今回はクロノグラフをテーマに設定。とはいえ、定番機構のクロノグラフを搭載したモデルは各社とも数多くラインナップしており、そのままではランキングを成立させることは困難だ。そのため今回はフライバックやスプリットセコンド、同軸積算計など「クロノグラフに関係する+αの機能を有するクロノグラフモデル」をお題に現行機から選出。結果、機能は当然ながら、デザインにも個性が光るモデル9本がランクインした。

付加価値の計測機能を持つクロノグラフ

9位 ウブロ/ビッグ・バン ウニコ

10point / 2persons

ビッグ・バン ウニコ
Photo:「ビッグ・バン ウニコ チタニウム」。自動巻き。Ti。189万円。問/LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ Tel.03-5635-7055

●文字盤側にムーブメント機構を置くウニコ。ゆとりあるスペースを逆手にとって、フライバック機構は非常に頑強に出来ている。また最新版のCal.HUB1280は、クロノグラフの中間車を弾性のあるLIGAに変更。いっそう針飛びが起きにくい。また、自動巻き機構が新しくなったのも、大きな違いである。熟成された1本。(広田)

8位 IWC/ポルトギーゼ・ヨットクラブ・クロノグラフ

18point / 2persons

ポルトギーゼ・ヨットクラブ・クロノグラフ
Photo:「ポルトギーゼ・ヨットクラブ・クロノグラフ」。自動巻き。SS。140万円。問/IWC Tel.0120-05-1868

●同軸積算計を採用したフライバッククロノグラフ。マリンクロノメーターを彷彿とさせる「タテふたつ目」のダイアルレイアウトが、ポルトギーゼならでは。(安藤)

7位 A.ランゲ&ゾーネ/トリプルスプリット

20point / 2persons

トリプルスプリット
Photo:「トリプルスプリット」。手巻き。18KWG。世界限定100本。1719万円。問/A.ランゲ&ゾーネ Tel.03-4461-8080

●機械芸術の頂点、これ以上なしの超絶クロノグラフ、としか言いようがないが、近づき難い存在だ。(菅原)
●最長12時間という長時間のタイム計測ならびに比較を実現した機械式スプリットセコンドクロノグラフ。トライアスロンのような長時間に及ぶスポーツ観戦に実力を発揮する、他に類を見ない1本。(安藤)

6位 ブレゲ/タイプXXⅡ 3880

30point / 3persons

タイプXXⅡ 3880
Photo:「タイプXXⅡ 3880」。自動巻き。SS。218万円。問/ブレゲ ブティック銀座 Tel.03-6254-7211

●30秒で1周というスピード感がいい。(篠田)
●超高振動、フライバック、同軸積算計と、ありとあらゆる機構を盛り込んだブレゲの野心作。古典的な設計を変えず、よくぞここまでまとめたという感が強い。(広田)

5位 H.モーザー/ストリームライナー・フライバック クロノグラフ オートマティック

34point / 2persons

ストリームライナー・フライバック クロノグラフ オートマティック
Photo:「ストリームライナー・フライバック クロノグラフ オートマティック」。自動巻き。SS。480万円。問/エグゼス Tel.03-6274-6120

●「イカしてる!」なんて言葉が似合う、レトロモダンのデザイン。センター60分積算計とフライバック機能にも注目。(菅原)

4位 ブライトリング/ナビタイマー B03 クロノグラフ ラトラパンテ 45

37point / 3persons

ナビタイマー B03 クロノグラフ ラトラパンテ 45
Photo:「ナビタイマー B03 クロノグラフ ラトラパンテ 45」。自動巻き。SS。121万円。問/ブライトリング・ジャパン Tel.0120-105-707

●スプリットセコンドクロノグラフは各社あるが、今から30年近く前、本格的なブライトリング特集で取材したのが1950年代の名機「デュオグラフ」だったので、ことのほかブライトリングのスプリットセコンドには思い入れが強いのだ。このモデルはサテンフィニッシュのダイアルとアリゲーターストラップのマッチングが美しい現代の名機である。(名畑)