少量生産ウォッチ故に可能になった凝った仕上げと、安定した品質を両立するローマン・ゴティエ。同ブランドに対してゴティエ自らが考えるコンセプトを基にした世界初のブランドコーナーが、4月に東京、6月には愛知の計2カ所、日本に誕生した。
[クロノス日本版 2022年9月号掲載記事]
世界初のローマン・ゴティエコーナーが日本に誕生
マイクロメゾンブームの中で、特にその熱狂ぶりに拍車がかかるのがローマン・ゴティエだ。元来、高品質なムーブメント仕上げや凝った外装、ひと目見てそれと分かるユニークなデザインを持つローマン・ゴティエの時計は、マニアックな時計愛好家の垂涎の的であった。しかし、コロナ禍を発端とする世界的な高級時計ブームが巻き起こり、〝他人とは違った〞高級機を持ちたいというニーズが増えると、その需要は一気に高まりを見せる。少量生産だからこそ実現可能な細部の作り込みと、大企業からの資本参加によって得られた安定した品質を両立する同社の時計が、目の肥えた日本の時計愛好家から支持を集めるようになったのは当然と言えば当然だ。
そんなローマン・ゴティエの世界初となるコーナーが今年4月に「タカシマヤ ウオッチメゾン 東京・日本橋」、6月に愛知県の「HASSIN」に誕生した。これまでの10年間、満足のいくクォリティを実現できる生産数を維持するため、日本での取り扱いはタカシマヤ ウオッチメゾン東京・日本橋と「カミネ旧居留地店」の2店舗のみだったが、コレクション内での〝プレタポルテ〞に当たる「コンティニュアム」の発売を受けて新たな取扱店が増えたかたちだ。コーナーで重要なのはジュウ渓谷のレリーフである。この地で受け継がれてきた伝統と技術をコーナーの什器で表現することはブランドにとって重要なコンセプトであり、そのためすべての什器がスイスで職人の手によって製造されている。HASSINはブランドとして初となる中部エリア正規取扱店だけあり、コーナーオープンを待ち望んでいたファンも多いはず。入手困難とはいえ、実機を触って購入できる店舗が増えたことは喜ばしいことだ。
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