様々な分野のアーティストや時計師とのコラボレーション作品を発表しているルイ・エラール。今回パートナーとして選んだのはヨーロッパの時計愛好家に支持されているTHE HOROPHILE(ホロファイル)だ。1920年代の装飾様式であるアールデコを現代的に再構築したデザインで、ルイ・エラールのブランドがスタートした1929年を彷彿とさせる。
自動巻き(Cal.SW261-1)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SSケース(直径39.0mm)。5気圧防水。各色59本の世界限定、THE HOROPHILE用のユニークピース1本、合計178本。49万5000円(税込み)。
世界中に影響を与えるウォッチインフルエンサーとのコラボ
特にヨーロッパにおいて影響力を持つ時計愛好家である「THE HOROPHILE」(ホロファイル)はInstagramフォロワー数13.4万人を誇るウォッチインフルエンサーである。一人で運営しているわけではなく、アムル・シンディーが主宰する愛好家のコミュニティを指す。2013年に産声をあげ、数多くの時計メーカーや独立系企業のコンサルティングを行う。長年にわたりそれらのブランドと協力してプロダクツの解釈や限定商品のリリースを行い、多くのフォロワーに新たな時計の楽しみ方を発信している。アムル・シンディーはルイ・エラールのCEOであるマニュエル・エムシュと15年来の友人で、エムシュの掲げる「共に強くなる」のパートナーとして最適なコラボレーションであるといえるだろう。
本作の最大の特長は1920年代に隆盛をきわめた装飾様式であるアールデコを、現代の感覚で再構築したデザインである。アメリカのロックフェラーセンターやエンパイアステートビルに代表される直線的な幾何学デザインを新しいスタイルで表現している。ルイ・エラールがブランドとしてスタートした1929年はそんなデザイン運動が盛んな時代であった。
あえてブランドロゴを置かない研ぎ澄まされたデザイン
デザインの出発点はタイポグラフィーで、アールデコ数字の再解釈をテーマにし、建築的でファサードの要素を持つ透かし彫りのようなインデックスが本作の特徴となっている。
文字盤は時間と分、そして秒という2つの時間表示領域をそれぞれ強調するための2次元的かつグラフィカルにデザインされている。スモールセコンドはメインのアールデコ調のインデックスに退避してインデックスではなくドットをひとつだけ配置している。時分針が表現するのはアールデコを象徴するシンボルであるエンパイアステートビルだ。
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