仙台市内でも有数のショッピングエリアである、ぶらんど~む一番町商店街にoomiya 仙台店が移転しリニューアルオープンした。「高級時計店ってさ、ちょっと入りづらいんじゃないの?」と躊躇している人にこそ訪問してほしい正規専門店だ。その理由は親切だからである。開店してすぐにもかかわらず、すでに大賑わいとの評判だ。高級時計、せっかく購入するのならば現物を見て、じっくり相談して購入するのが確実だ。oomiya 仙台店で初めの1本を選んでみよう。と、いうわけで、「杜の都」の愛称で親しまれる仙台からのお届けだっ!

大橋洋介(クロノス日本版):文 Text by Ohashi Yousuke (Chronos-Japan)
[2025年4月XX日公開記事]

超親切で入りやすい高級時計店

 なんとなく高級時計店には入りづらい……と感じてしまう人は多いのではないだろうか? しかし、だ。東北に住んでいるとするならば、その心配は杞憂に終わる。仙台にてリニューアルオープンしたoomiya 仙台店は、高級感はもちろんのこと、フレンドリーでとっても入りやすい店舗なのである。

明るく開放的な店内。そして腕時計の良さがギュギュッと詰まっている。

第一歩を踏み出して……

 高級時計を実際に見て、触って購入したいと考えているならば、まずは店に入ろう。すべてはそこから始まる。

 店に入ると高級感がありつつも、明るく照らされた店内は、柔らかな雰囲気を感じることだろう。そして、その商品ラインナップの幅が広いことに気付くはずだ。名の知れたブランドの高級腕時計やミドルレンジ、そしてプロスペックスやG-SHOCKも取りそろえられている。多種多様な種類の腕時計がこの店舗の中に、目白押しなのだ。

滅法親切な店員さん

 店員さんたちはとっても親切だ。気になる腕時計の見どころポイントを教えてくれたり、ライフスタイルに合わせた腕時計を提案してくれたり、という具合に懇切丁寧に説明してくれるのだ。店に入ったら、気さくに声を掛けてくれるのもうれしい。「多くの方に機械式時計の魅力を感じていただきたい、そして東北エリアに腕時計の文化を広めていければと考えているんです」と、店長はモットーを語ってくれたのだった。

 それゆえに、ショーウィンドー越しに、憧れの高級時計をジッと見つめているだけで終了、ということはoomiya 仙台店ではない。もっと奥まで進み、さまざまな腕時計を親切な店員さんとともに、手に取ってじっ〜くりとながめることができるのだ。

奥深い作りの店内

中央にはおもてなしの空間、カウンターが設置されており、oomiyaオリジナルのコーヒーなどを振る舞う。その左はカミーユ・フォルネのストラップをオーダーメイドできるコーナーだ。そして一段上がると、より奥深い腕時計の世界へ足を踏み入れることに……。

 oomiya 仙台店の間取りは、奥深~いのだ。それこそ時計の世界のように奥深いのである。そして店内はひな壇状の作りだ。時計の好きな方が店の奥に、そして店内の階段を登るにつれて、その奥深さを体験できる店内構成だ。


気になるラインナップは

 まずは入口付近から。グランドセイコーや、セイコーのプロスペックスなどが取りそろえられている。グランドセイコーは移転に伴い新たに取り扱いを始めたブランドだそうだ。新製品が積極的に投入されるこのブランド、気になる新製品がある東北人にとって、oomiya 仙台店は便利なのではないだろうか?

 パネライやゼニス、IWCといった有名どころのブランドも取りそろえられている。仙台駅からほど近いぶらんど~む一番町商店街にあるので、乗り換えで時間があるときに、ふらっと寄って現物をじっくりと確かめることができるのだ。気になる新作を、隙間時間で見ることが可能だ!

有名ブランドがずらっと並んだ空間。見てのようにグランドセイコーのコーナーは大きい。人生の節目の記念に買う人が多いと聞くグランドセイコー。記念に購入するために、先に目星を付けておくのもよいのかもしれない。

ミドルレンジのラインナップが良し!

 ボーム&メルシエ、モーリス・ラクロア、エドックス、そしてロンジンといった、高級時計の入り口だと私が考えているブランドが一堂に会している。価格に対する品質は高い。写真や記事だけでは分からない、「実物を見てこそ理解できる」良さを、店舗を訪れることで実感できるはずだ。ミドルレンジの価格帯で、エレガンスを体現するロンジンが並べられているのは、個人的にかなりグーである。

 新手の“素材使い”ノルケインもラインナップに加えられている。次から次へと腕時計に新素材や新機構を取り入れる、その挑戦が見ていて心躍るブランドだ。ノルケインの新作チェックに訪れるのも楽しい。

