腕時計のベルトには寿命がある。大切にしていても買い替えのタイミングはくるだろう。本記事では、腕時計のベルトのみの購入について紹介している。併せて、ベルトの種類やその特徴、そして種類ごとのセルフメンテナンスについても解説する。
ベルトの種類
腕時計のベルトには種類がある。まずは代表的な4種類のベルトをみていこう。
金属製
代表的なステンレススティールをはじめ、チタンやゴールドなど金属製の素材で出来ているものでメタルブレスレットとも呼ぶ。ビジネスウォッチや、いわゆるラグジュアリースポーツウォッチなどで多く見られる素材だ。
金属製ブレスレットは、コマが横並びになった1連、3連、5連、7連など、いくつか種類がある。横並びタイプのほかにも、金属を編み込んだメッシュ状やステンレススティールとゴールドなどふたつの素材を組み合わせたコンビネーションブレスレットも存在する。
レザー(革)
ドレスウォッチやヴィンテージライクな腕時計で見られるのがレザー(革)素材のベルトだ。金属製と同じく、レザーにもさまざまな種類がある。
クロコダイルや牛革、子牛のカーフレザー、馬のお尻のコードバン、ピッグスキンなど、レザーといってもその種類は非常に豊富。加えて、レザー素材の場合、カラー展開が多いのも特徴だ。レザーの最も大きな魅力は、経年変化による色の変化や質感の変化が挙げられる。
ラバー素材
スポーツウォッチに多く見られるラバー素材。金属アレルギーの人でも気兼ねなく使えるほか、海や川など水場では圧倒的な活躍を見せる。
昨今ではラバー素材とレザー素材を組み合わせたベルトも多い。表面をレザー、肌にあたる裏側をラバー素材にしたハイブリッドタイプは、レザーの高級感とラバーの防水性をいいとこ取りしたベルトだ。
ナイロン
ラバーと同じく金属アレルギーでも安心して使えるのがナイロンベルトだ。カジュアルウォッチやスポーツウォッチでも多く見られる。
とても軽く数千円で購入できるコスパの良さも魅力。デザインの自由度が高く、柄ものや多色の組み合わせができるのは、ナイロンならではと言える。
ベルトの購入と交換
腕時計のベルトは、ブランドやメーカー公式で購入できる。また、腕時計のベルト専門店もあるため、そうしたところで探すのもひとつの手だろう。
ベルトの交換は、ブランドの店舗や時計修理の業者でも可能だ。最近はワンタッチでベルトの付け替えができるモデルも多いため、自身で交換する人も少なくない。YouTubeをはじめとしたSNSには、交換方法の動画や写真が多く投稿されているため、一度確認し、難しい場合はプロに任せるのが安心だ。
ベルトのメンテナンス方法
ベルトを長持ちさせるには、日々のセルフメンテナンスが欠かせない。素材ごとのベルトメンテナンスについて紹介する。
金属製
ビジネスシーンで活躍する腕時計は、その多くがステンレススティールをはじめとした金属製ブレスレットだろう。ということは、最も装着の機会が多いとも言える。
金属製ブレスレットは錆びにくい特性を持っているが、汗が付着したままにすると表面を守る皮膜が破壊され、錆びやすくなる。また、コマの間に汚れが蓄積すると袖口が汚れる原因となることもあるため注意しよう。
日々の手入れは、吸湿性の良い柔らかい布で拭き取るだけで十分だ。定期的に柔らかめの歯ブラシなどを使って、中性洗剤や石けん水で洗浄するとさらに良いだろう。洗浄する際は、ケースにラップを巻くなどして洗剤が入らないよう注意が必要だ。
レザー
レザーベルトも金属製と同様、外したあとに柔らかい布で拭き取るのが基本だ。クロコダイルのような溝のあるレザーは、隙間も丁寧に優しく拭き上げよう。
日々の拭き取りで落ちきれず蓄積してしまった汚れは、レザー専用のクリーナーがおすすめだ。汗などのにおいが移ってしまい気になる場合は、ぬるま湯での浸け置きで対処できる。ただし、レザーは本来水濡れに弱いため、ものによっては変色してしまう恐れがあることを理解しておく必要がある。
浸け置きは、ぬるま湯に薄く石けんを溶かしたものを使う。30分ほど浸け置きしたのち、2~3日ほど陰干しして十分に乾燥させる。しっかり乾かしたあとは、レザー専用のクリームで保湿しておこう。
ラバー
ラバーベルトは水に強いためレザーほど水濡れに注意する必要はない。とはいえ、他素材と同じく使い終わりには柔らかい布で汗や水分を拭き取ることが大切だ。
ラバー素材の場合、汚れが蓄積するとにおいが気になることがある。加えて、汗の塩分の影響を受けて劣化してしまい、ひび割れの原因になることも少なくない。ラバーのひび割れは、日々の拭き取りと併せてベルトの水洗いで防ごう。
ベルトでできる気分転換、深まる愛着
新しいベルトを手に入れたら、毎日の手入れやセルフメンテナンスが長持ちさせる鍵となる。加えて、メーカーが推奨する定期的なオーバーホールの実施もベルトを含めた時計全体の寿命に影響する。毎日の手入れが腕時計と向き合う時間になり、さらに愛着が湧いてくるはずだ。
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