洗練されたデザインと高い機能性を兼ね備えたスイスの時計ブランド、モーリス・ラクロア。「アイコン」や「ポントス」など、多彩なコレクションを魅力とするモーリス・ラクロアの歴史やおすすめのモデルを紹介していく。
モーリス・ラクロアってどんなブランド?
モーリス・ラクロアは、1975年にスイス・チューリッヒで創業した時計ブランドであり、高品質なスイス製腕時計を手頃な価格で提供することで知られている。スイス時計の伝統を受け継ぎながらも、独自のデザインと技術革新を取り入れ、他の高級時計ブランドとは一線を画す存在だ。ジュラ地方に自社工場を持ち、ムーブメントの開発や組み立てを自社で行うことにより、品質管理を徹底しながらもコストパフォーマンスの高い製品を生み出している。
モーリス・ラクロアの人気の理由は、まずその価格帯と品質のバランスにある。スイス製の時計といえば高級ブランドが多く、価格も数百万円を超えるものが少なくない。しかし、モーリス・ラクロアは手の届きやすい価格帯でありながら、スイス時計の精巧な技術や高級感のあるデザインを備えているため、幅広い層に支持されている。耐久性や精度の高さにも定評があり、長く愛用できる時計として人気が高い。
特に注目されるコレクションが「アイコン(AIKON)」シリーズである。このシリーズは、1980年代に登場した「カリプソ」コレクションのデザインをベースにしつつ、現代的なアレンジを加えたモデルとして展開されている。ラグジュアリースポーツウォッチのスタイルを取り入れたデザインが特徴で、ステンレススティール製のケースや6つのアームが配されたベゼルが個性を際立たせている。ブレスレット一体型のフォルムは、オーデマ ピゲの「ロイヤル オーク」やパテック フィリップの「ノーチラス」といった高級スポーツウォッチに通じる要素でありながらも、モーリス・ラクロアならではの洗練されたスタイルを確立しているのだ。

また、モーリス・ラクロアはデザインも多様で、クラシックなスタイルからモダンなものまで幅広いモデルを展開している。トレンドを意識しつつも、単なる流行の模倣ではなく、ブランド独自の個性を生み出している点が魅力のひとつである。例えば、スケルトンデザインや、カーボンやブロンズといった異素材のケースを採用することで、他のスイス時計ブランドにはないユニークな魅力を提供している。ストラップの交換が簡単にできるクイックチェンジシステムを搭載したモデルもあり、実用性の高さも評価されている。
品質にも妥協がなく、マニュファクチュールムーブメントを搭載したモデルも展開している。クロノグラフやレトログラードなどの機構を備えたモデルもあり、時計愛好家にとっても魅力的な選択肢となっている。スイスの時計製造技術を生かしながら、独自のスタイルを追求することで、価格と品質のバランスを保ちつつ、世界的に評価が高い。
2021年に発表された、Cal.ML331を搭載する「アイコン マスター グランド デイト」。オフセットされた時分針やスモールセコンド、大きなふたつの日付表示窓、そして8時位置のテンプが目を引く。自動巻き(Cal.ML331)。43石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径45mm、厚さ15mm)。100m防水。136万700円(税込み)。
こうした特徴を持つモーリス・ラクロアは、スイス時計ブランドの中でも独自のポジションを築いており、特に「低価格で品質の良い腕時計を求める人」や「ラグジュアリースポーツウォッチのスタイルを楽しみたい人」にとって最適な選択肢となっている。ブランドの個性と時代を超えたデザインが融合することで、多くの時計愛好家の心を惹きつけ続けている。
モーリス・ラクロアの代表的なコレクション
ここではアイコンをはじめ、モーリス・ラクロアの代表的なコレクションを紹介する。
ブランドの象徴的なモデル「アイコン」
すでに何度か紹介しているアイコンは、前述の通り1980年代に登場した「カリプソ」を現代的にアレンジした時計であり、ブランドを象徴する存在として高い人気を誇る。スポーティーで洗練されたデザインが特徴で、ラグジュアリースポーツウォッチのスタイルを取り入れつつ、独自の個性を持つ時計として多くの愛好家に支持されている。
アイコン コレクションの最大の魅力は、デザインの完成度の高さにあり、ステンレススティール製のケースには、特徴的な6つのアームを備えたベゼルが配置され、力強くもエレガントな印象を生み出している。ポリッシュとサテン仕上げを組み合わせたケースやブレスレットは手首にフィットしやすく、高級感を演出する。
コレクションには、クォーツモデルと機械式モデルがあり、それぞれ異なるニーズに対応している。クォーツモデルは、手軽に高級感のある時計を楽しみたい人に適しており、機械式モデルはスイス時計の伝統を感じられる自動巻きムーブメントを搭載することで、時計愛好家の心を惹きつけている。特に「アイコン オートマティック」は、デザインと性能を兼ね備えたモデルとして評価が高く、精巧な仕上がりが魅力だ。
また、アイコンにはダイバーズウォッチの要素を取り入れた「アイコン ベンチュラー」も存在する。200mの防水性能を備えたタフな仕様でありながら、都会的なデザインが特徴で、ビジネスシーンでも違和感なく使用できる。回転ベゼルを搭載し、アウトドアやスポーツシーンにも適しているため、機能性とスタイリッシュなルックスを両立させたモデルとして注目されている。

