2024年、日本に再上陸を果たし、時計愛好家の間で話題となっているジェラルド・チャールズ。そんな同ブランドが、新作モデル「マエストロ9.0 ローマン トゥールビヨン」を発表した。手作業で槌目仕上げを施したゴールド文字盤、同ブランドの製品では初めて採用された2トーンカラーと2種類の素材、そしてフライングトゥールビヨン搭載と、見どころの多い本作は、世界限定50本が生産される。
世界限定50本の新作モデル「マエストロ9.0 ローマン トゥールビヨン」
ジェラルド・チャールズは、2000年にジェラルド・チャールズ・ジェンタのふたつのファーストネームを冠したブランドとして誕生した。同ブランドのタイムピースのデザインは、主に「サン・カルロ・アッレ・クワトロ・フォンターネ聖堂」に代表される、バロック建築の奥深い創造美から着想を得ている。特徴的なケースは教会内壁の六角形や八角形、および十字形の絶妙な組み合わせを反映しており、類稀な独創性を持ったデザインとして完成されている。
そんなジェラルド・チャールズから、新作モデル「マエストロ9.0 ローマン トゥールビヨン」が登場した。世界で50本のみが限定販売される。
自動巻き(Cal.GCA 3024/12)。33石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(縦39×横41mm、厚さ9.3mm)10気圧防水。予価1763万4100円(税込み)。
「マエストロ」は、2004年にジェラルド・ジェンタによってデザインされたオリジナルモデルをベースに製作されたコレクションだ。ジェンタの愛称であった“マエストロ”がコレクション名となっていることも特徴である。また、ヴォーシェ マニュファクチュール フルリエと共同開発したムーブメントが搭載されており、さらに、すべてのモデルが100mの防水性能かつ5Gの衝撃にも耐える耐久性を備えている。
そんな同コレクションから、2023年に先行モデル「マエストロ9.0 トゥールビヨン」(現在は完売)が発表された。続いて登場した今回の新作は、槌打ちされたローズゴールドの文字盤が目を引き、いっそう優美な印象のモデルとなっている。
そんなマエストロ9.0ローマン トゥールビヨンは、ジェラルド・チャールズのオリジナルモデルであり、初めて手作業で槌目仕上げが施されたゴールド文字盤、初めて採用された2トーンカラーと2種類の素材、そして現在のコアコレクションで初めて採用された、新型フォールディングバックル付き手縫いブルーアリゲーターストラップが特徴だ。
細部まで行き届いた、ブランドのクラフトマンシップ
本作を見て一番に目を奪われるのは、やはり文字盤だろう。コーティングされていない18Kローズゴールドの文字盤は、手作業で鎚目仕上げが施されているのだ。この仕上げがもたらすテクスチャーはユニークなだけでなく、均質。さらに耐久性を維持するために、緻密な設計と、熟練の職人の業を組み合わされている。“手作業”であるがゆえに、マエストロ9.0 ローマン トゥールビヨンは月に2本までしか生産されない。また、すべてのモデルで、ひとつとして同じ個体が存在しないことも、特筆すべき点だ。
文字盤だけでなく、ステンレススティール製ケースにブルーのチタン製ベゼルを配した、ツートーンカラーと異素材の組み合わせも要注目だ。ブルーのベゼルには、高度なガルバニック処理による特殊なコーティングが施され、優れた耐久性と極度の衝撃に対する耐性が備わった。
搭載ムーブメントCal.GCA 3024/12
本作が搭載するムーブメントは、フライングトゥールビヨンを備えた自動巻きのCal.GCA 3024/12だ。ジェラルド・ジェンタ自身が製作したオリジナルの「マエストロ フライング トゥールビヨン」に回帰することを目指し“GC”のロゴをかたどったユニークなトゥールビヨンキャリッジを有している。なお、このキャリッジはオクタビオ・ガルシアによりデザインされた。“G”の部分は、GCブルーのスモールストロークが秒針の役割を果たし、かつストップセコンド機能により正確な時刻設定が可能だ。
キャリッジはグレード5チタンで製造されており、サージカルグレードのステンレススティール製ケース、18Kイエローゴールド製トゥールビヨンブリッジと組み合わされることで、自然で立体的なコントラストが生み出され、ジェンタのビジョンである「芸術的創造性と技術的熟練」が体現されているといえる。
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