スイスと日本の国交樹立 160周年を記念した、ジラール・ぺルゴ「ロレアート 藍色 ジャパンエディション」

2024.09.13

スイスの高級時計ブランド ジラール・ぺルゴは、スイスと日本の国交樹立 160周年を記念し、ふたつのロレアートを発売する。ジラール・ペルゴと日本の長きにわたる絆を讃えるこのモデルは、各100本の日本限定だ。文字盤はいずれも、日本文化に敬意を表し、またそこから着想を得たカラー、“藍色”を採用した。ブランドを象徴する長く受け継がれてきたロレアートのデザインを継承した今回のジャパン エディションは、ジラール・ペルゴの職人たちの才能が結集したモデルである。

ジラール・ペルゴは、日本における歴史的意義から、数ある伝統色の中でも「藍色」と呼ばれるカラーを選んだ。日本の藍(学名:Periscaria tinctoria)から抽出される藍色の染料の製造は16世紀に広まり、深い藍色はしばしば武士の鎧に使われ、「勝色」とされてきた。また英国の化学者、ロバート・ウィリアム・アトキンソン(1850-1929)が、あちこちで目にする藍色に魅了され、「ジャパンブルー」と名付けたと言われている。


1860 年に始まった物語

 1860 年、コンスタン・ジラールは後に伝説となるスリー ブリッジ トゥールビヨンのアイディアをスケッチに起こし、一方で同年、義理の弟にあたるフランソワ・ペルゴは横浜にオフィスを開設した。それは、“日本に最初に上陸し、その存在感を示すスイス時計メーカーになる”という大胆な挑戦であった。フランソワ・ペルゴが日本に上陸してから数年後、日本とスイス間で「修好通商条約」が結ばれ、のちにアジアの国々へ向けて時計の輸出業が始まっていった。

 日本市場にジラール・ペルゴの時計が初めて登場したとき、日本は欧州と同じ計時システムを使用しておらず、スイス製ウォッチは大変珍しがられた。しかし、1873年、日本が鉄道網の構築を始めると、西洋式の計時システムが採用されるようになる。これがフランソワ・ペルゴにとって大きなチャンスとなり、スイス時計の輸出が飛躍的に伸びていった。

 フランソワ・ペルゴは長年広くアジア各国を移動したが、いつも第二の故郷である日本に戻っていた。型破りな開拓者であったフランソワ・ペルゴは、ラ・ショー・ド・フォンから横浜に降り立ってから今日まで、 165年近く続くジラール・ペルゴと日本の緊密な絆を築く礎となったのだ。以来、ジラール・ペルゴはこの国で強力な販売力を示し、いくつもの日本限定モデルを製造してきた。たとえば 2019年、ジラール・ペルゴは、ブランドの愛好家から特に人気の高いホワイトの文字盤に今回の新作と同様にジャパンブルーを採用したウォッチ、「ヴィンテージ 1945 ジャパン エディション」を発売している。


 特別な絆をたたえて

 ジラール・ペルゴは、改めてこの特別な絆に注目したふたつのジャパンリミテッドエディションのローンチを発表した。ブルーのグラン・フー エナメル仕上げ文字盤の「ロレアート 42 mm」と、クル・ド・パリ装飾を施した「ロレアート クロノグラフ 42 mm チタン」は、どちらも濃淡の異なる藍色を採用し、各100本限定である。

グラン・フー エナメル仕上げ文字盤の「ロレアート 42 mm」

ロレアート 藍色 ジャパンエディション(Ref.81010-11-3310-1GM)
自動巻き(Cal.GP01800-1730)。28石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約54時間。SSケース(直径42mm、厚さ10.68mm)。サンレイ モチーフ ギョーシェ仕上げのグラン・フー ブルー エナメル文字盤。100m防水。日本限定100本。258万5000円(税込み)。

