2023年 カルティエの新作時計まとめ

2023.03.27

2023年もカルティエは豊富な新作を用意していた。ジュエリーブランドとしての装飾性の豊かさと、ウォッチブランドとしての開発力の高さを併せ持つカルティエの新作は、創造性の溢れるものばかり。2針からコンプリケーションまで幅広いジャンルの数々に注目だ。


クラッシュ [アン]リミテッド

 カルティエのジュエリーコレクション、「クラッシュ ドゥ カルティエ」の持つ要素を取り入れたジュエリーウォッチ。ビーズ、ピコ、クル カレ、可動性といった特徴を受け継ぎ、細やかさと力強さ、空間の密と疎など、相反する要素を同居させている。

Antoine Pividori© Cartier
クラッシュ [アン]リミテッド
クォーツ。(左)18KYG、(中)18KPG、(右)18KWGケース(縦32.8×横18.4mm、厚さ8.1mm)。日常生活防水。(左・中)予価484万4400円(税込み)、(右)予価732万6000円(税込み)。

 時計部分は、幾何学的なモチーフと調和するように、スクエア型のダイアルを採用し、サファイアクリスタルには16面のカットを与えられている。

 本作の魅力を引き立てているのは、そのカラーコントラストだ。ビーズやクル カレなどのパーツには、同社のために開発されたバイオレットゴールドが用いられている。

Maud Rémy Lonvis© Cartier
クラッシュ [アン]リミテッド
クォーツ。18KWGケース(縦32.8×横18.4mm、厚さ8.1mm)。日常生活防水。世界限定20本。予価1623万6000円(税込み)。

 5種類のバリエーションが用意され、ダイヤモンド、スピネル、ツァボライト、コーラル、クリソプレーズを採用した彩り豊かなモデルや、ダイヤモンド、スピネル、オブシディアンを用いたクールなモデルも存在する。

Maud Rémy Lonvis© Cartier
クラッシュ [アン]リミテッド
クォーツ。18KPGケース(縦32.8×横18.4mm、厚さ8.1mm)。日常生活防水。世界限定30本。予価1702万8000円(税込み)。




サントス デュモン

「サントス デュモン」の新作として追加されたのは、手巻きムーブメントを搭載したXLサイズのモデル3種と、クォーツムーブメントを搭載したLMサイズのモデル2種だ。

サントス デュモン

Antoine Pividori© Cartier
(左)カルティエ「サントス デュモン」
手巻き(Cal.430 MC)。Ptケース(縦46.6×横33.9mm、厚さ7.5mm)。日常生活防水。世界限定200本。予価344万5200円(税込み)。
(中)カルティエ「サントス デュモン」
手巻き(Cal.430 MC)。18KYGケース(縦46.6×横33.9mm、厚さ7.5mm)。日常生活防水。世界限定200本。予価260万400円(税込み)。
(右)カルティエ「サントス デュモン」
手巻き(Cal.430 MC)。18KPGケース(縦46.6×横33.9mm、厚さ7.5mm)。日常生活防水。世界限定200本。予価260万400円(税込み)。

 手巻きムーブメントを搭載したモデルは、各種200本限定で販売される。その特徴は、ハードストーンをカットして作り出されたローマンインデックスだ。

 プラチナケースのモデルは、レッドジャスパー製のインデックスを採用し、18Kイエローゴールドケースモデルは、ブルーのデュモルチェライトのインデックスをセットしている。18Kピンクゴールドケースモデルのインデックスは、グリーンのジェイド製だ。それぞれのモデルのリュウズには、インデックスの色に合わせたカボションがセットされ、アリゲーターストラップも全体に調和するカラーリングとなっている。

サントス デュモン

Antoine Pividori© Cartier
カルティエ「サントス デュモン」
クォーツ。18KYG×SSケース(縦43.5×横31.4mm、厚さ7.3mm)。日常生活防水。予価88万円(税込み)。

