ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブも終了し、各社から魅力的な新作が多く出そろった2023年。そんな今年の新作から、特に魅力的だと思った時計5本を、スイスの時計専門誌『ヨーロッパスター』の発行人兼編集長であるセルジュ・メイラードが選出。オリスの“カーミット”やロレックスの“LOVE”をモチーフにした「デイデイト」、HYTのトゥールビヨンなど、ダイナミックなデザインを持つ傑作が集まった。
1位:オリス「プロパイロット X カーミットエディション」
オリスの「プロパイロット X カーミットエディション」は、"真面目"な時計に、いかに"面白い"ひねりを加えることができるかを示してくれた。月初めの「カーミットデー」というコンセプト(カレンダーディスクの1日がカーミットの顔になっている)は今日、時計製造が時間を示すのではなく、感情を提供するためにあるのだという事実を明らかにしているのだ。
自動巻き(Cal.Oris400)。21石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約120時間。Tiケース(直径39mm)。10気圧防水。66万円(税込み)。
2位:ロレックス「オイスター パーペチュアル デイデイト 36」
上記のオリス「プロパイロット X カーミットエディション」と同様に、「オイスター パーペチュアル デイデイト 36」のこのモデルも象徴的で歴史的な時計に意外なひねりを加えている。しかし、ロレックスもこのような道を歩むとは! オリス以上に驚きだった!
自動巻き(Cal.3255)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。18KYGケース(直径36mm、厚さ12mm)。100m防水。
3位:チャペック「アンタークティック レヴェラシオン」
この独立系時計メーカーは2025年からの注文のみを受け付けている。高級時計とスポーツシックを見事に融合させた「アンタークティーク」コレクションは、その完成度を考えれば、長いウェイティングリストができるのも不思議ではないだろう。
自動巻き(Cal.SXH7)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径40.5mm、厚さ10.6mm)。120m防水。
4位:カール・スッキー&ゾーネ「ヴェルべデーレ」
スポーツシックと高級時計が融合したこのモデルは、オーストリアのブランドにとって新しいタイプの顧客を集めるに違いない。このモデルには、日付窓が毎日移動していく、というひねりも忘れてはいけない!
自動巻き(Cal.CSS201)。21石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。SSケース(直径40.8mm、厚さ12.2mm)。10気圧防水。
5位:HYT「トゥールビヨン コニカル」
クドケ3は独立時計師が生み出した作品ながら、非常に手頃な価格で提供されている。クドケのこれまでの製品よりも風変わりで、3本腕の時針に頼ったシンプルかつ興味深い時間表示が特徴だ。
この時計の完成度と品質は間違いなくクドケの時計であることを証明するが、既存モデルを所有する人であっても新たに深いき興味を持つくらいに、これまでの作品とはキャラクターが異なる。
手巻き(Cal.701-TC)。61石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約40時間。カーボン×Ti+DLCケース(直径48.00mm、厚さ25.15mm)。50m防水。