逆回転防止ベゼルやねじ込み式リュウズを備え、防水性も30気圧を確保するなど、ダイバーズモデルに必要な要素を取り入れた「アイコン ベンチュラー」。自動巻き(Cal.ML115)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SSケース(直径38mm、厚さ12mm)。30気圧防水。37万1800円(税込み)。
近年、アイコンはさらなる進化を遂げており、新素材の採用やカラーバリエーションの拡充が進められている。カーボンファイバーやブロンズケースを使用したモデルなどが展開され、前述の通りストラップのクイックチェンジシステムを採用することで、実用性も向上している。これにより、ビジネスからカジュアル、スポーツシーンまで幅広く対応できる時計としての地位を確立している。

アイコンの進化を象徴するモデルのひとつが、ケースとブレスレットにセラミックを用いた「アイコン オートマティック セラミック」。サンドブラスト仕上げによってマットな質感に仕上げられ、精悍な雰囲気を放っている。自動巻き(Cal.ML115)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。セラミックケース(直径42mm、厚さ11mm)。20気圧防水。52万5800円(税込み)。
価格帯のバランスの良さも魅力のひとつである。ラグジュアリースポーツウォッチのカテゴリーに属する時計は一般的に高額だが、アイコンは比較的手頃な価格で高級感と品質を兼ね備えているため、スイス時計の入門機としても最適な選択肢となっている。スイス製の精巧な作りとモダンなデザインを両立しながらも、購入しやすい価格設定がされていることが、多くの時計愛好家に支持される理由となっている。
モーリス・ラクロアは、アイコンを通じて、クラシックとモダン、ラグジュアリーと実用性を融合させることに成功しており、その魅力は今後も多くの人々を惹きつけるだろう。ブランドの独自性と革新性が詰まったこのコレクションは、ラグジュアリースポーツウォッチを求める人々にとって、最適な選択肢のひとつとなり続けるに違いない。
クラシックとモダンの融合「ポントス」
モーリス・ラクロアの「ポントス」は、クラシックなエレガンスとモダンなデザインを融合させたコレクションとして高い人気を誇る。1990年代後半に登場して以来、シンプルながら洗練されたスタイルと優れた機能性を兼ね備え、多くの時計愛好家に支持されている。スポーティーな要素を取り入れつつも、ビジネスシーンからカジュアルな場面まで幅広く活躍するモデルが揃い、汎用性の高さが特徴だ。
ポントスの魅力は、丁寧に仕上げられたケースや視認性の高いダイヤルデザインにある。ステンレススティール製のケースは、ポリッシュとサテン仕上げを組み合わせることで洗練された印象を生み出し、アプライドインデックスや繊細な針がエレガントな雰囲気を際立たせている。特に「ポントス デイデイト」や「ポントス クロノグラフ」は、実用性と落ち着きのある佇まいを兼ね備えたモデルとして人気が高く、シンプルながらも高級感のある仕上がりが魅力だ。
クロノグラフ機能を搭載した「ポントス クロノグラフ」は、スポーティーでありながら都会的なデザインが特徴で、サブダイヤルの配置やプッシュボタンの造形により、視認性と操作性が向上している。一方、「ポントス デイデイト」は、クラシックなデザインに日付と曜日表示の実用性を加えたモデルで、シンプルながらも洗練された雰囲気が魅力である。

