世界のセレブたちがどんな時計を着けているのか、ワンシーンを切り取り紹介する連載コラム「セレブウォッチ・ハンティング」。今回はプロレスラーの棚橋弘至選手が、2023年4月12日に記者会見を行った際に着用していたパネライに着目した。なお、棚橋選手は時計愛好家としても知られており、他にもG-SHOCKやセイコー アストロンも所有している。
Text by Yukaco Numamoto
2023年4月23日掲載記事
「100年に1人の逸材」のニックネームを持つプロレスラーの棚橋弘至選手
新日本プロレスの“エース”こと棚橋弘至選手は1976年生まれの現役プロレスラーである。元々はプロ野球選手を目指していたが、プロ野球選手になる夢を諦め、その魅力を外から伝える側になろうと決心した。そして新聞記者になるため、立命館大学の法学部に入学した経緯がある。
しかし、大学のサークル勧誘によりプロレス同好会に入った棚橋選手は、クラスの自己紹介で周りのクラスメイトが将来の夢として弁護士や公認会計士を挙げる中、「プロレスラーになりたい」と宣言したそうだ。在学中に新日本プロレスの入門テストを受けるもなかなか合格せず、ようやく大学3年の時に合格した。
夢のプロレスラーへの切符を掴んだ棚橋選手は大学を辞めるつもりだったが、長州力からの「この仕事は怪我をするかもしれないし、将来のために大学だけは卒業しておけ」というアドバイスによって大学生活を継続した。大量に残っていた58単位を一気に取得し、留年せずに卒業したというエピソードもある。
1999年秋にデビューした後は怪我による長期欠場もあったが、その間もトレーニングを積み肉体改造を続けた。2003年のU-30無差別級王座をはじめ、IWGPタッグ王座やGHCタッグ王座などを相次いで獲得し、実績を上げていった。
ブリティッシュヘビー級王座なども獲得し、2021年にはIWGP USヘビー級王座の獲得で初の日本人USヘビー級王者となった。新日本プロレスが管理する4大シングル王座では、ジェイ・ホワイトに続き、史上ふたり目となる全戴冠を達成する快挙を成し遂げた。