香港ウオッチ&クロックフェアが2023年9月に開催! 時計好きにも勧めたい展示会

2023.08.25

香港で、HKTDC主催の「香港ウォッチ&クロックフェア」が開催される。開催期間は2023年9月5日(火)~9月9日(土)まで。アジアはもちろん、世界的に見ても大規模な時計専門展示会だ。

香港ウォッチ&クロックフェア


時計専門展示会「香港ウォッチ&クロックフェア」開催!

 フリーポートゆえに、長らく時計貿易のハブを務めてきた香港には、世界各国からあらゆる時計が集まってくる。そんな香港で、HKTDC(香港貿易発展局)が「香港ウォッチ&クロックフェア」を開催する。

【期間】2023年9月5日(火)~9月9日(土)
【会場】香港コンベンション&エキシビションセンター(HKCEC)
【住所】1 Expo Drive, Wan Chai, Hong Kong (Harbour Road Entrance)
【問い合わせ先】香港貿易発展局 東京事務所
【連絡先】Tel:03-5210-5850 メール: tokyo.office@hktdc.org

 同フェアはリアル会場とオンラインのハイブリッドで復活し、8月29日(火)〜9月16日(土)までAIを駆使したオンライン上のスマートビジネスマッチングプラットフォーム“Click2Match”を通じて、商談機会と調達機会を提供する。

 バイヤーは、公式ページから登録を行う必要がある。

香港ウォッチ&クロックフェア

フリーポートの香港は時計バイヤーにとって重要な存在であり続けてきた。2023年9月、当地で大規模かつ、オフラインとオンラインがシームレスになった展示会が開催されるとあって、業界内から注目を集めている。

 さらに、展示会場では"Scan2Match"を導入。バイヤーはスマートフォンアプリHKTDC Marketplace Appを使用することで、出展者の専用QRコードをスキャンし、お気に入りの出展者をブックマークしたり、製品情報を閲覧したりすることが可能となった。本サービスによって、バイヤーはフェア終了後でも出展者とコンタクトを取り、商談を続けることができるだろう。

 また、9月8日(金)・9日(土)は、12歳以上の一般客に門戸が開かれ、無料入場が可能となる。時計愛好家は、香港旅行がてら、同フェアに足を運んでみてはいかがだろうか。


見どころ満載。香港ウォッチ&クロックフェア

 香港コンベンション&エキシビションセンターで行われる同フェアは、香港が新型コロナウイルスによる渡航制限を全面的に撤廃してから、初の本格的な開催となる。

 特設ゾーン「Pageant of Eternity」では多くの高級腕時計が展示される。さらにプロダクトのみならず、「腕時計」「置時計」「機械・設備」「OEMスマートウォッチ」「パッケージング&ディスプレイ」「パーツ&アクセサリー」「貿易サービス」などといった、多岐にわたったジャンルを展開。時計にまつわる、あらゆるカテゴリーをカバーしたと言える。

香港ウォッチ&クロックフェア

最新テクノロジーを巧みに展示会に取り入れているが、一方でバイヤーと出展者のリアルなコミュニケーションも活発に行われるだろう。

 また、同フェアが2023年に掲げるテーマは「Guo Chao(国潮)」。国潮とは中国風のトレンドを意味する国風潮流の略語で、中国伝統文化の要素と現代トレンドを融合したスタイルを指している。そのため中国の大手時計メーカーが、精巧な職人技術と洗練の中国文化が相まった、多彩な腕時計を展示する。

香港ウォッチ&クロックフェア

独立時計師アカデミーのメンバーであり、腕時計の達人などとも称されるMa Xushuも参加予定だ。画像は代表作の「Starry Night」。

 同フェアは、世界中から特筆すべきブランドや時計メーカーが集結し、時計業界の多彩な製品が集う。つまり、見どころ満載というわけだ。


注目の「サロン・ド・ティーイー(Salon de TE)」

 先述の通り見どころは多いが、同フェアで注目したいのが「サロン・ド・ティーイー(Salon de TE)」だ。

 サロン・ド・ティーイーでは、高級品を中心とした時計ブランドおよびデザイナー・コレクションを、5つのテーマゾーンに分けて展開する。

香港ウォッチ&クロックフェア

サロン・ド・ティーイーの様子。高級時計を中心に、時計に関する様々なジャンルが集う。

 サロン・ド・ティーイーの最大の見せ場が、World Brand Piazzaだ。世界的な一流ブランドの限定モデルや、希少な個体がゾーンに展示される。


 World Brand Piazza以外のゾーンも、もちろんしっかり見ておきたい。

 まずChic&Trendyゾーンでは、Infantry(日本)、Arbutus(アメリカ)、Obaku(デンマーク)、Charles Jourdan(フランス)、JULIUS(韓国)、ROMAGO(スイス)といった、現代トレンドを巧みに取り入れた、ファッショナブルな時計ブランドの製品が展示される。また今回、当フェアに初出展する株式会社サン・フレイムは、“Made in Japan”および“Made in Tokyo”を強みに、オリジナルのファッションウォッチやライセンス取得のキャラクターウォッチなどを幅広く展開する。

