2019年の登場以来、多くの愛好家を虜にしたショパールの人気コレクション「アルパイン イーグル」。誕生からおよそ3年。その過程で「アルパイン イーグル」は着実にバリエーションを充実させてきた。そして今、この人気コレクションに、新作としてアルプスの大自然に着想したグリーンのモデルが登場。そこで今回は、「パイングリーン」と命名された新色ダイアルを装備する、この新作の魅力を解明していこう。
2022年の新作として登場したパイングリーンダイアル。インデックスと針には、夜間や暗闇で強い光を放射するスーパールミノバ® グレード X1を塗布。また、4時と5時の間に設けられた日付表示の数字のベースには、ダイアルになじむ色合いを選び、確かな視認性をサポートする。自動巻き(Cal.CHOPARD 01.01-C)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。ルーセント スティールA223(直径41mm)。100m防水。ブティック限定。203万5000円(税込み)。
名畑政治:文 Text by Masaharu Nabata
Edited by Yuto Hosoda
[クロノス日本版 2022年11月号掲載記事]
アルプスの自然から着想を得た新しいダイアルカラー「パイングリーン」
ブルーはアルプス山脈最大の氷河、アレッチ氷河に着想した「アレッチブルー」(184万8000円)、渋いグレーはアルプスのベルニナ山群の岩々からインスピレーションを得た「ベルニナグレー」(184万8000円)、ブラックはアルプス山岳地帯の夜の深い闇をイメージした「ピッチブラック」(392万7000円)と命名されている。
2019年の発表時にはシンプルでストイックな印象が強かったアルパイン イーグルだが、約3年間で、ここまで豊富なバリエーションを展開してきたのだ。
2019年の発表と同時に、世界中の時計愛好家から絶大なる支持を獲得したショパールの「アルパイン イーグル」。ベースとなったのは、1980年にショパールが発表したステンレススティール外装の「サンモリッツ」だ。当時、宝飾系のイメージが強かったショパールにおいて、エレガンスとスポーティーさを絶妙にブレンドし、ステンレススティールの外装を持つサンモリッツは異色だったが、40年近くの歳月を経て登場したアルパイン イーグルは、このサンモリッツに現代的なエッセンスを加えた絶妙なアレンジで格段の進化を遂げ、一躍、人気コレクションへと駆け上がった。
誕生当初のアルパイン イーグルは、ストイックさを特徴とし、ダイアルのカラーはアレッチブルー、ベルニナグレー、ピッチブラックというベーシックなものだった。そこに新作として新たなカラーである「パイングリーン」が登場。引き締まったフォルムに深みのあるグリーンダイアルが見事にマッチし、同作の新たな魅力を引き出すことに成功している。
この新しいカラーは、これまで同様、アルプスの自然から着想を得たもの。もちろん、この新ダイアルにもイーグルの虹彩からインスピレーションを得た、中心部から外周に向かって放射状の模様を刻んだサンバーストモチーフが採用され、深みのあるグリーンをより印象的なものへと昇華させている。そしてローマ数字とバーのコンビネーションによるインデックスとたくましい時分針には、暗闇でも十分な光を放つスーパールミノバ®グレード X1を塗布し、確かな視認性を提供。ケースとブレスレットには、高い耐久性と不変の輝きを持つ新合金「ルーセント スティール A223」およびエシカルローズゴールドが採用される。
ちなみにショパールでは、アルパイン イーグルコレクションのスタートと共に、その名を冠した「アルパイン イーグル財団」を共同設立。新作の売り上げの一部はアルプスやレマン湖畔のオジロワシ再導入プロジェクトなど、生態系保全の活動に寄付されるという。
アルプスの自然に着想し、その保全に寄与するアルパイン イーグル。パイングリーンのダイアルにも、ショパールというメゾンの自然保護に対する強固な意思を見て取ることができるはずだ。
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