ハリー・ウィンストンが2004年から続けて発表している「プロジェクト Z」シリーズに、今年も新作が追加された。第15作目となる「プロジェクト Z15」では、時・分・秒を示す針がそれぞれ独立したレギュレーター表示を取り入れ、現代的にアレンジされている。世界限定300本での展開で、2021年8月から発売される予定だ。
自動巻き(Cal.HW3207)。34石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約65時間。ザリウムケース(直径42.2mm、厚さ10.7mm)。10気圧防水。世界限定300本。予価297万円(税込み)。2021年8月発売予定。
15作目はレギュレーター
ハリー・ウィンストンは「プロジェクト Z」シリーズの最新作となる「プロジェクト Z15」を発表した。「プロジェクト Z」は2004年に誕生し、同社が時計業界で初めて特殊合金「ザリウム」をケース素材に取り入れたシリーズだ。第1作目の誕生からほぼ毎年新作を発表しており、その全てが限定モデルとして展開されている。
シリーズに共通するのは、大胆にオープンワークを施した立体的なダイアルである。創始者ハリー・ウィンストンが1932年に自らの名を冠したジュエリーブランドを設立した都市、ニューヨークの風景へのオマージュとしてデザインされている。随所にアクセントを与えるブルーはブランドカラーであるとともに、同社が49年に取得した45.52カラットのブルー・ダイヤモンド「ホープ・ダイヤモンド」を想起させるカラーだ。
今回発表された「プロジェクト Z15」も例外ではなく、ひと目でこのシリーズであると分かるだろう。今作の特徴は、時・分・秒を示す針が独立したレギュレーター表示を採用したダイアル。分針はセンターに、時針はサブダイアル、秒針はレトログラードで表示される。
20世紀のニューヨークを象徴する超高層ビルや、大きな吊り橋の鉄骨構造をイメージしたデザインを取り入れ、立体的で奥行き感を生み出している。また、サテン仕上げを施したダイアル上のブリッジが描く8角形のデザインは、創始者ハリー・ウィンストンが最も愛したとされる「エメラルドカット」の宝石の形をイメージしている。
ダイアルの外周にはミニッツトラックがレイアウトされているため、サブダイアルはこれまでの同コレクションのモデルと比較するとやや小さめだ。しかし太い時分針と赤い秒針を採用し、アワーインデックスやミニッツトラックの内側に配されたインデックスには蓄光塗料が塗布されているため、視認性は損なわれていない。
ダイアルの一部でもあるムーブメント
「プロジェクト Z15」が搭載するムーブメントCal.HW3207は、トランスパレント仕様になったケースバックから鑑賞できるだけでなく、オープンワークを施したダイアルの一部にもなっている。ダイアル中心から放射状に広がるコート・ド・ジュネーブがさまざまな表情を生み出し、6時位置のレトログラード機構を構成する、カムやスプリングなどのパーツが露出しているのも特徴だ。
レギュレーターやレトログラード、自動巻きなどの機構は226個のパーツによって構成され、約65時間のパワーリザーブを保持する。シリコン製のヒゲゼンマイの採用により、長期にわたる高い精度と耐磁性を実現した。
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