香港ウォッチ&クロックフェア

スイス発ROMAGOの限定モデル「ルーレット・マスターII」 。シースルーダイアルから見えるムーブメントはスイス製で、ケース4隅にあしらわれた星形ネジと相まってユニークだ。裏蓋側もシースルーとなっており、シールド付きのオープンワークローターを備えている。デザインのインパクトが強い一方で、50m防水と実用性も妥協していない。

 Craft Treasureゾーンでは、機械式時計、そして宝石をあしらったラグジュアリーな時計を展示する。

 展示ブランドの一部を紹介すると、CIGA design (中国本土), メモリジン(香港), SAGA (アメリカ) と Peacock Watch (中国本土)などが挙げられる。

香港ウォッチ&クロックフェア

メモリジンのトゥールビヨン搭載モデル。ケースとブレスレットがシームレスになったスタイルが現代トレンドをよく反映していると言えよう。

香港ウォッチ&クロックフェア

中国ブランドPeacock Watch。ダブルトゥールビヨンも目を引くが、ストライプ装飾が施されたブリッジがデザインコードに取り入れられ、品格ある表情となっている。

 Renaissance Momentゾーンでは。古典的でエレガントなヨーロピアンスタイルの時計ブランドが主役だ。Coinwatch(スイス)、NOVE(スイス)、ピエール・ラニエ(フランス)、Gagà MILANO(イタリア)が展示され、またゾーン中にあるSwiss Independent Watchmaking Pavilion(スイス独立腕時計産業パビリオン)では、スイスの時計レーベルが8つ並ぶ。

香港ウォッチ&クロックフェア

フランス時計ブランドピエール・ラニエ「トリオ 334B126」。オープンワークとなったダイアルからムーブメントがのぞく。ホワイトステッチを組み合わせたブルーストラップが、カジュアルな装いにもマッチしそうだ。

 最後に紹介するWearable Techゾーンでは、Microwear、DTNO.1、DO、King-Wear、MYZI(中国本土)などの、最新テクノロジーによって生み出されたスマートウォッチが展示される。

香港ウォッチ&クロックフェア

フランスのKing-Wear「エース KW258A」。スマートウォッチでありながら、オーセンティックなケース・ブレスレットを装いとすることで、"ガジェット感"が抑えられた。

イベント&アクティビティも用意される

 世界の多彩な時計が一堂に会する香港ウォッチ&クロックフェアだが、イベントやアクティビティも多数用意されているので、併せて紹介しよう。

 会期中にはネットワーキング・イベントや腕時計パレード、セミナー、バイヤーフォーラムが開催される。9月5日は香港国際時計フォーラム(Hong Kong International Watch Forum)として、世界の主要時計協会の代表者が集結し、世界的な取引実績と2024年の市場動向について議論を交わす。

 9月6日のアジア腕時計会議(Asian Watch Conference)では、国際的な調査会社ユーロモニターが各市場の最新動向を明らかにするとともに、業界関係者による腕時計のデザイントレンドについての共有が行われる。


興味深いのが、ウォッチ&クロック・デザイン・コンペティションの、受賞作品の展示だ。

同コンペティションは香港のウォッチ&クロックにおける、デザインのクリエイティブな交流や、クリエイティビティを促進することを目的に、HKTDC、香港時計製造業者協会(Hong Kong Watch Manufacturers Associations Ltd.)、香港時計工業連合会(The Federation of Hong Kong Watch Trades &Industries Ltd.)の共催で行われる。今回の2023年開催コンペティションで、第40回となる。

 同コンペティションは部門ごとにテーマが決まっている。今年は学生部門が「Game Code」、一般部門が「The Beauty of Perspective」だ。そして同コンペティションの受賞作品が、ホール1コンコースで展示されるのだ。

 ただプロダクトを展示するのみならず、時計のあらゆる側面をカバーし、さまざまなカテゴリで来場者を楽しませる香港ウォッチ&クロックフェア。バイヤーのみならず、時計好きも香港旅行がてらに、のぞいてみてはいかがだろうか。


Contact info:香港貿易発展局 東京事務所 Tel:03-5210-5850
メール: tokyo.office@hktdc.org


世界最大となった「香港ウォッチ&クロック・フェア」前編

https://www.webchronos.net/features/94772/
世界最大となった「香港ウォッチ&クロック・フェア」後編

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ウォッチズ&ワンダーズで見た2023年のトレンド、見るべきはサイズと色!

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