今年初頭に発表された、ジラール・ペルゴとアストンマーティンのパートナーシップから、初めて生まれた時計が公開された。「スリー・フライング ブリッジ トゥールビヨン – アストンマーティン エディション」は、ジラール・ペルゴの時計製造に関する知見と、アストンマーティンのラグジュアリーとパフォーマンスに関する独自の知識とが融合されている。
スリー・フライング ブリッジ トゥールビヨンの意味
ジラール・ペルゴには、見えないものを見えるようにする長い伝統があるが、この例では、従来の枠を超えて冒険に挑み、ケースの中でムーブメントが空中浮揚しているかのような時計となっている。これはムーブメントを切り詰めることで実現され、地板が消えたように見えることから、ケースの内部でムーブメントが浮かんでいるような錯覚が得られる。こうした独特な特徴から、「フライングブリッジ」という名称が与えられた。
ジラール・ペルゴ「スリー・フライング ブリッジ トゥールビヨン – アストンマーティン エディション」
自動巻き(cal.GP09400-1683)。27石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約60時間。グレード5 Ti(直径44mm、厚さ15.52mm)。30m防水。世界限定18本。1738万円(税込予価)。※世界初の素材であるラバー合金(ホワイトゴールドを注入したラバー)インサートを用いたブラックカーフレザーストラップが無料で付属。
サファイアクリスタル「ボックス」が前面と背面に採用され、同軸採光によってケース内部を照らすことで視認性を高めている。ムーブメントは地板が排され、2枚のサファイアクリスタルガラスに挟まれることで、空中に浮いているように見える。文字盤全体に広がるジラール・ペルゴを象徴するスリー・ブリッジは、ブラック PVD(物理的蒸着法)処理を施したチタン製で、角がポリッシュ仕上げされている。こうした設計により、空気のように軽やかな印象となっており、通常は視界から隠されているムーブメントの部品も眺められ、息を飲むような美しさだ。
竪琴(リラ)型のトゥールビヨンケージ
文字盤の下側に配置されたトゥールビヨンケージは、19世紀にさかのぼるジラール・ペルゴのすべてのトゥールビヨンに見られる、特徴的な「竪琴(リラ)」の形をしている。ケージに取り付けられたブルーの針は、秒を表示する。トゥールビヨンケージは直径わずか10mmで、79個の部品でできているにもかかわらず、重さは合計 0.25 グラムしかない。この驚くほど小さな数字が、エネルギーの消費の抑制に役立っている。
ホワイトゴールド製マイクロローター
12時位置に配された香箱にはスケルトン加工が施され、主ゼンマイの一部を眺めることができる。香箱の下に取り付けられたホワイトゴールド製マイクロローターが主ゼンマイを動かしており、多くの自動巻き時計とは異なり、これによってムーブメントの眺めが妨げられることはない。マイクロローターの側面には、アストンマーティンの名前が刻印され、ここにはホワイトの蓄光塗料が塗布され、暗所で青く光る。同様に、インデックスと針にもホワイトの蓄光塗料が塗布され、やはり暗闇では青い光を放ち視認性アップに貢献している。
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