昨秋、京都洛北の鷹峯三山の麓に開業した「アマン京都」は、東京、伊勢志摩に次いでアマンリゾーツの日本における3番目の展開となる。その荘厳な石門の外側に、2020年4月、日本料理「鷹庵」がグランドオープンを果たした。同店はミシュラン2つ星を獲得した金沢の料亭「銭屋」の2代目主人、高木慎一朗氏を総料理長に招聘。江戸時代初期、書、陶芸、漆芸、出版、茶の湯などさまざまな芸術ジャンルで活躍した本阿弥光悦ゆかりの地において、日本文化の本質に触れることができる時間を提供する。
アマン京都 日本料理「鷹庵」
Text by Yui Togawa
二十四節気の考えのもと、繊細な季節の移ろいを皿のなかに投影
2020年4月、アマン京都内に日本料理「鷹庵」がオープンした。同店の総料理長を務めるのは、金沢の料亭「銭屋」2代目主人の高木慎一朗氏。京都の老舗懐石料亭「京都吉兆」で研鑽を積んだ後、実家が営む「銭屋」へ入ると、同店をミシュラン2つ星へと導き、フランスで発足された、一流のホテルやレストランで構成される世界的な非営利会員組織「ルレ・エ・シャトー」に加盟。ニューヨーク、パリ、ミラノなど世界各地でコラボレーションイベントを行うなど、日本料理の普及・発展に努めてきた。高木氏は「鷹庵」総料理長就任にあたり次のように意気込みを語っている。
「日本料理は伝統工芸や伝統芸能と並ぶ、日本文化の重要なプラットフォームのひとつです。独自の美学を持つアマン京都という舞台で日本料理を昇華させ、日本文化の真髄に触れる新たな食の体験を提供します。そして、また戻りたいと思っていただけるような“ディスティネーションレストラン”を築いて参ります」
料理は、昼夜共に総料理長おまかせのテイスティングメニューを用意。二十四節気という日本古来の考えのもと、食材の旬をより細かくみた「走り」、「盛り」、「名残」といった日本ならではの繊細な季節の移ろいを表現する。訪れた時期の季節を切り取ったような料理を、存分にお楽しみいただきたい。
折敷にウエルカムプレートのように置かれたアーティスティックな器は、琳派の意匠を現代に繋ぐ作家、中村卓夫氏による作品。高木氏曰く「(鷹庵をはじめ、アマン京都の建物をデザインした)ケリー・ヒルの内装デザインは直線が多いので、あえて歪な動きのある器にしました。ひとつひとつすべて異なります」。オブジェとして目を楽しませてくれ、コースの箸休めとして登場する握りなどが置かれることも。ソムリエ厳選のペアリングもぜひお楽しみに。
ここ鷹峯を舞台に、食材、器、美術品などあらゆる出会いを尊びながら、新しい日本料理の美学を世界に発信する「鷹庵」。近隣には、金閣寺、光悦時、常照寺といった京都を象徴する文化遺産、寺院や庭園などが多く点在する。京都の街の中心から足を延ばした場所ならではの静寂や、自然の息遣いを感じることができるのもこちらの魅力。四季折々に通いたい一軒だ。
日本料理「鷹庵」
京都府京都市北区大北山鷲峯町1番
12:00~15:00(最終入店13:00) 、18:00~22:00(最終入店20:00)
昼1万5000円、夜3万円(消費税・サービス料別)
Contact info: 鷹庵 Tel.075-496-1335(9:00〜18:00)