カモフラージュグリーン文字盤を初めて採用した、ブランパン「エアコマンド フライバック クロノグラフ」2種

ブランパンは、2点の新作「エアコマンド フライバック クロノグラフ」を発表した。ヴィンテージの美学と最先端の時計製造技術が一体化した新しいエアコマンドは、過去と現在を巧みに融合している。航空愛好家を魅了してやまない数量限定生産のタイムピースに、この度、独特の個性を放つ冒険心あふれるカモフラージュグリーンのカラーが初めて採用された。

ブランパン「エアコマンド フライバック クロノグラフ」リミテッドエディション

　飛行中に時間を確認するための機器としてパイロット向けに開発された1950年代の伝説的なブランパンクロノグラフからインスピレーションを得た新しい「エアコマンド」。ブランパンとして初の色の組み合わせがヴィンテージな側面を強調している。極めて生産量の少なかった先駆モデルのクロノグラフは大人気を博し、その優れたクロノメーター機能によって今日でも賞賛されている。

　近年の先代モデルと同じ直径42.5mm と36.2mmを採用した今回の最新モデルは、手首のサイズを問わず着用できるデザインとなった。素材にも、やはり先代モデルと同じグレード23チタン（サテン仕上げとポリッシュ仕上げ）を用い、優れた耐食性のあるスポーティなその外観によって、当時の航空界の勇敢な一面に思いを馳せることができる。それぞれ200本と100本限定製造で、どちらもセラミックインサートを備えるチタン製両方向回転式「カウントダウン」ベゼルと、蓄光塗料が塗布されたインデックスを搭載している。

　1950年代の特徴的なデザイン要素である、サファイアクリスタル製のボックスタイプ風防越しに見える針や数字には、ヴィンテージなスーパールミノバが塗布されており、レザーストラップのステッチと共に、文字盤上のさまざまな表示要素の色と調和している。こうしたすべての要素が組み合わさって見事な作品が誕生した。新作エアコマンドでは、メインカラーとして選ばれた冒険心あふれるカモフラージュグリーンが色合いにレトロな雰囲気をもたらし、ヴィンテージの魅力をさらに高めている。

精密な最先端機構

　最も模範的な計器といえる新しい空のクロノグラフは、最先端の時計製造技術によって最高レベルの精度を提供する。自動巻きムーブメント、Cal.F188B（36.2mmモデル用）および Cal.F388B（42.5mmモデル用）を搭載した新作モデルの特徴ともいうべきフライバックは、パイロットが1回操作するだけで現在の計時をリセットし、新しい計時を開始できるという貴重な機能である。

　一般的なクロノグラフの場合、ふたつの異なるプッシュボタンを3回押すことによってストップ、リセット、再スタートする必要があり、このような作動は飛行中には実現不可能だ。

　垂直クラッチ方式の複雑で優れたコラムホイール機構を搭載したタイムピースの構造により、クロノグラフの完璧な始動と停止はスムーズな作動で確実に行われる。最後に特筆されるべき点は、3万6000振動／時の振動数によって0.1秒単位という極めて高い精度を実現するCal.F388Bであろう。

　新作エアコマンドは、時間、距離、対地速度の計算を必要としたヴィンテージなパイロットウォッチの精神を継承し、反時計回りに配置された数字とインデックスを使用した回転式「カウントダウン」タイプのベゼルとフライバッククロノグラフ、さらに走行時速をキロメートルで測定できるタキメーター目盛りを組み合わせている。パイロットウォッチとしての外観を完成させるために、スケルトンのケースバックから眺めることのできる 18Kゴールドのローターは、初代モデル当時の飛行機のプロペラの形をしており、本コレクションの航空界に残した軌跡を想起させる。

ムーブメントにはシリコン製ヒゲゼンマイを使用

　搭載するムーブメントは、シリコン製パーツをヒゲゼンマイに使用している。シリコンという素材は、時間の計測に大きな進歩をもたらした。変形することなく弾性があり、硬く、軽量で、耐食性に優れるこの素材は、とりわけ耐磁性が際立って高いことが特徴だ。それは時計の作動精度を確保するうえで重要な性質である。磁気を帯びる可能性のある金属バネをテンプに使用していた1950年代とは異なり、今日のヴィルレシリーズはシリコン製ヒゲゼンマイを採用している。そのためサファイアクリスタルのケースバックを装着することができ、ムーブメントのユニークな構造を見せることができている。こうしたテクノロジーの恩恵により、ブランパンが得意とするパーツの高品質な仕上げを誇らしげに示すことができるだけでなく、高い実用性がもたらされている。