目利きから、高い評価を受けるブランドの空間

 一段上に上がると、腕時計の目利きから、高い評価を受けるブランドの空間とも呼ぶべき一角が待ち構えている。ジラール・ペルゴは「ロレアート」で有名なブランドだ。これをただの“ラグスポ”ウォッチと思うことなかれ、抑えめデザインでありながらも、ブレスレットに縦に入ったヘアライン仕上げがもたらす反射は、「静かな主張」ができる貴重な腕時計である。

 そしてユリス・ナルダン。海洋時計のイメージも強いが、それに加えてやはり気になってしまうモデルは「フリーク」だ。ムーブメントそのものが回転して時刻を知らせるという奇天烈マシンである。この現物が店に訪れた際には並べられており、現物を見られただけでも感動モノだ。

 また、「フィフティファゾムス」でおなじみブランパンと、ドイツ・ザクセン州グラスヒュッテに本拠地を構えるグラスヒュッテ・オリジナルのコーナーもある。気になる人はマストチェックすべし。

そして最後にウブロが登場

「目利きから高い評価を受けるブランドの空間」へ至る階段。この階段を上がることで、時計通への一歩を歩むことができる(大橋談)。高級時計製造の発露とも言うべき腕時計がズラっと並べられているのだから、見なきゃソンだ!

 そしてもう一段上がり、最後の階層にたどり着くと、説明不要の腕時計ブランド、おなじみウブロが待っている。自分的真打の登場だ。待ってました! 「ビッグ・バン」や「スピリット オブ ビッグ・バン」、「クラシック・フュージョン」といった、ウブロを代表するコレクションの腕時計が数多く並べられている。

 ラインナップ数は日本国内の正規取り扱い店の中でも、多い方なのではないだろうか。気になっていたモデルの“鑑賞チャンス”の到来である。そして奥のショーケースには、ジェムストーンを多数用いた、稀少モデルが展示されている。これらのモデルを見ることができただけでも眼福ものだろう。

実は、こうして紹介したブランドのうち、東北エリアではoomiya 仙台店のみが唯一の取り扱い店となるブランドは多い。ジラール・ペルゴ、ユリス・ナルダン、グラスヒュッテ・オリジナル、ゼニス、そしてウブロがそれだ。これらのブランドから気になるモデルが登場していれば、一度oomiya 仙台店に足を運んでみると良いだろう。


顧客重視の姿勢あふれる店

 oomiyaは顧客重視の店である。そこまでして顧客に寄り添おうとする理由は何か? その理由は、oomiya 仙台店が顧客との強い信頼関係を築きたいからだ。ただ近くに来ただけでも、立ち寄って欲しいと店長は語る。メンテナンスが必要になったときだけでなく、特に用事がなかったとしても、ふらりと顔を見せに来てほしいそうだ。顧客重視の表れと表現できる、店内の魅力的なポイントを紹介しよう。

カウンタースペース

 店にはカウンタースペースが用意されている。立ち寄ってくれたお客様にコーヒーなどをふるまって時計談義をする……という顧客との関係性重視の表れの空間なのだ。

贈り物(特に大切な)の相談も、あり!

 また、自身のご褒美のための「これぞ!」な腕時計だけでなく、お世話になった人へのプレゼントや、結婚式の贈り物などの相談にも乗ってくれるという。時計のプロばかりがそろった店だから間違いはないだろう。最近は結婚指輪の代わりにペアウォッチを購入するのも流行っているのだとか。

ストラップも、オーダーしよう

 なお、店内では高級革製ストラップブランドの、カミーユ・フォルネのストラップを取り扱っている。腕時計に付属するものとは、雰囲気の異なるストラップをオーダーメイドすることができるのだ。せっかく手に入れた高級時計、自分色のストラップを発注してみるのもよいだろう。

東北の高級時計情報発信基地になる?

 2階にはイベントスペースを用意。さまざまなイベントを開催していく予定とのこと。東北の時計情報発信地となるかもしれない。


お土産を買うついでにちょくちょく訪れよう!

 そして最後に、oomiya 仙台店の位置する青葉区一番町は、昔から東北の人々が良いものを求めてお買い物をしに訪れる町である。わざわざ東京まで足を延ばさなくとも、仙台のこの店舗で気になる新作があればチェックすることができるはずだ。

 近くには仙台名物のお店がぎっしり詰まった百貨店や、新幹線から見える看板でおなじみの和菓子屋の店舗が位置している。「仙台土産を買いに、ぶらんど~む一番町商店街に行くよ~。おやおや、体が勝手にoomiya 仙台店に入っちゃうぞ~」ちゅう言い訳もできるはずだ!

 というわけで、東北で高級時計を買うぞ~っ、買わなくとも、興味あるぞ〜って人はまずはoomiya 仙台店に行こう。今は購入するだけの貯金がなくとも、その選定眼は今のうちから鍛えておくに限るからだ。



Contact info: oomiya 仙台店 022-398-4838


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