1960年代にミラネーゼを虜にしたヴァレクストラの名品「トリックトラック」が、クロスボディバッグとして進化を遂げた。シリーズから新たに、スタイリッシュなカラーが登場!レザーストラップの長さも調節できるので男女兼用で使っていただきたい。
吉江正倫:写真 Photograph by Masanori Yoshie
[クロノス日本版 2023年3月号掲載記事]
「トリックトラック クロスボディ」。レザーストラップの長さは調整可能。内側にモノグラム付きのシリアルナンバーを刻印。(右)シャツブルー。(左)ストーングレー。ソフトカーフスキン。H13×W17×D9cm。29万7000円(税込み)。
モダンでラグジュアリー、垂涎のクロスボディ!
ヴァレクストラの「トリックトラック クロスボディ」に新色、シャツブルーとストーングレーが加わった。ヴァレクストラといえば、イタリア・ミラノを拠点とするレザー製品専門のラグジュアリーブランドだ。日本でも長年にわたり、アタッシェケースやポートフォリオなどの名品が、スタイルを持った男たちを魅了してきた。ダークな色が多いメンズの革小物の世界において、ハバナなどの明るいカラーをはじめ、随所に見られるモダンなフォルムや、厳選された素材など、遠目からでも「ヴァレクストラだ」と分かる独創性を培ってきたのである。
さて、今回紹介するこのバッグを見てみると、まず形状のユニークさについ微笑んでしまう。やはりその独創性は継承されているのだ。四角い立体的なフォルムがなんとも可愛く、コの字型のフレームの組み合わせで開閉するところもレトロ感が漂っている。このバッグのオリジナルは、1968 年に創業者ジョバンニ・フォンタナによって設計され、ベストセラーとなった「トリックトラック」である。当時ロンドンのタクシーの運転手たちがコインや鍵、レシートを入れていた小箱からヒントを得てデザインされたもので、1960年代のスウィンギングなミラネーゼのスタイルに欠かせないアイテムとなった。
以前の「トリックトラック」は主にハンドキャリータイプだったが、現在は斜めがけができるクロスボディ仕様となっている。ショルダーストラップ部分は取り外しも可能で、クロスキャリーとしても、ハンドキャリーとしても使えるアイテムだ。
クロスボディバッグといえば現在、男女ともに流行のスタイルということもあり、コーディネートしやすいのも有り難い。また、一般的なショルダーバッグより小型のものが目立つクロスボディバッグだが、「トリックトラッククロスボディ」は意外と収納力があり、実用面でも満足できそうだ。いまだにウエストポーチをそのまま腰に巻いている貴兄は、すぐにこちらのクロスボディに変更して、スマートに目立ってほしい。
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