「フライバック クロノグラフ マニュファクチュール」。自動巻き(Cal.FC-760)。32石。2万8800振動/時。約38時間のパワーリザーブ。SS+RGPT(直径42㎜)。5気圧防水。58万2000円(税別)。7月発売予定。
とかく高額になりがちな、いわゆる自社製ムーブメント。設計やパーツ製造など膨大な手間を考えると、汎用ムーブメントに比べてプライスタグが高く付くのは当然だ。そんな時計界の常識を覆すような野心的な新作を、フレデリック・コンスタントがバーゼルワールドで発表した。モデル名は「フライバック クロノグラフ マニュファクチュール」。自社一環製造体制を備える同社が約6年にわたる開発期間を経て完成させた自社製の自動巻きフライバッククロノグラフを搭載するモデルだ。
驚くべきはその価格だ。ステンレススティールは53万9000円、ステンレススティール+ローズゴールドプレートは58万2000円。ともに税別だが、新規設計のフライバッククロノグラフがアンダー60万円で手に入るというのだから驚きである。
気になるムーブメントの素性を少々お知らせしておこう。クロノグラフ機構はモジュール方式で、簡易垂直クラッチで薄型化を実現。コラムホイールの代わりに、同社が特許を取得した星型ホイールが使われている。太いクラッチレバーとともに、剛性や操作性は極めて高い。また、モジュールのパーツ総数は96個で、組み立てやメンテナンスの際の利便性が考慮されている。
バリエーションは計5型と実に豊富。デザインはどれも極めてオーセンティックなため、長く愛用できそうだ。汎用クロノグラフから一足飛びに自社製クロノグラフに食指が動きそうなエントリーユーザ−も多いだろう。海外のジャーナリストからの評価も極めて高かったのもうなずける充実の内容だ。
フレデリック・コンスタント渾身の自社製フライバッククロノグラフムーブメント。13 1/4リーニュ(30.5㎜)。クロノグラフはモジュール方式。パーツ数はわずか96個だ。地板のペルラージュ仕上げ、ブリッジのコートドジュネーブ仕上げも美しい。
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