モダンかつ品のある佇まいによって高い人気を誇る「ポントス クロノグラフ」。均整の取れた縦三つ目のレイアウトにより、スポーティーな雰囲気も漂わせる。自動巻き(Cal.ML112)。21石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。SSケース(直径43mm、厚さ15mm)。10気圧防水。50万9300円(税込み)。
さらに、ポントスのラインナップには、スポーツウォッチの要素を取り入れた「ポントス S」も展開されており、特に「ポントス S ダイバー」は200mの防水性能を備えたモデルとして知られている。視認性の高いインデックスや回転ベゼルを搭載し、ダイビングやアウトドアアクティビティに適しながらも都会的なデザインを保っている点が特徴となっている。
ムーブメントには、スイス製の高精度な自動巻きムーブメントが搭載されており、安定した精度と信頼性を誇る。クロノグラフモデルでは、ETAやセリタ製のムーブメントをベースにモーリス・ラクロア独自の調整が施されており、スムーズな動作と耐久性を実現している。シースルーバック仕様のモデルでは、ムーブメントの装飾やローターの動きを鑑賞できるため、機械式時計の魅力を存分に楽しむことができる。
近年、ポントスはデザインの進化を続けており、ブルーやグリーンといったトレンドカラーの文字盤を採用したモデルも登場している。さらに、ケースサイズのバリエーションも豊富に揃い、ユーザーの好みに応じた選択が可能だ。

グリーンダイアルを組み合わせ、他のラインナップとは異なるクラシカルな雰囲気に。自動巻き(Cal.ML143)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。ブロンズケース(直径40.5mm、厚さ11mm)。10気圧防水。36万3000円(税込み)。
初めてのスイス製時計におすすめしたい「エリロス」
「エリロス」はシンプルで洗練されたデザインが特徴のコレクションであり、価格帯的にも手を出しやすく、モーリス・ラクロアのエントリーモデルとして選ぶのにおすすめだ。クラシックなスタイルを基本としながらも、現代的なアレンジが加えられており、幅広いシーンで活躍する万能な腕時計と言える。モーリス・ラクロアの哲学である「高品質でありながら手頃な価格」を体現したシリーズであり、初めてスイス製時計を購入する人にも適したコレクションだ。
エリロスの魅力は、シンプルで視認性の高い文字盤デザインにある。細身のインデックスや針を採用し、すっきりとしたフェイスに仕上げられているため、時間が直感的に読み取りやすい。ケースは薄型でエレガントなフォルムを持ち、ビジネスシーンやフォーマルな場面にも違和感なく馴染む。さらに、カラーや素材のバリエーションも豊富で、シルバーやゴールドのケース、ブルーやグリーンなどのトレンドカラーを取り入れた文字盤もラインナップされており、ユーザーの好みに応じた選択が可能となっている。

