SPEEDMASTER CO-AXIAL [Ref.311.30.44.51.01.022]
生まれ変わった現代的スポーツウォッチ
スピードマスター コーアクシャル[Ref.311.30.44.51.01.002]
優れた実用性と質感を両立した、現代的なスピードマスター。サイズは大きいが、装着感も案外悪くない。3時位置に同軸積算計を搭載する。自動巻き(Cal.9300)。54石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。SS(直径44.25mm)。100m防水。85万円。
優れた実用性と質感を両立した、現代的なスピードマスター。サイズは大きいが、装着感も案外悪くない。3時位置に同軸積算計を搭載する。自動巻き(Cal.9300)。54石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。SS(直径44.25mm)。100m防水。85万円。
スピードマスタープロフェッショナルの意匠を受け継ぎながらも、最新の自動巻きを載せたのが「スピードマスター コーアクシャル」である。搭載するのは、3時位置に同軸積算計を持つキャリバー9300系。これはFP1185の改良版である3300系より合理的な設計を持ち、理論上は頑強だ。また8500系がベースと考えれば、携帯精度も優れていよう。
加えてこのモデルには、最新モデルならではの要素も盛り込まれた。それが優れた外装である。ケースの見た目に大きな違いはないが、ケースの側面を見れば仕上げが向上したことは分かる。エッジのダレが抑えられたほか、鏡面の歪みも小さくなった。またブレスレットがネジ留めに変更されたほか、コマの無駄な遊びも抑えられている。スピードマスターの弱点がブレスレットにあったと思えば、これは大きな進化だ。
今なおスピードマスター プロフェッショナルは、クロノグラフの基準機であり、永遠の定番である。しかし優れた使い勝手と良質な外装を好む人には、この最新作をおすすめしたい。自動巻きのほうが使い勝手がいいのは事実だし、精度も出るとなればなおさらだろう。長年、カルトウォッチの名を恣にしてきたスピードマスター。しかしオメガは、そのデザインを受け継ぎつつも、当初目指した、普通に使えるクロノグラフを作り上げたのである。
なお本記事の作成に関しては、オメガミュージアムとそのチームから多大な協力を得た。改めて謝意を表したい。なお現在彼らは、スピードマスターがNASAに採用されるに至った経緯を改訂中である。詳細は正式な発表を待ちたいが、今後ヒューストンの時計屋云々といったくだりは、全面的に改められるだろう。
(左上)スピードマスタープロフェッショナルとの大きな違いは、3時位置の同軸積算計。香箱から直接駆動するCal.861系の12時間積算計よりも設計は優れている。またプッシュボタンの太い軸にも注目。左右のガタ付きを抑えて質感を高めたあたりは、現在のオメガらしい。(右上)既存モデルにほぼ準じた文字盤の構成。なお風防はサファイアクリスタルである。(中)直径が44.25mmとなったことを受けてか、ラグは短く切り落とされた。またケースバックにもドーム状のサファイアクリスタルを採用することで、ケース側面を大きく絞っている。明らかに“腰高”な設計だが、ブレスレットが厚くなったためか、装着感は悪くない。(左下)ケースバックから覗くのはコーアクシャル脱進機を備えたCal.9300である。Cal.8500をベースに、垂直クラッチ、コラムホイール、同軸積算計などを加えたもの。「クロノス」ドイツ版による精度テストでは、クロノグラフの作動時でも振り角はほとんど落ちず、姿勢差誤差も最大で2秒しかなかった。(右下)オメガの進化を端的に示すのが、ケースの仕上げである。鏡面の歪みは小さくなったほか、エッジのダレも小さい。また弓管を短く詰め、角度を付けて装着感を改善するのも、近年のオメガが好む手法である。
オメガ「スピードマスター」 / 時計にまつわるお名前事典
https://www.webchronos.net/features/34014/
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https://www.webchronos.net/features/42118/
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オメガについて知っておきたい10のポイント
https://www.webchronos.net/features/30395/
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