ジンの356シリーズ25周年を祝う記念モデルとして発表された「356フリーガー・クラシックJUB」。クラシックなクロノグラフ愛好家を魅了する、審美性と技術的な精密さを併せ持ったモデルである。世界500本限定の独自性に加え、珍しい文字盤配置にも着目したい。
自動巻き(Cal.SW510)。27石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約46時間。SSケース(直径38.5mm、厚さ15mm)。10気圧防水。72万6000円(税込み)。
ジン新作「356フリーガー・クラシックJUB」
多くの時計愛好家がクラシックなクロノグラフに魅了される理由のひとつとして、歴代クロノグラフウォッチには多くのユニークな特徴を持つことが挙げられる。Sinnの「356フリーガー・クラシックJUB」では初めて文字盤に絶妙な装飾が施されている。文字盤の6時位置には「FLIEGER KLASSIK」の文字をデザインし、さらに対をなすように、12時位置にはアプライド式のSinnのロゴを配している。
特筆すべきこととして、この356シリーズでは珍しい文字盤配置だ。シルバーマットの2カウンターをバイコンパックスにデザインし、アンスラサイト文字盤と調和させている。
スモールセコンドカウンターとクロノグラフ30分積算計で短時間の計測を素早く記録することができる。また、ハイドーム型サファイアクリスタルは両面に無反射コーティングが施され、厳しい環境の中でも鮮明な視界を確保する。ケースバックもサファイアクリスタル製で、ローターに刻まれた番号で限定モデルであることが一目で分かる。
ガラスは約5mmの暑さのクリスタル無垢の塊から削り出されるという素材そのものの価値と品質が特徴となっている。搭載されるムーブメントは約46時間のパワーリザーブを実現し、高い精度を誇る。ストラップはイノシシ革のヌバックストラップでミリタリーヴィンテージのテイストを存分に味わうことができる。
この「356フリーガー・クラシックJUB」は、ジンの機械式時計の中でも、特にこのクロノグラフが持つユニークなストーリーを表す一例である。歴史を振り返ると、356フリーガーの初めのモデルは300本限定で日本市場のために1996年に特別に製作された時計だ。256パイロット・クロノグラフを、エレガントでスリムな回転ベゼルがないバージョンで開発され、当時のモデルは356マットブラックの文字盤に「FLIEGER」の刻印、サンドマット仕上げのステンレススティール製ケース、耐衝撃性に優れたアクリルガラスが特徴だった。また、ムーブメントはバルジュー7760手巻ムーブメントを搭載していた。
この時計が日本市場で大成功を収めたことから、ジンではこのクロノグラフを正式なコレクションに加えることとした。そして、1998年12月に自動巻きムーブメント、サンドブラスト仕上げのケース、アクリルガラス、ロゴ入りの裏蓋を備えた356フリーガーは予想通り大好評を博した。現在でも高い人気を誇るクロノグラフのひとつであることは、356フリーガーがいかに時代を超越した時計であるかを物語っている。これらの最初のクロノグラフは、今日に至るまでのシリーズを特徴づける基準となっている。
クラシカルでエレガント、洗練されたフォルムとデザインは、クロノグラフの操作によって決まる停止時刻と正確な時刻の読み取りを確かなものとした。
レギュラー版の新作356フリーガー・クラシックにも注目したい
自動巻き(Cal.SW510)。27石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約46時間。SSケース(直径38.5mm、厚さ15mm)。10気圧防水。レザーストラップ60万5000円(税込み)。ブレスレット62万7000円(税込み)。
「356フリーガー・クラシックAS.E」はアンスラサイトからブラックへのグラデーション文字盤を持つバージョンとホワイト文字盤のバージョンが通常版として発売される。この新しい2モデルは、ブラックの電気メッキを施したマットシルクの2つ目カウンターを搭載し、25年という歴史に感謝の意を込めて、文字盤の6時位置に「FLIEGER KLASSIK」の文字を刻んでいる。これは、このシリーズの斬新な特徴でもあり、文字盤の異なるカラーデザインもまた、両モデルのアイデンティティと個性を際立たせている。
自動巻き(Cal.SW510)。27石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約46時間。SSケース(直径38.5mm、厚さ15mm)。10気圧防水。レザーストラップ60万5000円(税込み)。
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