に動かせる。スパナや工具も問題なく使用OK。

 ファーストインプレッションの良好さに気分もアガり(?)、早速これまで個人的にご法度だった時計を装着したままでのバイク整備にトライ。