ベル&ロスは、チタン素材と蓄光複合素材をまとう、大胆かつ革新的な、新モデル「BR-X5 Blue Lum」を発表した。本作は、昨年発売した「BR-X5 Green Lum」に続く500本限定の商品で、現代の時計愛好家が昼夜を問わず楽しめるパワフルで独創的なモデルである。
BR-X5 Blue Lum
ベル&ロス「BR-X5 ブルーラム」Ref.BRX5R-BLUM-TC/SRB
自動巻き(Cal.BR-CAL.323)。28石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。Tiケース(直径41mm、厚さ12.8mm)。100m防水。199万1000円(税込み)。
視認性に革新をもたらす
ブランドのコンセプトをさらに深めることは、ベル&ロスの強みのひとつである。研究と革新、特に蓄光分野に投資をすることで、文字盤を超えて、ケース全体が発光する時計の製造を目指してきた。これを達成するために、ベル&ロスのエンジニアは蓄光複合素材 LM3Dを開発した。石英繊維と明るい色合いの光を発する発光材料から作られた、この蓄光複合素材は、昨年発表された「BR-X5 Green Lum」で採用された。今回、新たなカラーバリエーションとして、強力なブルーの光を放つ「 BR-X5 Blue Lum 」が登場する。
力強いコンセプチュアルなデザイン
BR-X5のミッションは、技術的および美的限界を押し広げることだ。この野心を実現するために生み出された、41mmケースの多層構造は、蓄光複合素材であるLM3Dと、航空の世界を彷彿とさせる素材であるブラックDLCコーティングとマイクロブラスト加工を施したグレード2チタンを交互に使用する方式で達成できた。このケース構造は、堅牢性を失うことなく軽量化をも実現している。チタンのブロックから削り出されたメカニズムの収容部分は、蓄光複合素材LM3Dで成形されたふたつのシールドの間に挿入され、強力なブルーの光を放つ。
昼夜で最適な判読性を
BR-X5 Blue Lumが重視する設計思想は明らかだ。それは判読性に他ならない。マットブラックの文字盤と反射防止サファイアクリスタルを採用することで、クリアなコントラストを実現している。すべての目盛りは正確で、インデックス、3日間パワーリザーブのサブダイアル、日付表示窓はクリアな視認性を誇っている。また、スケルトン化された時針と分針にはスーパールミノバが施され、視認性をさらに向上させている。
蓄光の熟練者
ベル&ロスは、蓄光技術を民主化し、革新的で際立ったスタイルの要素としてその分野を強化する先駆者である。過去に一部の実用的な機能に限定されていた蓄光技術は、特にスキューバダイビングや飛行機のコックピットなど、暗闇での使用を目的とした時計の針やインデックスにとって有益だった。1930年代に登場した夜光表示は、ラジウムによって新たな道が切り開かれたが、有毒性の問題や発光時間の制限など、その品質には限界があった。そのため、エンジニアや時計製造業者は、改善のために継続的な研究に取り組むこととなった。
そして、1993年に導入された蓄光素材、スーパールミノバは重要な一歩だった。は、この領域でのさらなる進化を目指し、光の力を増幅する独自のコンセプトを考案。このコンセプトを体現したのが、2017年「BR 03-92 Horolum」から始まった「Lum」コレクションである。
その1年後には「BR 03-92 Nightlum」が登場。数字、インデックス、針の並外れた蓄光が特徴で、2019年に更なる進化を遂げた「BR 03-92 Full Lum」は、文字盤全体がスーパールミノバでコーティングされ、そのコントラストによって視認性を強調した。
2020年には、滑走路のライトを想わせる特に強いグリーンの輝きを放つ「BR 03-92 Grey Lum」が登場。続いて、さまざまな色合いの発光、ライトグリーンと淡いイエローの異なる色合いの夜光を文字盤に配した「BR 03-92 Diver Full Lum」を発表した。
2021年には、ヴィンテージの限定モデル「BR V2-94 Full Lum」が登場し、フルラムのコンセプトがクラシックな時計の洗練された美学と完璧に融合できることを示し、新たなビジョンをもたらした。 2022年にはBR V2-92 Full Lumが、3針時計として、この驚くべき発光効果を有するコレクションに追加された。そして昨年、チタン製と蓄光複合素材LM3Dを組み合わせるという、前例のないケース構造を採用した「BR-X5 Green Lum」が発表された。