1月に開催されたLVMH ウォッチウィーク 2023で待望の復活を遂げた「タグ・ホイヤー モンツァ」。従来のイメージを大幅に刷新したカーボンケースと大胆なオープンワーク文字盤が目を引く。
カーボンケースで生まれ変わった新生タグ・ホイヤー モンツァ。搭載するホイヤー02はフライバック搭載なうえ、C.O.S.C.のクロノメーター認証も取得したハイスペック仕様。自動巻き(Cal.ホイヤー02 COSC フライバック)。33石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約80時間。カーボン(直径42mm)。100m防水。167万2000円(税込み)。
Edited by Kouki Doi (Chronos-Japan)
[クロノス日本版 2023年3月号掲載記事]
アバンギャルドなスポーツウォッチに生まれ変わった、新しい「タグ・ホイヤー モンツァ」
自社製自動巻きクロノグラフであるホイヤー02の発表から5年が経過した2022年。「タグ・ホイヤー カレラ」や「タグ・ホイヤー モナコ」といった定番モデルへの搭載が一段落したこのタイミングで、往年のオータヴィアがフライバック仕様を伴って再登場すると、いよいよその存在を期待してしまった人は多かったのではないか。もちろん、キャリバー ホイヤー02搭載の新型「モンツァ」のことである。
かくして今年発表された「タグ・ホイヤー モンツァ キャリバー ホイヤー02 フライバック クロノメーター」は、我々の想像を超えたものだった。1970年代風のクッションケースはコンポジットカーボン製になり、それに呼応するかのように文字盤は肉抜きされ、これまでのレトロなデザインから、アバンギャルドなスポーツウォッチに生まれ変わった。加えて搭載するホイヤー02はフライバック仕様だ。
ケースが軽量なカーボンとなることで装着感が向上し、見た目は一気にモダン、おまけにムーブメントはハイスペックと、まったくの別物に進化した感がある新しいタグ・ホイヤー モンツァ。しかし、いくら見た目が華美になっても、レーシングクロノグラフという本質は変わっていない。それを裏付けるのが視認性への配慮だ。例えば30分積算計とスモールセコンドのインダイアルにはめ込まれたブルーのサファイアクリスタル。これは赤い針とインダイアルで強いコントラストを生み、しっかりと表示を読み取れるようにという狙いだろう。またインデックスは立体感があり、分針もリーチしている。ここまで細部を詰められる体制が整っているならば、今年のタグ・ホイヤーには大いに期待が持てるだろう。
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