各メーカーが新作を投入する際、既存モデルや他社のライバルとどう差別化するかが鍵となる。そこで今回は「新しい心臓で差をつける」、2017年発表の新型ムーブメント搭載機がお題。既存ムーブメントを熟成させたものから、複雑機構を複数搭載したものなどが選出された。

 

1位 51point / 3persons

ブレゲ マリーン エクアシオン
マルシャント 5887

Photo:「マリーン エクアシオン マルシャント 5887」。
自動巻き。Pt。予価2494万円。
問ブレゲ ブティック銀座 ☎03-6254-7211

●実用的にはどう使っていいのか分からないが、時や天体へのロマンをかきたてるのが均時差表示。このモデルでは均時差表示用のカムを文字盤前面に押し出してその動作を視覚化し、均時差用の針で何時何分と明確に真太陽時を表示した点が新しい。(名畑)

●永久カレンダー連動ランニング・イクエーションの理にかなった機構と表示は今年の最高傑作のひとつ。しかもペリフェラルローター自動巻きのトゥールビヨンだ。(菅原)

 

2位 42point / 3persons

ゼニス デファイ エル・プリメロ 21

Photo:「デファイ エル・プリメロ 21」。
自動巻き。セラミックス。予価125万円(11月発売予定)。
問LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン ゼニス
☎03-5524-6420

●ハイビートクロノグラフの代名詞エル・プリメロを進化させ1/100秒の計測を可能にした。それでいてケースサイズを44㎜に、価格を100万円台前半に抑えた点はかなり評価されるべきと思ったり。針の動きが好き。(安藤)

●カーボンナノチューブ製のヒゲゼンマイという新技術にも注目。(篠田)

 

3位 36point / 2persons

ハジメアサオカ / ハジメアサオカ クロノグラフ

Photo:「ハジメアサオカ クロノグラフ」。手巻き。SS。予価1200万円。
問ハジメアサオカ www.hajimeasaoka.com

●浅岡肇渾身のクロノグラフ。現行品としては珍しいダイレクトリセットを採用することで、リセットの感触は極めてスムーズだ。また風防と針のクリアランスも、独立時計師の作品らしく極めて狭い。(広田)