タカノ「シャトーヌーベル・クロノメーター」がスイス国際時計博物館に収蔵決定

2024.12.15

フランス・ブザンソン天文台の厳格なクロノメーター検定に合格したタカノの「シャトーヌーベル・クロノメーター」が、スイス・ラ・ショー・ド・フォンにある国際時計博物館への収蔵が決定した。

タカノ「シャトーヌーベル・クロノメーター」Ref.PWT
自動巻き(Cal.90T)。24石。28800振動/時。パワーリザーブ約40時間。SSケース(直径37mm)。3気圧防水。88万円(税込み)。

国際時計博物館、「シャトーヌーベル・クロノメーター」を収蔵

 スイスのラ・ショー・ド・フォンにある国際時計博物館に、タカノの「シャトーヌーベル・クロノメーター」の収蔵が正式に決定した。このモデルは白色文字盤である。この腕時計は復活したタカノが初リリースしたものであり、フランス・ブザンソン天文台の厳格なクロノメーター検定に合格している。

ザラツ研磨がていねいにほどこされたケースにドーム型風防を備えた「シャトーヌーベル・クロノメーター」。初代タカノが勃興し始めたころを思わせるクラシカルな見た目である。

 シャトーヌーベル・クロノメーターは、浅岡肇氏がデザインを手がけた、ケースのザラツ研磨が光る腕時計だ。搭載されたムーブメントは、東京時計精密が丹念に調整し、ブザンソン天文台における厳しいクロノメーター検定を取得したものである。文字盤には、21世紀に製作された国産時計で初めて「Chronometer」の表記がなされた。

 針にはスカイスクレーパー針を採用。浅岡肇氏のマニュファクチュールウォッチで用いられるデザインだ。針先は曲がっており、ドーム型の風防とボンベ文字盤と調和している。ケースには鏡面仕上げのザラツ研磨を採用。鏡面仕上げがなされたケース同士を組み合わせることで、独特の輝きを生み出している。

厳格な基準を儲けるブザンソン天文台

クロノメーター検定に合格した腕時計に付与されるフランス・ブザンソン天文台の検定書だ。天文台の歴史を感じさせる写真入りである。

 フランス・ブザンソン天文台のクロノメーター検定は特に厳格だ。スイスで一般的に行われている検定では、ムーブメントのみで検査されるが、フランスではケースに収めた状態で行われる。これはムーブメント単体よりもはるかに厳格なのだ。厳格な検定をクリアした腕時計には、クロノメーター証書が付与される。


国際時計博物館

 国際時計博物館は5000点以上の収蔵品を誇る世界最大規模の時計博物館である。スイスのラ・ショー・ド・フォンにこの博物館は位置し、1974年に建築家のピエール・ゾエリー氏とジョルジュ・J・ヘーフェリ氏によって設計された。コンクリートとレンガを用いた独特の意匠は、訪問者に洞窟に潜り込んだかのような体験を与える。1977年にベトン賞、1978年にサンビューロー賞という建築賞を受賞。同年ヨーロッパを代表する博物館に選ばれた。


Contact info: タカノ https://takanowatch.jp/


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日本の独立時計師が語るジャパンテクノロジー(浅岡肇編)

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