いま見ておかないと一生の損! パテック フィリップの「ウォッチアート・グランド・エキシビション 東京2023」もうすぐ終了!

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2023.06.15
PR:Patek Philippe

伝統的な時計製造の技術と芸術性を伝える文化活動の一環として、パテック フィリップが開催する「ウォッチアート・グランド・エキシビション」。いま東京・新宿で開催されているこのイベントは、過去最大級となる展示面積を誇り、希少なタイムピースが一堂に会する。その見所を最速レポートする。

三田村優:写真 Photographs by Yu Mitamura
鈴木裕之:取材・文 Text by Hiroyuki Suzuki
2023年6月15日掲載記事


過去最大級のウォッチアート・グランド・エキシビションで抑えるべき5つのポイント

ウォッチアート・グランド・エキシビション 東京2023

 6月10日(土)から、パテック フィリップが主催する「ウォッチアート・グランド・エキシビション 東京2023」が、ついに開幕を迎えた。前回のシンガポールからは実に4年振り。今回の総展示面積は過去最大級となる2500㎡以上とされており、筆者も早速足を運んでみたが、そのスケールの大きさはやはり圧巻だ。

 会場となる新宿住友ビルの三角広場は、都営大江戸線の都庁前駅に直結しており、エントランスに近づいていくとジュネーブ旧市街のアングレ庭園にある花時計が見えてくる。そこが目指す会場だ。

1. 七宝、手彫金、木象嵌などの装飾技術が披露される「希少なハンドクラフト・ルーム」

ゴールデン・エリプス Ref.5738

ゴールデン・エリプス Ref.5738/50G-025[雪景色]
歌川広重が最晩年に手掛けた「名所江戸百景」の「目黒太鼓橋夕日の岡」がモチーフ。“ヒロシゲブルー”と呼ばれたベロ藍の色味もすべて、クロワゾネとエナメル細密画の技法で表現される。自動巻き(Cal.240)。18KWGケース(縦39.5×横34.5mm)。世界限定10本。

 三角広場に特有な台形の空間に沿って11のテーマ・エリアが並び、その中心部にはジュネーブの市街風景とミニシアターが設置されている。エントランスを抜けた左翼側に最初に現れるのが「希少なハンドクラフト・ルーム」。

 過去のグランド・エキシビションでも開催国へのオマージュを込めたレア・ハンドクラフトが発表されてきたが、今回も日本文化や伝統をモチーフとした40点もの作品を展示する。

ポケットウォッチ アニタ・ポルシェ

ポケットウォッチ 995/135G[鷲]
現代を代表するエナメル作家、アニタ・ポルシェが手掛けた作品。モチーフは伊藤若冲の「枯木鷲猿図」だが、色味などは大胆にアレンジされている。背景の木にはクロワゾネ装飾、鷲にはエナメル細密画、木の一部とケース外周にはパイヨネ装飾が用いられる。手巻き(Cal.17’’’ LEP PS)。18KWGケース(直径45mm)。ユニークピース。

 そのすべてにスイスの伝統技法をベースとした日本的な芸術表現が盛り込まれていた。隣接する「クラフトマン・ルーム」にはギヨシェ職人や彫金師、エナメリストが待機し、展示作品とリンクした伝統技法を実演してくれる。

2. 16世紀から続く時計の歴史を体感できる「ミュージアム・ルーム」

 続く「パテック フィリップ・ミュージアム・ルーム」には、ジュネーブから約180点の収蔵品が運び込まれている。同社の歴史的な作品以外にも、16〜19世紀初頭の時計史を垣間見られるようなプライベートコレクションも並ぶ。

グランドコンプリケーション懐中時計 Cal.89

グランドコンプリケーション懐中時計 Cal.89
創業150周年となる1989年に発表された空前のグランド・コンプリケーション。当時最高峰の合計33機能が盛り込まれ、研究開発に5年、製作に4年を要した。ミュージアム所蔵のプロトタイプが展示中だ。18KYGケース(直径88.2mm、厚さ41.07mm)。