スーツやジャケットスタイルとも合わせやすい、ミニマルなデザインを特徴とする「エリロス」。写真の「エリロス デイト」は、ダイアルとストラップを落ち着きのあるブルーで彩り、オンタイムで着用しやすい気品を漂わせる。クォーツ。SSケース(直径40mm、厚さ8mm)。5気圧防水。12万6500円(税込み)。
エリロスには、クォーツモデルと自動巻きモデルの両方が用意されており、それぞれ異なるニーズに対応している。クォーツモデルは、精度の高さとメンテナンスの手軽さが魅力であり、日常使いに最適な仕様だ。一方で、自動巻きモデルはスイス時計の伝統を感じられる機械式ムーブメントを搭載し、時計愛好家にとっても楽しめる仕様となっている。特に、自動巻きモデルはシースルーバック仕様になっているモデルもあり、ムーブメントの精緻な動きを堪能できるのもポイントだ。
また、ストラップのバリエーションも豊富で、レザーストラップやメタルブレスレット、さらにはメッシュブレスレットといった選択肢が用意されている。これにより、ビジネススタイルからカジュアルな装いまで幅広く対応でき、シーンに合わせて時計を楽しむことができる。さらに、ストラップの交換が容易なクイックチェンジシステムを採用しているモデルもあり、簡単に雰囲気を変えられる点も魅力のひとつだ。
モーリス・ラクロアは、エリロスコレクションを通じて、クラシックなデザインと現代的な要素を融合させたモデルを展開し続けている。たとえば、クロノグラフ機能を搭載したモデルでは、シンプルなデザインにスポーティーな要素を加えることで、より幅広いニーズに対応している。また、限定モデルや特別仕様のモデルも登場しており、ブランドの独自性を打ち出しながらもトレンドを意識した、デザインの進化を続けている。
モーリス・ラクロアの中で最も手頃な価格帯でありながら、品質やデザイン性を兼ね備えつつ、さらにバリエーションも豊富なエリロス。さまざまなユーザーに適したモデルとして、要注目のコレクションと言えるだろう。
ブランドの象徴ともいえるモデル「マスターピース」
ブランドのフラッグシップコレクションとして位置付けられており、スイス時計の伝統と革新技術を融合させた時計として高い評価を受けているのが「マスターピース」だ。このコレクションは、複雑機構を搭載したハイエンドモデルを中心に展開されており、ムーブメントの設計から組み立てまでを自社工場で行うことによって、高い技術力と独自のデザインを実現している。スケルトン仕様やレトログラード表示、ムーンフェイズなどのデザインや機構を持つモデルも多く、時計愛好家からの支持を集めている。
マスターピースの特徴のひとつは、スケルトン仕様の文字盤を採用したモデルが多くラインナップされている点にある。内部のムーブメントが可視化されたデザインは、機械式時計の魅力を存分に楽しめるだけでなく、モーリス・ラクロアの卓越した技術力を象徴する要素にもなっている。例えば「マスターピース スケルトン」は、美しく装飾されたブリッジや歯車の動きを視認できるデザインが特徴で、時計そのものが芸術品のような存在感を放っている。また、「マスターピース グラビティ」は、ブランド独自のシリコン製脱進機を採用し、耐摩耗性や精度を向上させた革新的なモデルだ。

背カスタムウォッチメーカーのラベル ノワールとのパートナーシップによって製作された「マスターピース スケルトン ラベル ノワール」は、フラッグシップコレクションにふさわしい限定モデル。自社製造の手巻きムーブメントCal.ML134のメカニズムを露わにするのみならず、パーツをモノトーンで統一することにより都会的なルックスに仕上げている。手巻き(Cal.ML134)。19石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約45時間。SSケース(直径43mm、厚さ13mm)。5気圧防水。117万7000円(税込み)。
さらに、マスターピースコレクションには、独創的な時刻表示を採用したモデルが多い点も魅力のひとつとなっている。「マスターピース レトログラード」は、針が扇状に動き、一定の時間が経過すると瞬時に元の位置に戻るレトログラード表示を搭載し、視覚的な面白さと実用性を兼ね備えている。さらに、「マスターピース ムーンフェイズ」では、美しい月齢表示を文字盤に組み込み、クラシックなエレガンスを演出している。これらのモデルは、伝統的なスイス時計の美意識と現代的な技術を融合させたデザインが特徴となっており、モーリス・ラクロアの高い技術力を象徴する作品として位置付けられている。

