世界のセレブたちがどんな時計を着けているのか、ワンシーンを切り取り紹介する連載コラム「セレブウォッチ・ハンティング」。今回は2023年中に通算4444勝の達成が期待される騎手、武豊の愛用するロレックスの腕時計に着目した。
Text by Yukaco Numamoto
2023年5月21日掲載記事
史上最年長G1勝利記録を更新中の武豊騎手
競馬に詳しくない人でも「武豊」の名前を聞いたことがあるのではないだろうか。日本中央競馬会(JRA)所属の騎手である武豊は、2023年4月2日、日本中央競馬会が施工する大阪杯を競走馬のジャックドールで勝利している。これによりJRAのG1通算80勝を達成し、それまで岡部幸雄の持っていた史上最年長G1勝利記録を更新したばかりだ。
元騎手、元調教師である父の仕事の関係もあり、武豊にとって幼い頃から馬は身近な存在であったという。小学生の頃にはすでに騎手になりたいという気持ちがあり、将来は日本ダービー(東京優駿)で勝つことが夢だったそうだ。馬が暴れても鞭を使わずになだめて御すことができる才能があり、クセのある馬も武豊が騎乗すれば不思議と嫌がらないという話もある。
1987年に競馬学校を卒業し、同年9月には42勝を挙げた。たちまち関西新人最多勝記録を更新する勢いだったが、最終的にはその年に69勝を挙げ、JRA賞最多勝利新人騎手を受賞した。その後も、冷静で頭脳的な騎乗が評価され多くの勝利を挙げていた。しかし夢である日本ダービーではなかなか勝利することができなかった。1998年、10度目の挑戦でスペシャルウィークに騎乗し、優勝。後にこの時を「それまでの人生で最大、最高の瞬間」と振り返っている。
武豊が愛用する腕時計はロレックスの「オイスター パーペチュアル コスモグラフ デイトナ」
ジョッキーの中でも無類の時計好きである武豊が初めて購入したのはタグ・ホイヤーの腕時計だったそうだ。それがきっかけでさまざまな時計に興味を持つようになったという武豊は早い段階からロレックスの「オイスター パーペチュアル コスモグラフ デイトナ」が気になっていたという。海外遠征の際には遠征先で時計店をチェックし、「レースに勝ったらコレを買おう」という気持ちでレースに臨むこともあるというから筋金入りの時計好きだ。
2022年12月7日に香港で撮られた写真を見ると、武豊はオイスター パーペチュアル コスモグラフ デイトナのRef.116515LNと思われるモデルを着用していた。これは購入して間もない頃にパリのロレックスの店舗でも「初めて見るモデルだ」と話題にされたという思い出の詰まった1本だ。武豊は購入した当時のレースを回想しながら時計を眺めることが好きだという。日本が誇るジョッキーであると同時に、無類の時計愛好家のひとりであることが感じられる。
オイスター パーペチュアル コスモグラフ デイトナのゴールドモデルは、セラクロムベゼルとオイスターフレックス ブレスレットを備えていることが特徴である。ロレックスが開発し、特許を取得したこのブレスレットはメタルブレスレットの堅牢性とエラストマーストラップの快適性を融合させたものである。また、ブレスレットの各セクションごとに、柔軟性のあるふたつのメタルブレードを高性能のブラック エラストマーでコーティングしている。オイスターフレックス ブレスレットには、内側にクッションが備えられ、誤って開くことを防ぐセーフティキャッチ付きオイスターロッククラスプも装備されている。オイスターフレックス ブレスレットの特徴のひとつであるグライドロック エクステンションシステムにより、ブレスレットの長さを微調整することができるため、世代を超えて愛用することも可能だ。
2005年に発表された18ct エバーローズはすべてのピンクゴールド製ロレックス オイスターのモデルで使用されている素材である。ピンクゴールドの時計の持ち味を長く維持するために、独自の合金を自社開発し、特許を取得している。
武豊はオイスター パーペチュアル コスモグラフ デイトナのプラチナモデルで初めてのパヴェダイヤモンドバージョンや、ホワイトゴールドモデルなどの稀少なモデルを多数所有する。武豊がこれから勝利を重ねるたび、時計のコレクションが増えていくことを私たちも楽しみに待ちたいと思う。
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