時計の歴史から販売のノウハウまで、幅広い知識が求められる資格検定制度「ウオッチコーディネーター資格検定」。時計販売員向けの資格だが、常日頃時計を扱う愛好家にとっても良い学びの機会になるはずだ。
[クロノス日本版 2022年11月号掲載記事]
「CWC」-Certified Watch Coordinator-
日本時計輸入協会が創設した「ウオッチコーディネーター資格検定(以下CWC)」は、今年で創設から12年目を迎えた。これまでにおよそ2860名の有資格者を輩出し、豊富な専門知識を持ったウオッチコーディネーター、いわば “時計販売のスペシャリスト” が全国の店舗で活躍している。
CWCは、時計の発展の歴史や機械の仕組み、販売・接客の正しい方法まで、非常に幅広い知識を体系的に得ることができるため、実は時計愛好家が知見を深めるには最適な機会であると言える。今回は、CWC有資格者として日新堂銀座本店でアシスタントマネージャーを務める鵜沢健さんにその魅力を伺った。
これまで学んできた知識をさらに深めたいと上司に相談したことが動機だったという彼は、2017年にCWC資格を取得。パテック フィリップをはじめとした高級時計を取り扱うため、日新堂では社員全員に資格取得を推奨している。「情報過多な現代において、正式な資格で得た知識は部下やお客様にも自信を持って伝えることができます」。
なるほど、知識の情報源は重要で、それが顧客からの信頼にもつながるというわけだ。また、さらなる魅力は有資格者向けに用意された特別なプログラムで、鵜沢さんは時計学校で行われたムーブメントの組み立て実習に参加したという。「実際に自分で作業を行うと技術者の凄さを実感できるので、接客でお客様に説明する際に説得力が出ます」。
この他にも、時計業界で影響力のある講師を招いたセミナー等も開かれ、合格した後も有意義な時間を過ごせるだろう。イチから学ぶ初心者も、情報を求めるマニアも、このウオッチコーディネーター資格検定への挑戦が時計知識を深める良いきっかけになるはずだ。
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