「マスターピース トリプル レトログラード」もまた、マスターピース コレクションらしい独創的なモデル。12時位置のセカンドタイムゾーン、3時位置の曜日、6時位置の日付がそれぞれレトログラードによって表示される。ダイアルに施されたクル・ド・パリ装飾とブルーの針、インデックスとのコンビネーションも実に上品。自動巻き(Cal.ML291)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SSケース(直径43mm、厚さ15mm)。10気圧防水。94万4900円(税込み)。
ムーブメントに関しても、マスターピースは自社製のキャリバーを採用することで、高精度と耐久性を確保している。特にスケルトンモデルでは、手巻きムーブメントを搭載することで、ムーブメントの動きを細部まで堪能できる仕様となっており、時計愛好家の所有欲を満たす作りとなっている。シースルーバックを採用したモデルも多く、装飾が施されたローターや歯車の精緻な動きを直接見られるため、機械式時計の醍醐味を堪能できるようになっている。
デザインの面でも、マスターピースコレクションは他のモーリス・ラクロアのシリーズとは一線を画している。ケースの仕上げには細かな装飾が施され、ポリッシュとサテン仕上げを組み合わせることで、立体感と高級感を演出している。また、ダイヤルの仕上げにも注力しており、ギヨシェ彫りやスケルトン加工を施すことで、時計としての機能性だけでなく、芸術品としての価値も高い。さらに、レザーストラップには高品質なアリゲーターレザーを使用するなど、細部に至るまで妥協のないクリエイションが感じられる。
モーリス・ラクロアの中でも最も高価格帯に位置するコレクションであり、主に時計愛好家やコレクター向けのモデルが揃っている。しかしながら、スイスの高級時計ブランドと比較すると、複雑機構を搭載しながらも比較的手の届きやすい価格に設定されている点も大きな魅力で、これにより、高級時計の世界に興味を持つ人々にとって、品質とデザインのバランスが取れた選択肢となっている。
モーリス・ラクロアのマスターピースコレクションは、伝統と革新が融合した時計作りを体現するシリーズとして、ブランドの技術力を象徴する存在である。スケルトン仕様、レトログラード、ムーンフェイズなど、多彩な意匠や機能を備えたモデルが展開されており、機械式時計の魅力を存分に楽しめる。クラシックなデザインと先進技術が共存するこのコレクションは、今後も多くの時計愛好家を魅了し続けるだろう。
唯一のレディースコレクション「フィアバ」
デザインバリエーションを拡充するフィアバを象徴するのが、スペシャルエディションの「フィアバ カラーズ エディション」。ダイアルカラーはライトブルー、ピンク、グリーンの3色をラインナップ。ダイアルの中央にセットされた46個のダイヤモンドとのコンビネーションにより、手首に華やかさを添える。クォーツ。SSケース(直径32mm、厚さ9mm)。5気圧防水。各22万9900円(税込み)。
「フィアバ」は、レディースコレクションとして展開されるエレガントなシリーズである。クラシカルなデザインと現代的なスタイルが融合し、女性の魅力を引き立てる時計として高い人気だ。フィアバは、イタリア語で「おとぎ話」を意味し、その名の通りロマンティックで洗練されたデザインが特徴となっている。エレガントな装いを求める女性に向けて作られており、ビジネスシーンからフォーマルな場面まで幅広く活躍する時計として、多くの女性に愛されている。
フィアバの特徴は、流れるような曲線を持つケースデザインと、装飾性の高いダイアルにある。ケースは丸みを帯びたフォルムで、女性の手首にしっくりと馴染むサイズ感となっている。小ぶりでありながらも存在感があり、エレガンスと実用性を兼ね備えたデザインとなっている。文字盤には、繊細なギヨシェ彫りやシェルダイアルを採用することで、光の加減によって表情が変わる優美な佇まいを実現している。さらに、一部のモデルではダイヤモンドインデックスが採用されており、華やかさをより一層引き立てている。
ムーブメントには、クォーツ式が採用されており、高い精度とメンテナンスの手軽さを兼ね備えている。忙しい現代女性にとって、定期的な手巻きや自動巻きの管理を必要としないクォーツムーブメントは、実用性の面でも大きなメリットとなっている。また、リュウズにはブルーカボションが装飾されており、細部にまでこだわったデザインが施されている点もフィアバの魅力だ。

