40周年の節目に、日本人の精神性と関わりの深い日本刀をテーマとした限定モデルを発表したG-SHOCK。
それは刀鍛冶の名門「月山」の名に恥じぬ、カシオの金属加工技術の粋が集められた1本である。
Edited by Yuto Hosoda (Chronos-Japan)
[クロノス日本版 2023年1月号掲載記事]
日本刀の世界観を表現したMR-Gの最高峰
G-SHOCK最上位ライン「MRG」に、40周年限定モデルとして刀鍛冶の名門「月山(がっさん)」の刀匠・月山貞伸が監修と仕上げを施した「MRG-B2000GA」が追加された。
G-SHOCKの最高峰モデル。積層成形した64チタンに綾杉肌を模した再結晶化ハイブリッドチタン製ベゼルなど、カシオの金属加工技術の粋が投入された。タフソーラー。パワーリザーブ約5カ月。Ti(横49.8mm、縦54.7 mm、厚さ16.9mm)。20気圧防水。500本限定。93万5000円。
刀剣の見どころのひとつが、刀を叩き鍛える際に生まれる地じ 鉄がねの表情だ。本作では、波状に積層した64チタンと純チタンを組み合わせた「再結晶化ハイブリッドチタン」をベゼルに採用し、月山の特徴的な「綾杉肌」を表現する。また、ブレスレットの中駒は柄つかに納まる部分の茎なかごを模し、月山氏みずから茎同様の鑢やすり目め 仕上げと「鍛錬」の文字を銘めい切き りの手法で刻んだ。ベゼル、バンド、裏蓋には新開発のブルーグレーのAIPコーティングを施す。これは、名刀は地鉄が青く、焼き刃は白く冴える様から着想を得たものだ。
視線をダイアルに移すと、時分針とインデックスが鋭く白く冴え、焼き刃を思わせる仕上がりである。ダイアルには柄に巻かれる柄糸のテクスチャーを、操作部や秒針等には刀装具の装飾を思わせるゴールドカラーを配する。荒々しい表情の再結晶化チタン製ケースは、深層硬化処理とチタンカーバイド処理によって素材強度と耐摩耗性を高めている。機能は、タフソーラー、Bluetoothによるスマートフォンリンク、標準電波受信の時刻修正機能など充実している。大型のリュウズユニットとボタンを有するため操作性も期待できる。
古来、日本刀は武器という実用品であるのと同時に、武士道の精神と深く結びついてきた。現代において最も優れたツールウォッチのひとつであるG-SHOCKが、日本刀の世界観を表現する試みは、40周年を記念して新たな一歩を踏み出すのにふさわしいと言えよう。
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