経済的に余裕が出てきた人の中には、高級時計を欲しくなる人もいるだろう。成功者が高級時計を身に着けていれば、さまざまなメリットを感じられることもあるはずだ。初めて高級時計に興味を持った人が、時計を選ぶ際のポイントをチェックしていこう。


高級時計が成功者を惹きつける理由

多くの成功者が高級時計を身に着けているのには、それなりのわけがある。高級時計が成功者の心をつかむ主な理由を見ていこう。

ステータスを示せる

高級時計が成功者を惹きつける理由のひとつに、ステータスの証明になることが挙げられる。ブランドの背景にある歴史や優れた技術など、一流品への理解があることをアピールできるのだ。

高級時計が成功者の証として認識されている点もポイントである。多くの著名人が高級時計を着用しているため、「高級時計は成功者が身に着けるもの」という意識が一般に広がっている。

もちろん、高級時計を身に着けていれば経済的な余裕も示せる。欲しいけれど手が届かない人にとって、高級時計を持っていることは成功者の証に見えるだろう。

コミュニケーションの手段になる

経営者が集まる社交場で高級時計を身に着けていると、初対面の相手とやりとりする際、話題作りのきっかけになりやすい。高級時計はコミュニケーションツールとしても機能するのである。

ただし、高級時計をきっかけとした話が盛り上がるためには、時計について深い理解が不可欠だ。少なくとも自分が身に着けている時計に関しては、「なぜこの時計を選んだのか」「どのような点に魅力を感じているのか」を語れる必要があるだろう。

高級時計の所有者の大半は、自分が持つ時計に愛情を持っている。時計をコミュニケーション手段と考えるなら、幅広く興味を持って情報に触れておくことが重要だ。

ブランドのたしかな技術を堪能できる

高級ブランドの時計は見た目も機能も、卓越した技術が光るものばかりだ。1本持っているだけで、日常生活では触れることのない時計ブランドの技術力を身近に感じられる。

ビッグ・バン

ジャン-クロード・ビバーをCEOに迎え、2005年に発表した「ビッグ・バン」で世界中にその名を轟かせたウブロ。その後、ブランドは多彩なパートナーシップ戦略を展開。アスリートやアーティストをアンバサダーに起用することで“成功者の時計”と認識されるようになった。写真は、ブランドの知名度を押し上げた「ビッグ・バン スチールセラミック」。自動巻き(Cal.HUB4100)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。SS(直径44mm)。10気圧防水。179万3000円(税込み)。

高級時計はあの狭いスペースに、どんなにシンプルなモデルでも100以上のパーツが使用されており、ブランドによっては手作業で組み立てられている。また、職人の手によって装飾が施された時計は、世の中に同じものがない唯一無二の作品でもあるのだ。

ステータスを証明する、コミュニケーションに使うといった目的を意識しない人でも、味わい深く高機能な時計を愛でることで、精神的に満足感を得られるだろう。


【高級時計の選び方】ブランドを知る

ブランドの知識がない場合、まずは世界三大時計ブランドや定番ブランドを押さえておくといいだろう。高級時計に興味を持った人が最初にチェックしておきたいブランドを紹介する。

歴史上の偉人も愛用「世界三大時計ブランド」

高級時計には、世界三大時計ブランドと呼ばれるブランドが存在する。ブランド名と代表的なコレクションは以下の通りだ。

  • パテック フィリップ:「カラトラバ」「ノーチラス」
  • オーデマ ピゲ:「ロイヤル オーク」「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」
  • ヴァシュロン・コンスタンタン:「パトリモニー」「オーヴァーシーズ」