 同時にヴィクトリア女王を含む著名なオーナーが所有していたタイムピース、また日本人オーナーから貸与された時計を観賞できる特別ルームも併設されている。

3. 現代のパテック フィリップを網羅した「現行コレクション・ルーム」

 会場の中央部に位置するのが、ジュネーブ旧市街のローヌ通りにある本店サロンを模した「現行コレクション・ルーム」。先のウォッチズ&ワンダーズで発表されたばかりの新作を含む、現行コレクションのすべてを展示。さらに今回のグランド・エキシビションのために製作されたリミテッドエディションの数々も展示されている。

ナポレオン・ルーム ウォッチアート・グランド・エキシビション

ジュネーブ旧市街の本店サロンに設えられた「ナポレオン・ルーム」を模した空間。スクリーンに映るレマン湖の大噴水とモンブラン橋は、実際の窓から見える景色を再現。隣室と合わせて、現行コレクションのすべてが展示されている。

 その奥にある「ナポレオン・ルーム」は、本店サロンに設けられている特別室を再現しており、その窓から見えるレマン湖の風景が大スクリーンに映し出されている。

4. 機械式時計の超絶技巧に触れる3つのテクニカルエリア

 会場の右翼側に抜けると一気にテクニカルな様相が強くなる。まず現れるのが「マニュファクチュール・ルーム」で、ムーブメントや外装の製造工程を網羅。さらに一連のアドバンストリサーチで培われたR&Dの成果も展示された。続く2部屋は、今回のグランド・エキシビションにおけるもう一方のハイライトだ。

「スーパーコンプリケーション・ルーム」には、33の複雑機構を搭載した懐中時計「Cal.89」や、同じく21機能の「スターキャリバー2000」、そして最も複雑な腕時計である「グランドマスター・チャイム」(20機能)が並ぶ。さらに「マスター・オブ・サウンド・ルーム」には同社が手掛けるチャイミングウォッチが並べられ、現在レギュラー生産されているミニット・リピーターのすべてが展示されている。

グランドマスター・チャイム Ref.6300GR

グランドマスター・チャイム Ref.6300GR
計20の複雑機構を搭載するグランドマスター・チャイムに加わった、2023年新色。グランドソヌリやプティットソヌリ、ミニット・リピーター、デイトリピーターなど5つの鳴り物のほか、永久カレンダーやムーンフェイズを有しながらケース厚は16.07mmに抑えられている。手巻き(Cal.300 GS AL 36-750 QIS FUS IRM)。108石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約72時間。18KWG×18KRGケース(直径47.7mm、厚さ16.07mm)。非防水。

5. 実際のムーブメントを分解組み立てする「ウォッチメーカー・ルーム」

 最後のテーマ・ルームは時計師が常駐する「ウォッチメーカー・ルーム」。パテック フィリップが製造する3種類の基幹ムーブメントの分解組み立てを実演している。ここに辿り着くまででもかなりディープな内容なのだが、やはり最後の最後でバラバラの実機が見られるというのは、やはり盛り上がる。


1度と言わず、2度3度と楽しめる充実の内容

 筆者はほぼ半日をかけて、ゆっくりと見て回ったのだが、正直に言えばまったく時間が足りない。特にミュージアム関連の展示は、間違いなく日本最大級であり、おそらくこの機会を逃したら2度と見ることは叶わないだろう。

 時計愛好家のみならず、美術館や博物館巡りが趣味というような、一般の人々にこそ見ていただきたい。会期は6月25日(日)まで。1度と言わず、2度3度の観覧をオススメしたい。

パテック フィリップ・ウォッチアート・グランド・エキシビション 地図

パテック フィリップ・ウォッチアート・グランド・エキシビション(東京2023)
開催期間:2023年6月10日(土)~6月25日(日)
会場:新宿住友ビル 三角広場(東京都新宿区西新宿2-6-1)
開催時間:10:00〜20:00(最終入場時刻は終了1時間前)
※25日(日)のみ10:00~17:00(最終入場時刻は終了1時間前)
観覧料:無料
事前予約不要
問:info@watchart2023.jp(ウォッチアート事務局)


Contact info: パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター Tel.03-3255-8109


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