クレドールから、美への飽くなき探求心を日本の伝統工芸である漆芸と彫金で表現した「50周年記念 ゴールドフェザー U.T.D. スケルトン 限定モデル GBBD945」が発表された。12本の数量限定で、2024年10月25日(金)より発売される。加賀蒔絵の達人である田村一舟氏による漆芸と、クレドールの彫金工房が培ってきた彫金技法を、高い次元で融合したのが本作。研ぎ澄まされた感覚を持つ職人が描き、羽毛の微妙なニュアンスまでも感じられる名品である。
クレドール「50周年記念 ゴールドフェザー U.T.D. スケルトン 限定モデル GBBD945」
クレドールから、同ブランド50周年を記念して、わずか12本製造の特別なモデルが登場した。「50周年記念 ゴールドフェザー U.T.D. スケルトン 限定モデル GBBD945」だ。2024年10月25日(金)より発売される。
手巻き(Cal.6899)。26石。21600振動/時。パワーリザーブ約37時間。プラチナケース(直径37.4mm、厚さ8.1mm)。日常生活防水。予価660万円(税込み)。
クレドールは、フランス語で「黄金の輝き」を意味する。1974年、セイコーがプラチナや金などの貴金属を使用した「特選腕時計」コレクションを起源に持つ、日本発のドレスウォッチブランドだ。今回発表されたのは、「クレドール ゴールドフェザー」のスケルトンモデル。さらに、日本の伝統工芸である漆芸と彫金が使われることで、唯一無二の名品に仕上がっている。
ゴールドフェザーと日本の伝統工芸が融合
1950年代、腕時計の開発において世界中の技術者たちが目指した究極のふたつのテーマ、それは「高精度化」と「薄型化」であった。セイコーは1960年、このテーマの、それぞれの頂点を成す新しい腕時計を生み出した。ひとつが高精度を志す「グランドセイコー」。そしてもうひとつが、薄型を追求する「セイコー ゴールドフェザー」だ。
そんな「ゴールドフェザー」が2023年、クレドールブランドのもとで「クレドール ゴールドフェザー」として復活を遂げたのは記憶に新しい。その名の通り、羽根のように「薄く」、「軽やかで」、「空気をはらみ」、「艶やかで」、「優美」であることをデザインコンセプトとし、セイコーが継承する U.T.D.(=Ultra Thin Dress)を体現するモデルとなっているのだ。
そして今回、クレドール ゴールドフェザーは、美への飽くなき探求心を日本の伝統工芸である漆芸と彫金で表現した。
漆芸と彫金の技が冴え渡る
加賀蒔絵の達人である田村一舟氏による漆芸と、クレドールの彫金工房が培ってきた彫金技法を融合した本作。羽根のように軽やかで、柔らかなゴールドフェザーのデザインをベースにしながら、風格ある大鷲をデザインイメージとしているスタイリッシュなルテニウム仕上げの彫金ムーブメントと、漆に蒔絵で描いたプレートを組み合わせ、大鷲の持つ精悍さをも表現している。漆黒の漆の中を舞う羽根の姿は、田村氏が金粉とプラチナ粉の形状や大きさの違いを見極めながら、一粒ずつ丁寧に手作業でちりばめることで、精緻に描かれている。研ぎ澄まされた感覚を持つ職人がフリーハンドで描いたのは、羽毛の微妙なニュアンスまでも感じられる繊細な蒔絵だ。
初のスケルトンモデル
ムーブメントは、厚さわずか1.98mmの極薄メカニカルムーブメントCal.6899を搭載。Cal.68系ムーブメントは最高級ドレスウォッチのために、腕時計としての性能のみならず、工芸的な価値や美しさを追求して開発された背景を持つ。
スケルトンムーブメントの両面には、美しく艶やかな羽根文様を彫金する。羽根を形作るラインは、“バイト”と呼ばれる専用工具の刃先を使い分け、柔らかな雰囲気を醸す「筋目」とシャープな輪郭を形作る「鏡面」の2種類の彫りを組み合わせて、1本1本彫金している。そこに、シルバーグレーのルテニウム仕上げを施すことで、しっとりと落ち着いた光を放ち、周りの漆や蒔絵と共鳴する。