今回のテーマは「セレブと時計」。アスリートや、映画スターたちの腕時計を紹介した前回に続き、今回はミュージシャンの愛用モデルやスクリーンで登場した腕時計について紹介する。世界のセレブリティはどのような時計を身に着けているのだろうか? 彼らの腕時計を通して素顔を垣間見るというのは一種のエンターテイメントとして定番化してきている。同じ時計を購入したい人、単に興味がある人、見る目的はさまざまだろうが、どうぞお楽しみあれ。
Text by Nadja Ehrlich
2022年8月10日掲載記事
ミュージシャン編
ファレル・ウィリアムスが誰と一緒に時計をデザインしたかご存じだろうか? あるいは、オスカー受賞者マーク・ロンソンの着用モデルとは? ここではミュージシャンと腕時計のつながりをご紹介する。
マーク・ロンソン × オーデマ・ピゲ
オーデマ ピゲは2022年、ブランドアンバサダーにイギリスとアメリカを拠点に活動するDJ、ソングライター、レコードプロデューサーのマーク・ロンソンを迎え入れた。オーデマ ピゲは2019年から音楽プログラムを開始している。このプログラムはブランドがアーティスト間の対話や多くの感情が生まれる出会いの機会創出を支援する目的で行っているものであり、マーク・ロンソンとのパートナーシップはこの理念とも合致する。なお発表時にマーク・ロンソンが着用していたのは「ロイヤル オーク "ジャンボ" エクストラ シン」である。
DJ SNAKE × ウブロ
フランス人アーティストとして世界最多のストリーミング再生回数を記録したDJ SNAKEとウブロは、2018年1月からパートナーシップを結んでいる。2021年にはこのパートナーシップによる初のコラボレーションウォッチ「ビッグ・バン DJ SNAKE」が世界限定100本限定モデルとして誕生した。サファイアクリスタルのダイアルには、ケースと同じ色で世界地図が描かれている。この地球はDJ SNAKEのシグネチャーであり、彼がライブのために地球を横断していること、そして数々の彼のヒット曲は、世界をホームとしていることを意味している。
ファレル・ウィリアムス × リシャール・ミル
ミュージシャンとしてのキャリアを1994年にスタートしたファレル・ウィリアムスは、2001年にはブリトニー・スピアーズの楽曲「アイム・ア・スレイヴ・フォー・ユー」のプロデュースに成功している。世界中に名前が知られたのはやはり「ハッピー」のシンガーとしてだろう。楽曲とプロデュースのみならず、ファレルは「ビリオネア・ボーイズ・クラブ」、そしてシューズブランド「アイス・クリーム」というブランドを創設し、ファッションの世界にも進出している。もともとリシャール・ミルの愛好家であったファレルは「RM 031 ハイパフォーマンス」「RM 70-01 アラン・プロスト」などを着用していた。そして2019年にはついにファレルとリシャール・ミルの共同でデザインを行った「RM 52-05 トゥールビヨン ファレル・ウィリアムス」が発表された。
ディー・ファンタスティッシェン・フィーア × クロノスイス
ドイツ・シュトゥットガルト出身のヒップホップバンド、ディー・ファンタスティッシェン・フィーアと共に、クロノスイスは「タイムマスター」コレクションから特別限定モデルを2014年に発表した。写真は発表時のもので、中央がクロノスイスCEOのオリバー・エブシュタインである。
ヨナス・カウフマン × ロレックス
ドイツ人テノール歌手のヨナス・カウフマンは、世界一流のオペラの舞台で輝くトップパフォーマーのひとりである。彼はヴェルディ、ワーグナー、ビゼー、マスネ、プッチーニによるロマン派のオペラ作品で主要な役を演じ、名声を得ている。ヨナス・カウフマンはロレックスのブランド・アンバサダーのひとりである。
ラン・ラン × ウブロ
中国出身のピアニスト、ラン・ランは2015年1月からウブロのブランド・アンバサダーの一員となっている。2016年11月、ウブロはこのパートナーシップに由来する2本の限定モデルを発表した。「クラシック・フュージョン セラミック ウルトラシン ラン・ラン」と「クラシック・フュージョン トゥールビヨン カテドラルミニッツリピーター カーボン ラン・ラン」である。