腕時計はファッションアイテムであるため、自身の好みやファッションに合った1本を選びたい。しかし、時に腕時計から、オーナーのキャラクターやステータスを推し量られることがあるのが難しいところだ。年齢を重ねると、「年相応」の腕時計を求められるシーンも出てくる。そこで今回は、年代別の腕時計選びについて、そして年代別のおすすめ腕時計ブランドを紹介する。
そもそも腕時計は必要なのか?
スマートフォンやパソコンのディスプレイ上で時刻確認できる時代に、腕時計は必要なのか? 結論としては、ビジネスパーソンにとっては、必須アイテムではないだろうか。
腕時計は時間を知るツール以外に、オーナーの価値観やステータスを表すこともあるため、他人に与える印象は大きい。顧客との商談や社内コミュニケーションの際、ふとした瞬間に袖口からのぞく腕時計から、相手は“あなた”という人を推し量っているかもしれない。
また、確かに単に時刻を確認するだけであればスマートフォンだけで事足りる。だが、時刻を知るために顧客やビジネスパートナーの前でスマートフォンを出すのは無作法と判断され、印象を悪くしかねない。
また、年長者の中には時刻確認は腕時計、スマートフォンは連絡手段としての認識が強い場合があるため、腕時計を着用していないがために、時間管理の大切さを分かっていないといった印象を与えてしまうかもしれない。
人によっては、会話の内容や所作だけでなく、見た目や持ち物で相手の信用性を判断する人もいる。
これらのケースから、腕時計はビジネス上、今も必要なアイテムと言えるだろう。
年代別、腕時計の選び方
腕時計は社会人としての身だしなみとして身に着けておくべき必須アイテムだが、腕時計と一口に言ってもさまざまなブランドやモデルが存在している。
また、その人の年齢、地位、収入などによっても、その選択肢は変わってくる。
それでは、どのようなことに留意して腕時計を選ぶべきだろうか?
ここでは、時計選びで失敗しないために、時計選びで押さえておきたいポイントを「20代」「30代」「40代」の年代ごとに分けて紹介してく。
20代
20代はまだ社会人としての経験も浅く、収入的にも腕時計にかけるお金がない年代。そのため、腕時計は無理なく使える予算内で選ぶことが大切だ。
本当に欲しいならその1本を購入してほしい。しかし、ステータスを重視するあまり、高価すぎる腕時計に手を出すというのは、避けておきたいところだ。
限られた予算内で腕時計を探すのであれば、ビジネス用とプライベート用で予算を分散させるより、双方で使える腕時計1本に予算を注入すれば費用対効果も高く、ワンランク上の上質な腕時計が購入できる。
ビジネスシーンでも通用する腕時計を選ぶのであれば、スポーティーすぎるモデルや装飾性の高いモデルは避け、なるべくシンプルかつ汎用性の高いデザインを選ぶのが理想的だろう。
30代
30代が着用する腕時計は「ビジネス用」と「プライベート用」で、その意味合いは大きく変わってくる。
20代よりも収入が増える30代なら、1本の腕時計をオン/オフに兼用して使うのではなく、それぞれのシーンに合わせて用意することがおすすめだ。
収入、役職、職種によって、腕時計の価格やブランドには気を遣う必要がある。
ビジネスシーンで着用するのであれば、スーツで着用しても自然なケース径40mm前後の、アナログ時計が良いだろう。
40代
40代にもなると、管理職や役員といった責任の重い地位に着く人も多く、収入もだいぶ高くなる。そのため、40代男性が選ぶ腕時計の相場も、高くなる傾向にあると言える。
とはいえ、職場の雰囲気や相手に与えるイメージ、役職や年収、立場なども考慮した上で腕時計を選ぶことが肝心だ。
また、40代はカジュアル過ぎない腕時計を選択肢に入れることも必要である。
信頼感のある定番のブランドから装飾が控えめで、落ち着いた色味の腕時計を選ぶことでスマートな印象を与えることができるだろう。
20代におすすめの腕時計ブランド
働き始めの20代は、社会人として恥ずかしくない、長く使える定番の腕時計が欲しいと思うだろう。
しかし、高級時計のブランドや腕時計に対する知識が浅く、実際お店で腕時計を購入しようとしても「一体どんなものをチョイスしたらいいか分からない」という人も多いことだろう。
ここでは、ウォッチビギナーの20代男性におすすめしたい腕時計ブランドを紹介していく。
タグ・ホイヤー
自動巻き(Cal.7)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約56時間。SSケース(直径36mm、厚さ10.01mm)。5気圧防水。39万6000円(税込み)。(問)LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー Tel.03-5635-7054
タグ・ホイヤーは、時計にあまり詳しくない人でもその名前を聞いたことがあるとても知名度の高い、抜群のステータスを誇る高級時計ブランドだ。
タグ・ホイヤーは、モーターレーシングとゆかりのあるブランドで、コンマ1秒を競い合うために正確な計測を行う、カーレースの歴史と深い関わりを持つ。
2003年まで、F1公式計時として採用されていた実績もあり、F1との関係性はもちろんのこと、世界的なアスリートたちがこぞって愛用するスポーツ色の強い時計ブランドだ。
そのスポーティーなデザインは躍動的で、爽やかなイメージを求める幅広い層から圧倒的な人気がある。
チューダー
自動巻き(Cal.MT5402)。27石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径39mm、厚さ12mm)。100m防水。41万9100円(税込み)。(問)日本ロレックス/チューダー Tel.0120-929-570
チューダーは、有名高級時計ブランドである「ロレックス」の創設者のハンス・ウイルスドルフにより、1926年に誕生した人気ブランドだ。
2018年に日本進出を果たし、翌19年には東京の銀座に日本初の路面店がオープン。以来、国内でも多くのファンを持つのがチューダーである。洗練されたスタイル、確かな信頼性、そして価格を超える独自の価値を備えた機械式時計を提供し、注目が高まっている。
チューダーは、ヴィンテージ感があふれるデザインや防水・耐久性の高いオイスターケースなど、独自のデザイン・機能が突出しており、スーツスタイルにも合わせやすいことから、20代男性からの支持が高いブランドとして認知を得ている。
ほとんどのモデルは高い防水性能を備え、時計としての機能性や精度も申し分ない。