ブランドを代表する複雑時計にジェムセッティングを組み合わせたふたつの新作。それはパテック フィリップがホリデーシーズンに贈るエクスクルーシブなギフトである。
Edited by Yuto Hosoda (Chronos-Japan)
[クロノス日本版 2023年1月号掲載記事]
ふたつの頂点が交わるエクスクルーシブモデル
「グランドマスター・チャイム」と「永久カレンダー搭載クロノグラフ」
このふたつが、パテック フィリップを象徴する複雑時計であると唱えることに、異論はないだろう。
前面のベゼルに配された96個のサファイアに加え、ケースや裏面のベゼルにも291個のダイヤモンドをセットする。手巻き(Cal.300 GS AL 36-750 QIS FUS IRM)。108石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約72時間。18KWG( 直径49.4mm、厚さ16.32 mm)。非防水。時価。
グランドマスター・チャイムは、ブランドの創業175周年を顕彰して2014年に製作された5175Rがベース。過去、グレーブス・ウォッチやキャリバー89といった超複雑時計を送り出してきたパテック フィリップの、突出したクリエイティビティを継ぐシリーズだ。搭載される機能は、現行コレクション最多となる20を数えており、グランドソヌリやプティットソヌリ、ミニット・リピーターに加え、チャイムによるアラームや、当日の日付を任意のタイミングでチャイムによって確認できる機能など、独創のチャイムモードまで備えた、まさに傑作である。
グラデーションがかかったラック・レッドのダイアルと、ベゼル、ラグにセットされたルビーとのコンビネーションが、力強さと華やかさを演出。手巻き(Cal.CH29-535 PS Q)。33石。2万8800振動/ 時。パワーリザーブ約65時間。Pt(直径41mm、厚さ12.7mm)。3気圧防水。4688万2000円。
一方の永久カレンダー搭載クロノグラフは、1941年登場の1518が初出。幾度もの変遷をたどりながら、常に好評を博している存在だが、その完成度を高めたのが、2011年発表の5270。ブランド初となる自社開発・製造の永久カレンダー搭載クロノグラフ専用ムーブメントを備え、さらなる信頼性を獲得した時計として知られている。
今回発表されたのは、こうしたアイコニックな時計に、これまたブランドの象徴的なクリエイションである、ジェムセッティングを融合した、エクスクルーシブな新バージョン。とりわけ、神聖な光をもたらすとされるブルーサファイアと、その情熱的な色彩から愛の象徴とされるルビーを、卓越した技術によってセットした2モデルは、パテック フィリップらしい気品が漂い、ホリデーシーズンを彩るにふさわしい。
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