今回のテーマは「セレブと時計」。世界のセレブリティがどのような時計を身に着けているかを2回に分けて一挙紹介したい。今回はアスリート編、映画スター編をお届けする。彼らの腕時計を通して素顔を垣間見るというのは一種のエンターテイメントとして定番化してきている。同じ時計を購入したい人、単に興味がある人、見る目的はさまざまだろうが、どうぞお楽しみあれ。
Text by Nadja Ehrlich
2022年8月9日掲載記事
アスリート編
腕時計を愛用するアスリートやブランドアンバサダーとして時計メーカーに協力する人々は、数え上げればきりがない。まずはアスリートの腕時計から紹介していこう。
ヨハネス・ルゼック × オメガ
W杯通算17勝の経歴を誇るドイツ出身のノルディック複合選手ヨハネス・ルゼックは、オメガの新しいブランドアンバサダーだ。北京2022オリンピック競技大会を前に着用していたのは、「シーマスター ダイバー300M 北京2022」スペシャルエディションである。
ボリス・ヘアマン × グラスヒュッテ・オリジナル
2020年、フランスのレ・サーブル・ドロンヌから世界の海を一周するヴァンデ・グローブにドイツ人として初めて参加し、5位で完走したヨットマンのボリス・ヘアマン。シーエクスプローラー号では、グラスヒュッテ・オリジナルの「SeaQ パノラマデイト」を着用した。
エリック・マキシム シュポ=モティング × G-SHOCK
カメルーン代表のサッカー選手で、現在はドイツ王者のバイエルン・ミュンヘンで活躍するエリック・マキシム・シュポ=モティング。彼ははG-SHOCKの熱心なコレクターとしても知られている。写真はヨーロッパの一部地域でわずか13本のみが限定生産された、エリック・マキシム・シュポ=モティングとG-SHOCK「GM-6900」のコラボレーションモデルである。
カール・ガイガー × ユンハンス
ユンハンスは「2021年年間最優秀スキー選手」に選ばれたカール・ガイガーとの提携を強化し、同選手が2021年~22年、および2022~23年のシーズンにユンハンスのブランドアンバサダーに就任することを発表した。
2021年初頭にユンハンスはオーベルストドルフで開催されたFISノルディックスキー世界選手権において公式時計パートナーを務めた。同地オーベルストドルフはガイガーの故郷であり、ガイガーは同大会において男子団体と混合団体で2個の金メダルを含む合計4つのメダルを獲得している。
バルテリ・ボッタス × IWC
IWCは2013年以来、「メルセデス-AMG ペトロナス フォーミュラ ワン™」の公式エンジニアリング・パートナーとなってきた。レーシングドライバーのバルテリ・ボッタスは2017年から同チームでメルセデスのドライバーを務めている。そして彼の手首にはIWCのアニュアルカレンダー搭載のビッグ・パイロット・ウォッチなどが確認されてきた。
なお、初開催となるF1 マイアミ・グランプリ™ に合わせ、2022年にIWCとチームの両者は初の公式チームウォッチ「パイロット・ウォッチ・クロノグラフ41 “MERCEDES-AMG PETRONAS FORMULA ONE™ TEAM”」を発表している。
ノバク・ジョコビッチ × ウブロ
セルビア出身のテニス選手であり、グランドスラムで21回、マスターズ1000の38回を含むATPツアーでシングルス88勝、オリンピックのメダル獲得などを勝ち取ってきたテニスプレーヤー、ノバク・ジョコビッチは2021年からウブロのアンバサダーに就任している。写真では「ビッグ・バン ウニコ チタニウム セラミック」を着用。
マイケル・フェルプス × オメガ
2004年からオメガのアンバサダーを務めるアメリカ合衆国出身のマイケル・フェルプスはオリンピックにおいて23個の金メダルを含む28個のメダルを獲得してきた競泳選手だ。マイケル・フェルプスとオメガは、2018年に「シーマスター プラネットオーシャン マイケル・フェルプス リミテッド エディション」でコラボレーションを手掛けるなど長く活動を共にしている。オメガが29度目のオフィシャルタイムキーパーを務めることになった東京2020 オリンピックにおいてマイケル・フェルプスは「シーマスター アクアテラ 東京2020 ゴールド エディション」を着用する姿を見せた。
大坂なおみ × タグ・ホイヤー
2013年に女子テニス協会(WTA)のプロに転向以来、爆発的な力と影響力を持つ世界有数のテニス選手に成長した大阪なおみ選手。タグ・ホイヤーは2021年、大坂なおみ選手のアンバサダー就任を発表した。この写真では、スマートウォッチ「タグ・ホイヤー コネクテッド」にオレンジラバーストラップを組み合わせたモデルを着用している。
トム・ブレイディ × IWC