 ひとつめの限定エディション、グラン・フー エナメル仕上げの文字盤を備えた「ロレアート 42 mm」はステンレススティール製のケースで、1975年に発売されたオリジナルの伝説的なロレアートにモダンな魅力が加わったモデルである。この最新モデルは、多くの時計愛好家から愛されてきたおなじみのデザインを踏襲し、3針で 3時位置に日付表示を備えている。トノー型ケースの上にラウンド型の台座を、さらにその上には八角形のベゼルを配し、さまざまな形状が巧みに組み合わされ、ハウジングには光が戯れて、輝きとカラーが織り成す魅力を放っている。

ロレアート 藍色 ジャパンエディション

 コントラストの妙は、隣り合わせのポリッシュ仕上げとサテン仕上げにも現れている。ウォッチの中心に組み込まれているのは自社製の自動巻きムーブメント、CAl.GP1800 で、ジラール・ペルゴの高度な専門技術を結集したムーブメントだ。これには直線状と円弧状のコート・ド・ジュネーブ モチーフ、ペルラージュ、面取り、エングレービング、サンレイ仕上げ、鏡面仕上げ、渦巻き模様を施し、そのすべてをサファイアクリスタル製のケースバックから眺めることができる。

ロレアート 藍色 ジャパンエディション

  • ロレアート 藍色 ジャパンエディション

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  • ロレアート 藍色 ジャパンエディション

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 主役は、自社工房で入念に仕上げられたグラン・フー エナメルの文字盤だ。文字盤のベースとなるのはサンレイ・モチーフ、ギヨシェ仕上げを施したシルバーのディスクである。そして、シリカ、鉛丹、カリ、炭酸ソーダを混合してパウダー状にし、金属酸化物と結合して目指すインディゴブルーを作り出すことから魔法が始まる。この粉末を真鍮製のディスクに吹き付けてから約800°Cで焼成する。職人が文字盤を炉から取り出すタイミングを見極め、外観を損ねないよう細心の注意を払って冷却する。ジラール・ぺルゴが目指す美しい光沢が得られるまで、この工程を 5~10回繰り返す。このように忍耐と高度な技術の賜物である文字盤であっても、小さな亀裂や気泡、その他の不具合が生じることがあり、そうなれば完成品としては認められず、最初からやり直しとなる。製造にかなりの時間がかかるグラン・フー エナメルの文字盤は、文字通り、決して色褪せぬ魅力を約束してくれる。

ロレアート クロノグラフ 藍色 ジャパンエディション

 こちらの限定版エディションのケースは、強靭で硬く、耐食性に優れ、非磁性で低アレルギー性の素材である、軽量のグレード5 チタン製だ。このハイテク合金に部分的にポリッシュ仕上げを施し、隣り合うサテン仕上げとエレガントなコントラスを成すよう、輝きを出した。

ロレアート クロノグラフ 藍色 ジャパンエディション

ロレアート クロノグラフ 42 mm チタン(Ref.81020-21-3311-1GM)
自動巻き(Cal.GP0300-0141)。63石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約46時間。Tiケース(直径42mm、厚さ12.1mm)。「クル・ド・パリ」模様のブルーとブラックの文字盤。100m防水。日本限定100本。280万5000円(税込み)。

 ロレアートの伝統に則り、文字盤はクル ド パリ装飾が施された華やかなインディゴブルー、カウンターとフランジはブラックで繊細な色合いの変化が魅力的となっている。ロレアート クロノグラフ 42 mmの中心に組み込まれているのは自社製自動巻きムーブメント、Cal. GP3300 である。419個もの部品で構成され、ひとつひとつが伝説となっているジラール・ペルゴの高い基準に従った装飾が施されたこのムーブメントは、約46時間作動する。

希少なモデル

 両モデルとも一体型ブレスレットで、スタイリッシュなエレガンスと優れた快適性を兼ね備えている。いずれも「Special Edition of 100 pieces」の刻印入り限定エディションで、すばらしい歴史を誇る日本とスイスの特別な絆を讃えるのにふさわしいものとなっている。

 ロレアート「藍色」ジャパン エディションは、10 月より日本国内の厳選された正規販売店にて発売予定だ。


Contact info: ソーウインド ジャパン Tel.03-5211-1791


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