バンビ「グレディア」／質感を愉しむレザーストラップ

　上質なレザーの差は、時とともに現れる。これは腕時計のレザーストラップにも同様のことが言えるものだろう。
　1930年に東京都文京区で誕生したストラップメーカー、バンビが手掛ける「グレディア」は、老舗の技が生きる高品質なストラップシリーズだ。皮革の産地以外すべてが国内製であり、革の裁断、組み立て、縫製に至るまで、そのすべてが職人の手でひとつひとつ丁寧に仕上げられている。裏材に刻印で記された"MADE IN JAPAN"は、その証だ。

　グレディアのレザーは4種類ある。符の大きさを均一に整えて高級感をさらに高めたクロコダイル、丸みを持ったうろこの形が美しいカイマンワニ、個性的な風合いを持つリザード、そして日本の銘柄牛として名高い松阪牛の皮革を使用したマツサカレザーだ。なお、マツサカレザーを扱える製革所は世界でもバンビだけだという。マツサカレザーは「不飽和脂肪酸」という油分を多量に含んでおり、その特殊な油脂の性質のため加工が難しいものだ。しかしこの特殊性ゆえに秘められた魅力を、バンビはマツサカレザーに見出した。皮の中に含まれた油分は、体温の暖かさや摩擦がかかると表面に浮き出し、コードバンのような艶を生み出す。使うほどに増すこの光沢の美しさにバンビは着目し、難題をクリアして、ストラップの製品化を実現させた。
　経年変化が顕著に現れるレザーストラップだからこそ、時間がもたらす質感の変化まで含めて楽しんでみたい。

グレディア

クロコダイル シリーズ

カイマン シリーズ

リザード シリーズ

マツサカレザー シリーズ