サマーシーズンが近づくと、街中で目立つサンダルコーデ。大人の男性はトレンドに関係なく上品に履きたいものだ。そこで頼りになるのが老舗のハイブランドを手掛ける一足である。トッズ渾身のサンダルに注目!
吉江正倫:写真 Photograph by Masanori Yoshie
[クロノス日本版 2022年7月号掲載記事]
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ストラップ、インソール、ミッドソール、アウトソールのすべてをホワイトで統一。無駄のないミニマルなデザインが特徴だが、幅広のカーフレザーのストラップをクロスさせることで、甲のホールド感と、見た目のユニークさを演出している。アウトソールはアイコニックなラバーぺブルの付いたソールを採用する。ホワイトの他にブラックも展開。イタリア製。ロゴ入りの保管袋付属。「レザー スライド」。カーフレザー。ホワイト+ホワイトソール+ホワイトミッドソール。6万1600円(税込み)。
ミニマルな美を放つホワイトサンダル
ここ数年のアウトドアブームの影響から、すっかり市民権を得たサンダルだが、各ブランドがさまざまなデザインのものを出していて、選ぶ方も迷ってしまう。メンズの場合、昔からあるビーチサンダルをはじめ、文字通りシャワーを浴びるときに履いていたシャワーサンダル。スリッパ感覚で履けるサボサンダル。その昔グルカ兵が履いていたサンダルをモチーフにしたグルカサンダル。そして、機能性に特化したスポーツサンダルなどがよく知られているところ。スポーツサンダルは、ストラップで甲をしっかりホールドし、歩きやすさを追求したクッション性の高いビブラム社のソールを採用したものなど、スニーカーの履き心地に迫る旬のカテゴリーである。
軽装のレジャーなら、シャワーサンダルで十分だろうし、キャンプなどの本格的なアウトドアシーンなら機能性に優れたスポーツサンダルもおすすめだ。しかしここではあえて、最も日常的に履けるタウンユース向けについて考えたい。第一に、みすぼらしく見えない足元を演出すること。やはり高級感のある素材を使ったものや、洗練されたデザインのものを履きたい。
都心で履けて、高級リゾート地も似合ってしまう、そんな一足を選んでみた。おすすめはイタリアのトッズの「レザー スライド」だ。トッズといえば、「ゴンミーニ」の愛称でおなじみのドライビングシューズを頭に浮かべる人も多いだろう。アウトソールからヒールにかけてラバーぺブルが装着された、あのアイコニックなデザインのシューズである。こちらのサンダルは、交わったレザーのストラップにホットスタンプのトッズモノグラムのロゴが入り、「ゴンミーニ」を彷彿させるラバーぺブル付きのアウトソールを採用している。デザインはこれ以上削れないほどミニマルそのもので、作りの丁寧さと素材の良質さが伝わってくる。
ボトムスはショートパンツはもちろん、アンクル丈のパンツに合わせてもよく似合う。トップスはポロシャツや開襟シャツ、スウェットもOK。サンダルの美しさを生かす、きれいめのコーディネイトでまとめたい。
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