【85点】IWC / ポルトギーゼ・クロノグラフ ”150イヤーズ”

2019.03.05
IWC ポルトギーゼ

青が誘う新たな時代

時とともに進化を続けてきたポルトギーゼ。2018年に発表されたIWC創業150周年記念モデルがスタンダードモデルから最も変化した点は、自社開発ムーブメントを搭載したうえで、価格が練られたことだ。また、文字盤の大海へ漕ぎ出すかのような深い青は、歴史の節目を象徴するかのようである。

イェンス・コッホ:文
Text by Jens Koch
オラーフ・ケスター: 写真
Photographs by Olaf Köster
市川章子: 翻訳
Translation by Akiko Ichikawa

point

・古典的スタイルを踏襲
・加工レベルが優秀
・適正な価格設定

point

・ストラップがやや堅い

IWC

1868年、アメリカ合衆国のエンジニアだったフロレンタイン・アリオスト・ジョーンズによりスイスのシャフハウゼンに創設。技術改良を続けてアイコン的モデルを進化させ、各時代にデザインを際立たせることに成功してきた。2002年から2017年の春まで同社を率いたジョージ・カーンの時代に、それまでの硬派なツールイメージからライフスタイルアイテムにシフトチェンジされている。現在の年間生産量は約12万本。高額ブランドとしての印象が強いが、このところはよりリーズナブルな価格の実現に注力している傾向が見られる。