トム・ブレイディは6度のスーパーボウル優勝、4度のスーパーボウルMVP受賞、3度のリーグMVP受賞、16度の地区優勝を記録するアメリカのNFLプレーヤーであり、2019年からIWCのアンバサダーに就任している。彼が2020年5月にフロリダのゴルフクラブで開かれたトーナメント「The Match: Champions for Charity」で着用したのは、「ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー」であった。
アシュ・バーティ × ラドー
弱冠23歳で世界ランキング1位まで上り詰め、テニス界にセンセーションを巻き起こしたアシュ・バーティ。2021年にはウィンブルドン決勝戦で勝利している。2017年にアシュ・バーティはラドー ヤングスターズに加わって以来、ラドーのサポートを受けてきた。
ウサイン・ボルト × ウブロ
2002年から2017年までの現役時代に数々の記録を樹立し、人類史上最速のスプリンターと評されたジャマイカ出身のウサイン・ボルト。ボルトは2010年よりウブロのブランドアンバサダーに就任し、ボルトをモチーフにした多くの記念限定モデルが発表された。オリンピック・リオ大会の開催された2016年には「ビッグ・バン ウニコ ウサイン・ボルト イエローゴールド」「ビッグ・バン ウニコ ウサイン・ボルト セラミック」が発表されている。同年、ボルトは金メダルを3つ獲得した。
トミー・フリートウッド × タグ・ホイヤー
タグ・ホイヤーのアンバサダーに就任したトミー・フリートウッドは、ヨーロピアンツアーで5回の優勝を成し遂げ、2018年ライダーカップでも勝利を収めた経験を持つ英国のプロゴルファー。2017年にはアブダビHSBCゴルフ選手権を制し、全米オープンで4位、全仏オープンで優勝を飾った。写真では「タグ・ホイヤー コネクテッド キャリバーE4 ゴルフエディション」を着用している。
ジェシカ・フォン・ブレドウ=ヴェルンドル × リシャール・ミル
ドイツの馬場馬術選手ジェシカ・フォン・ブレドウ=ヴェルンドルは2014年からドイツのオリンピック代表(Aチーム)の一員となっている。東京2020オリンピック競技大会でジェシカ・フォン・ブレドウ=ヴェルンドルは牝馬のダレラとともに個人のほか団体戦でも金メダルを獲得した。また2021年のヨーロピアン・チャンピオンシップでも、このペアはすべて(チーム、グランプリ・スペシャル、グランプリ・フリースタイル)において金メダルを獲得している。2016年12月からジェシカはリシャール・ミルのファミリーへ加わり、「RM 07-01 カーボンTPT®」を着用している。
デイヴィッド・ベッカム × チューダー
4つのビッグクラブとイングランド代表でプレーし、2013年に現役を引退した元プロサッカー選手のデイヴィッド・ベッカム。現在もファッショニスタとして、あるいは慈善事業家として活動の幅を広げている。2017年からはチューダーのアンバサダーに就任し、チューダーが掲げる「BORN TO DARE」キャンペーンの顔となっている。広告ビジュアルで着用していたのは、「ブラックベイ クロノ」だ。
ラファエル・ナダル × リシャール・ミル
現在までに22回連続のグランドスラム優勝回数を誇り、歴代単独1位トップ10連続在位の歴代最長記録を保持するなど、テニス史上屈指のトップ選手として君臨しているラファエル・ナダル。
2010年にリシャール・ミルのアンバサダーに就任したラファエル・ナダルは、かつて腕時計を着用してコートに立つことを拒んでいた。しかしリシャール・ミルの説得のもと当時世界で最も軽いトゥールビヨンを共同開発し、やがてプレー中も着用する姿を見せ始め、ファンたちを驚かせた。2017年に発表された「RM 27-03 トゥールビヨン ラファエル・ナダル」は、ナダルの母国スペインの国旗から着想を得た、鮮やかなレッドとイエローのクォーツTPT®製ケースを備えている。
ルイス・ハミルトン × IWC
イギリス出身のF-1ドライバーであり、史上最多7度目のF1ワールドチャンピオンに輝いているルイス・ハミルトンは、2013年からIWCのアンバサダーに就任している。2019年にはIWCのデザイナーとともに世界限定100本の「ビッグ・パイロット・ウォッチ・パーペチュアル・カレンダー “ルイス・ハミルトン”」を発表し、自身も着用した。
ペレ&キリアン・ムバッペ × ウブロ
ウブロはサッカー界の伝説、ペレことエドソン・アランテス・ド・ナシメントと2014年からアンバサダーの契約を交わしている。また2018年からはフランスのサッカー選手、キリアン・ムバッペもファミリーに加わった。写真では両者とも「ビッグ・バン ウニコ」を着用している。