ロシア、サンクト・ペテルブルクの独立時計師 ANTON SUHANOV(アントン・スハノフ)は、自身初のリストウォッチ「 RACER Jumping Hour GMT(レーサー ジャンピングアワー GMT)」を発表した。左側にタコメーター、右側がスピードメーターで、それが車のダッシュボードであることが一目でわかるデザインだが、クロノグラフとは全く違うトリプルジャンピングアワーである。
アントン・スハノフ
レーサー ジャンピングアワー GMT
アントン・スハノフ「レーサー ジャンピングアワー GMT」
自動巻き(cal.Su100.20)。43石。28,800振動/時。SS(直径39mm、厚さ12.5mm)。3気圧防水。約8日間パワーリザーブ。世界限定20本。286万円(税込予価)。
弧を描くちょっと変わった20 秒の秒表示
時間の感じ方が異なる時計
アントン・スハノフは語っている。「1 時間に1 回、または1 日に数回見る時計もあれば、特別な瞬間を見逃さないよう、常に眺めていたい時計もあります。ダイナミックな瞬間とゆったりした時間の経過を認識するということの組み合わせが私のレシピです。私の時計では、時間の感じ方が異なります。ある時点では、レースに参加しているように、1 秒1 秒を注視しています、また別の瞬間には、文字通り数秒で、あなたは自信をもって車を運転し、ゆっくりとマイルを数え、それらすべてが制御されたもとで、世界があなたの車の窓を通り過ぎます。」
ロシアでハイエンドウォッチを作るという現実
時計を作るということは、常に非常に複雑、費用もかかるし、骨の折れるプロセスが要求される。特に、伝統的なスイスのウォッチメイキングにおける最高水準に沿ってそれがなされる場合にはなおさらだ。時計製作に必要なパーツをどこで調達するか(自社工房で作る、あるいはサプライヤーから供給してもらう)ということを選択できるスイスのウォッチメーカーとは異なり、ロシアの独立時計師にそのような選択肢はない。
独立時計師“アントン・スハノフ”
ロシア人ウォッチメーカー Anton Suhanov(アントン・スハノフ)は、サンクト・ペテルブルク工科大学で CAD(Computer-Aided Design – コンピュータ 支援による設計)/ CAM(Computer-Aided Manufacturing – コンピュータ 支援による製造)等の技術における博士号を取得の後、防衛企業の設計局で働いていた。その後、2007年、ロシア人ウォッチメーカー、Konstantin Chaykin(コンスタンチン・チャイキン)との運命的な出会いにより、彼の工房にてコンストラクター、製造部門のディレクターを10 年間務めた。2016 年、Anton はバーゼルのウォッチメイキング・コンテストで優勝し、多くのすぐれたウォッチメーカーに出会ったことが、時計産業における彼のヴィジョンに影響を与えた。そして2019年、自身の工房である ANTON SUHANOVを立ち上げるに至った。
■ANTON SUHANOV 公式サイト http://www.anton-suhanov.com/
https://www.webchronos.net/news/56080/
https://www.webchronos.net/news/43103/