あえてIWCの手巻き腕時計を選ぶ理由とは? おすすめモデルとともに紹介

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2023.04.19

「パイロット・ウォッチ」や「インヂュニア」「アクアタイマー」など、優れた性能を持つコレクションを展開してきたIWC。その実用性の高さから、IWCウォッチは日常使いにも最適だ。一方で、“実用的”や“便利”とは真逆のポジションともいえる手巻き時計にも、魅力的なモデルをそろえている。現在、時計市場に流通する機械式時計のほとんどが自動巻きである時代に、あえてIWCの手巻き腕時計を選ぶ理由とは? 同ブランドの手巻き腕時計の魅力を、おすすめモデルとともに紹介する。

ポートフィノ


手巻き腕時計を所有する魅力とは?

現在時計市場に流通している機械式時計の9割以上は、自動巻きといわれている。自動巻き時計はムーブメントに搭載されているローター(回転錘)が腕の動きとともに回転することで、主ゼンマイが巻き上がるという機構だ。対して、手巻き時計はリュウズを使って、手で主ゼンマイを定期的に巻き上げる必要がある。

日常的に腕時計を身に着けるのであれば、自動巻きの方が手間もかからず、主ゼンマイを巻き忘れて外出前に慌てることもない。

ただ「手がかかる子ほど可愛い」という言葉がある。自動巻き時計とは違った不便さを感じられる手巻き時計だからこそ、愛着が湧くものもある。

IWC ハンドワインド

手巻き特有の魅力を挙げるならば、やはり「主ゼンマイを巻き上げる操作、感覚を楽しむ」という点は外せない。巻き上げる際の手に伝わる振動は非常に味わい深く趣のある時間だ。

もうひとつ、トランスパレント式のケースバックの場合に限られるが、ムーブメントを観賞できる部分が多いというのも、大きな魅力といえる。手巻き時計には主ゼンマイを巻き上げるローターがない分、ムーブメントのつくりを、より堪能できるのだ。

「自動巻き」との違い

前述の通り、自動巻きの時計が主ゼンマイを自動で巻き上げられるのは、ローターの働きによるものだ。ローターは半円状のプレートの形をしており、ムーブメントを覆うように取り付けられている。

ポルトギーゼ・オートマティック40

IWCのほとんどのモデルは自動巻きだ。写真は「ポルトギーゼ・オートマティック 40」に搭載されている自社製のキャリバー82200。

ローターはムーブメントの大半を覆ってしまうため、ムーブメントが厚く重くなってしまう。反対に手巻き時計は、ローターがない分、ムーブメントが薄く軽いのがメリットともいえる。