 クォーツムーブメントを搭載したモデルは、いずれもゴールドカラーのローマンインデックスを採用する。グレーダイアルのモデルには、18Kイエローゴールドとステンレススティールのコンビネーションケースが組み合わされ、ディープマリンブルーダイアルのモデルには、18Kイエローゴールドケースが与えられている。

サントス デュモン

Maud Rémy Lonvis© Cartier
カルティエ「サントス デュモン」
クォーツ。18KYGケース(縦43.5×横31.4mm、厚さ7.3mm)。日常生活防水。予価190万800円(税込み)。




サントス ドゥ カルティエ

「サントス ドゥ カルティエ」には、新たにディープグリーンダイアルのモデルが追加された。サイズは、MMとLMの2種類で展開され、いずれも自動巻き機械式ムーブメントのCal.1847MCを搭載する。

サントス

Maud Rémy Lonvis© Cartier
カルティエ「サントス ドゥ カルティエ」
自動巻き(Cal.1847 MC)。SSケース(縦47.5×横39.8mm、厚さ9.38mm)。10気圧防水。予価112万2000円(税込み)。

 ダイアルにはグラデーションがかかっており、光の当たり具合によって、さまざまに表情を変える。リュウズには、ブルーのシンセティックスピネルがセットされ、アクセントとなっている。

 サイズ調整が簡単にできる「スマートリンク」を搭載したステンレススティールブレスレットの他、グリーンのアリゲーターストラップも付属する。いずれのベルトも、簡単にケースから取り外しができる「クイックスイッチ」が備わっており、好みに合わせて自在に交換することが可能だ。

 加えて、既に展開されているネイビーブルーダイアルには、MMサイズのモデルが追加され、より幅広い選択肢から好みのモデルを選ぶことができるようになった。

サントス ドゥ カルティエ

Antoine Pividori© Cartier
(左)カルティエ「サントス ドゥ カルティエ」
自動巻き(Cal.1847 MC)。SSケース(縦41.9×横35.1mm、厚さ8.83mm)。10気圧防水。予価102万9600円(税込み)。
(右)カルティエ「サントス ドゥ カルティエ」
自動巻き(Cal.1847 MC)。SSケース(縦41.9×横35.1mm、厚さ8.83mm)。10気圧防水。予価102万9600円(税込み)。




サントス デュモン スケルトンウォッチ

 1904年のオリジナルモデルのデザインを継承し、2019年に登場した「サントス デュモン」。今年は、そのサントス デュモンをベースとしたスケルトンウォッチが登場した。

Maud Rémy Lonvis© Cartier
カルティエ「サントス デュモン」スケルトンウォッチ
自動巻き(Cal.9629 MC)。2万5200振動/時。パワーリザーブ約44時間。18KYGケース(縦43.5×横31.4mm、厚さ8mm)。日常生活防水。世界限定150本。予価605万8800円(税込み)。

 搭載するムーブメントは、特別開発されたCal.9629MCである。一見して手巻き式のようにも見えるが、このムーブメントはマイクロローターを備えた自動巻きであり、8時位置に見える航空機が、ローターとしての役割を担っている。これは、アルベルト・サントス=デュモンが1907年に考案した初期の飛行機「ラ ドゥモワゼル」をモチーフとしている。このマイクロローターの開発には、およそ2年の歳月が費やされたという。

 バリエーションは3種類で展開される。18Kピンクゴールドケースモデルと、ステンレススティールケースモデルがレギュラーとしてラインナップし、18Kイエローゴールドにネイビーカラーのラッカーを施したモデルが、世界限定150本として用意される。

Antoine Pividori© Cartier
カルティエ「サントス デュモン」スケルトンウォッチ
自動巻き(Cal.9629 MC)。2万5200振動/時。パワーリザーブ約44時間。18KPGケース(縦43.5×横31.4mm、厚さ8mm)。日常生活防水。(左)予価587万4000円(税込み)、(右)予価451万4400円(税込み)。