数あるブランドの中でこれらが「世界三大時計ブランド」と呼ばれている理由は、由緒ある歴史と卓越した技術・デザインが他ブランド以上に高い評価を得ているためである。

世界三大時計ブランドは、王族や歴史上の偉人が着用していたことでも知られている。いずれのブランドも高額であり、身に着けていれば高いステータスを示せるだろう。

ロイヤル オーク オートマティック

1972年に誕生した、オーデマ ピゲのアイコンを継承した「ロイヤル オーク オートマティック」。グランド・タペストリーが刻まれたダイアルや、ビスが施された八角形のベゼルなど、ジェラルド・ジェンタによって考案されたデザインは、誕生から50年以上が経った今も圧倒的な支持を得ている。自動巻き(Cal.4302)。32石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SS(直径41mm)。50m防水。346万5000円(税込み)。

ステータスを高める定番ブランド

世界三大時計ブランド以外にも、ステータスやセンスを示すことのできるブランドは多い。次の5ブランドも、代表コレクションと併せてチェックしておこう。

  • ロレックス:「サブマリーナー」「コスモグラフ デイトナ」「エクスプローラー」
  • オメガ:「スピードマスター」「シーマスター」「デ・ヴィル」
  • IWC:「パイロット・ウォッチ」「ポルトギーゼ」「ポートフィノ」
  • ゼニス:「クロノマスター」「エリート」「パイロット」「デファイ」
  • タグ・ホイヤー:「タグ・ホイヤー カレラ」「モナコ」「アクアレーサー」

ロレックスやオメガは、高級時計に興味のなかった時期でも一度は耳にしたことがあるのではないだろうか。上記のいずれも伝統があり、優れた技術やデザイン、高い信頼性を兼ね備えたブランドだ。

ブランドごとに得意なジャンルも違うため、それぞれの歴史や特徴を調べてみよう。

サブマリーナー

時計愛好家のみならず、世界中で圧倒的な支持を得ているのがロレックス。中でも高い人気を誇るのが「サブマリーナー」。耐久性のあるオイスタースチールケースやセラクロムベゼル、海中での視認性を高めるダイアルなど、ダイバーズモデルに不可欠なエレメントを融合させた傑作。自動巻き(Cal.3230)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。オイスタースチール(直径41mm)。300m防水。108万4600円(税込み)。


【高級時計の選び方】駆動方式を決める

高級時計の動力源は、大きく機械式とクォーツ式の2種類に分けられる。高級時計について語る際は、自分の時計がどちらで動いているのか知っておこう。

歴史に裏打ちされた魅力「機械式」

機械式時計は巻き上がったゼンマイがほどける力で動いている。ゼンマイを巻けば半永久的に使えることが特徴である。故障時も部品さえあれば修理が可能だ。

機械式は手巻き式と自動巻き式の2種類があり、手巻き式は使う前にゼンマイを手で巻く必要があるが、自動巻き式は身に着けて動けば自動でゼンマイが巻き上がる。

高級時計は元々機械式の歴史が圧倒的に長い。また、ダイアルやケースがスケルトナイズされた機械式時計なら、ムーブメントの構造や動く様子も鑑賞できる。歴史に裏打ちされた高級時計の魅力を堪能できることも、機械式のメリットといえるだろう。

精度やコスパを重視「クォーツ式」

クォーツ式時計の動力源は電池だ。機械式に比べて精度が高く、より正確に時間を刻むことも特徴である。世界初の量産式クォーツ式腕時計は、日本の時計メーカーであるセイコーが1969年に発表している。

ヘリテージコレクション SBGP003

数あるクォーツウォッチの中でも圧倒的な信頼性を誇り、ビジネスパーソンからの支持を得ているのがグランドセイコー。「ヘリテージコレクション SBGP003」は、シンプルながらも存在感のあるケースデザインに加え、時針単独の時差修正機能を備えたCal.9F85を搭載し、渡航時の利便性も高めている。クォーツ。SS(直径40mm)。日常生活用強化防水(10気圧)。41万8000円(税込み)。

機械式に比べて価格が安いことも、クォーツ式時計の魅力だ。ビジネスで時間の正確さを重視したい、あまりに高い時計は避けたいという人にはクォーツ式時計が向くだろう。

ただし、クォーツ式は一度壊れると修理ができない状態になる恐れがある。また電池の残量がなくなると時計が止まってしまうため、定期的な電池交換も必要だ。