選考委員の選定モデル詳細
菅原 茂(67歳) 時計ジャーナリスト
「今一番面白い分野かも」 新時代のスケルトンにとって重要なのは、たんに機構を見せるレベルを超えて、美的デザインの完成度や時計としてのカッコ良さ。取り上げたいのはまだまだあるが、とりあえず10本に絞った。 1 ブレゲ/クラシック ダブルトゥールビヨン 5345 “ケ・ド・ロルロージュ” |
篠田哲生(45歳) 嗜好品ライター
「スケルトンだって、専用設計がいいんです!」 既存ムーブメントを丁寧に肉抜きさせるのがスケルトンの基本ですが、イマドキは見栄え重視の専用設計スケルトンムーブメントが増えています。シンメトリーだったりグラフィカルだったりと戦略はそれぞれですが、仕上げも美しくて表現も豊かで面白い。昨今のムーブメント開発は、ロングパワーリザーブ化など実用面を重視しがちですが、だからこそこういったビジュアル系の進化を応援したいですね。 1 コルム/ゴールデンブリッジ |
安藤夏樹(45歳) 編集者
「ムダ毛の処理を忘れずに」 薄型での思い切ったオープンワークや、独自性の強い見た目をデザインで表現するスケルトンウォッチは、堅牢性の維持などの課題をクリアする必要があり、間違いなく複雑時計の部類に属する。細かな仕上げにも目が行くので、実力差が如実に表れる分野だ。肌に自信のない身としては、スケスケよりも、ややスケのほうが好み。ムーブメントの美しさ以上に、肌が目につくモデルもあるので、無駄毛処理は必須だ。 1 ピアジェ/ピアジェ「アルティプラノ」スケルトン |
髙木教雄(58歳) ライター
「モダンもクラシックも、どちらも魅力的」 最初からスケルトンとして設計されたムーブメントの登場で、工芸的でクラシカルだったスケルトンウォッチは一気にモダンに、またアバンギャルドにもなった。一方で古くからある、既存のムーブメントの地板とブリッジを肉抜きするスケルトンの魅力も捨てがたく、両方からセレクトした。 1 ブレゲ/クラシック トゥールビヨン エクストラフラット スケルトン 5395 |
名畑政治(61歳) 時計ライター
「古典とモダンの狭間で揺れるスケルトン」 伝統工芸品みたいなスケルトンだが、最近はモダンなデザインを導入することでスタイリッシュさと実用性を兼備するように進化している。今回のチョイスにはその両方が同居しているが、どちらも魅力的であることには違いない。例によってすべて同列、順位なし。 ・カルティエ/サントス ドゥ カルティエ スケルトン |
広田雅将(47歳) 『クロノス日本版』編集長兼アートソルジャー
「スケルトンは設計が新しいほど面白い」 いわゆる高級時計メーカーならば、必ずと言っていいほど手掛けるスケルトンウォッチ。近年はスケルトンを前提とした新型ムーブメントが増えて、魅力を大きく増した。好例は上位3本。コンパクトな輪列は、かつてないヌケ感をこれらのスケルトンに与えている。 1 ブレゲ/クラシック トゥールビヨン エクストラフラット スケルトン 5395 |
ランキングの集計ルール
●選考委員は、各号のテーマに沿った腕時計を10本選び、順位をつける。
●選考委員ひとりあたりの所持ポイントを110点とし、これを1位20点、2位18点…… 10位2点として選考モデルに振り分ける。
●選考された時計が順位無しの場合は、所持ポイントを10等分して、各モデルに11点を与える(選考本数が10本に満たない場合でも、1モデルあたり11点とする)。
●獲得点数が同点となった場合は、選考者数の多いモデル、その中で選考順位の高いモデルの順で優位とする。
●最低有効得票数を2票とする。
※ウブロはディストリビューターの都合により、得票があった場合でも順位に含まれません。
https://www.webchronos.net/iconic/54374/
https://www.webchronos.net/features/57221/
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