明快にローカルとホームタイム表示を切り替えられるダブルダイレクトフライト機能
ふたつの都市時刻を同時に表示し、容易に時刻の入れ替えを行うことができるのが「ダブルダイレクトフライト機能」である。これは2時位置と4時位置に配されたプッシュボタンを同時に押すと確認音が鳴り、ホームタイムとローカルタイムの表示が入れ替わるというものだ。
最初にローカルタイムとホームタイムを設定しておけば、とても便利な機能だろう。特に出張が多い人や、特定の国と連絡を取り合うなどのやり取りをする人にとっては頻繁に使いたくなること間違いなしだろう。
実際のところ、クロノグラフやタキメーター機能の付いた時計を持っている場合でもあまり実用機能として使ったことがない……という人も多いのではないだろうか。しかし、このダブルダイレクトフライト機能は簡単かつ、便利に使用できるうえ、実生活においても使い所がある機能なため、色々な人に体験してほしい。
筆者は押し方が下手なのか、プッシュボタンの同時押しが1度で認識されないことが多々あった。ダブルダイレクトフライト機能で唯一の残念なポイントだ。とはいえ、こちらもリュウズの引っ張り具合と同じく、慣れが解決しそうな部分ではある。
サマータイムで失敗したことがある人も安心
過去に筆者はヨーロッパ旅行中、サマータイムの切り替え日に気付かず遭遇してしまったことがある。しかも、現地で人と会う約束をしていたため、結果的に1時間の大遅刻をしでかしてしまった。当時は海外で使える携帯電話がなかったので、待ち合わせ時間と場所を決めて、不測の事態が起ころうとも、待たされる側はひたすら同じ場所で待つ必要があったため、なお申し訳なかった。この経験からサマータイムには苦い思い出がある。
2019年に欧州議会では21年を最後に、欧州全体としてのサマータイムを廃止する法案が可決されている。しかし、これはサマータイム自体がなくなるというものではない。実は22年以降は各国がサマータイムを採用するかしないかを決めることになる、というのがこの法案の趣旨だ。ますますややこしくなるのではないだろうか。しかし、この時計があればもはやサマータイムを恐れることはない。
常に正しい時刻が示されているという安心感
エクスシード45周年記念モデルは何かと安心感のある時計である。室内のわずかな光でもしっかりと充電され、フル充電時は8カ月の稼働が約束されているので、気が付いたら時計が止まっている、なんていう事態にはほぼ直面しないだろう。
時刻表示の正確さも電波時計ならではの良さだ。同作では10万年に1秒の誤差と言われる原子時計をもとに送信される標準電波を受信し、日本、中国、アメリカ、ヨーロッパの世界4エリアで自動的に時刻やカレンダーを修正してくれる。
秒単位での調整を行うので、修正中に秒針がユラユラと定まるまでうごめいている様子も必見だ。機械式時計やクォーツでは見ることのない針の動きを堪能できるので、電波時計を持ったことのない人にとってはどの瞬間もとても新鮮に感じることだろう。
筆者はどの時計を使う場合もあえて10分~15分ほど進めていることが多い。遅刻を防ぐためでもあるが、ちょっと得した気分を味わいたいのだ(仕事の時などは、早く終わったとぬか喜びをしてしまうこともある)。この時計に関してはそれができない…と思ったのだが、ふと日本との時差が30分であるアデレードをホーム時間に設定するという方法を思いついた。
サマータイムで失敗して1時間遅刻するどころか、30分前行動のオンナ、になれるというわけだ。
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