コレクションの中でもスタンダードなモデルが「フィアバ デイト」。写真はローズゴールドのPVD加工を施したステンレススティール製ケースに加え、インデックスにはダイヤモンドをセットし、一層のエレガンスを放っている。クォーツ。SS(直径32mm、厚さ9mm)。3気圧防水。22万3300円(税込み)。
フィアバのバリエーションには、クラシックなステンレススティールモデルから、ピンクゴールドやイエローゴールドを取り入れた華やかなデザインまで多様な選択肢が揃っている。ストラップもメタルブレスレットやレザーストラップが用意されており、シーンや好みに応じて選べるようになっている。特にメッシュブレスレットは、軽量でありながらもエレガントな印象を与え、女性らしい柔らかな雰囲気を演出するデザインとして人気が高い。
また、フィアバの中には、よりジュエリー要素を強調したモデルもあり、文字盤にパールやダイヤモンドをあしらうことで、高級感とエレガンスを兼ね備えた仕上がりとなっている。このようにデザインのバリエーションが豊富であることから、シンプルなデザインを好む女性から、華やかなジュエリーウォッチを求める女性まで、幅広い層に支持されている。
フィアバは、女性のライフスタイルに寄り添う時計として、機能性と優美なデザインを両立させたコレクションとなっている。それでいて手の届きやすい価格帯で展開されているため、初めて高級時計を手にする女性にもおすすめのシリーズだ。シンプルな中に女性らしい優雅さを秘めたフィアバは、モーリス・ラクロアの中でも特にフェミニンな魅力を持つコレクションとして、多くの女性の手首を彩り続けている。
モーリス・ラクロアは、フィアバを通じて、女性向け時計の洗練されたルックスと機能性を追求し続けており、シーンを選ばずに使えるエレガントな腕時計として、今後も多くの女性に愛される存在であり続けるだろう。
モーリス・ラクロアのおすすめモデル3選
最後に、モーリス・ラクロアを初めて購入するというユーザーに向けて、おすすめモデルを3本選んで紹介する。
「アイコン オートマティック デイト 42mm」

自動巻き(Cal.ML115)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SSケース(直径42mm、厚さ11mm)。20気圧防水。34万6500円(税込み)。
モーリス・ラクロアの「アイコン オートマティック デイト 42mm」は、ブランドを代表するアイコン コレクションの中でも特に人気の高いモデルである。1980年代の「カリプソ」をルーツに持ち、現代的に再解釈されたデザインが特徴となっている。ステンレススティール製のケースと一体型ブレスレットを採用し、ポリッシュとサテン仕上げを組み合わせることで洗練された印象を与える。
ムーブメントには自動巻きのCal.ML115を搭載し、安定した精度と信頼性を実現している。42mmのケースサイズは存在感がありながらもバランスが取れており、ビジネスからカジュアルまで幅広いシーンで活躍する。視認性の高いダイアルには、サンブラッシュ仕上げが施され、6つのアームを持つ特徴的なベゼルがデザインのアクセントとなっている。クラシックとモダンが融合したこのモデルは、日常使いから特別なシーンまで幅広く対応し、高級感と実用性を兼ね備えた時計として人気を集めている。
「アイコン オートマティック スケルトン」

自動巻き(Cal.ML135)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SSケース(直径39mm、厚さ11mm)。20気圧防水。58万6300円(税込み)。
「アイコン オートマティック スケルトン」は、ブランドの技術力とデザインセンスを象徴するモデルである。ステンレススティール製のケースと一体型ブレスレットを採用し、ポリッシュとサテン仕上げを組み合わせることで洗練された印象を演出している。特徴的な6つのアームを持つベゼルが個性を際立たせ、アイコン コレクションならではのスポーティーとエレガンスを融合した佇まいもしっかりと踏襲されている。
ムーブメントには、自社製のCal.ML234を搭載し、スケルトン仕様にすることで内部の精密な動きを視覚的に楽しめるようになっている。ダイアルのない大胆なデザインにより、繊細なメカニズムが際立ち、機械式時計の魅力を存分に味わうことができる。42mmのケースサイズは存在感がありながらも快適な装着感を提供し、ビジネスシーンからカジュアルなスタイルまで幅広く対応する。芸術的なデザインと高い実用性を兼ね備えた1本として、多くの時計愛好家に支持されている。
「ポントス S ダイバー」

自動巻き(Cal.ML115)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SSケース(直径42mm、厚さ13mm)。30気圧防水。35万6400円(税込み)。
モーリス・ラクロアの「ポントス S ダイバー」は、クラシックなデザインと本格的なダイバーズウォッチの機能を兼ね備えたモデルだ。200mの防水性能を誇り、ねじ込み式リューズや逆回転防止ベゼルを備えることで、水中でも高い信頼性を発揮する。42mmのケースサイズは、手首にしっかりとフィットし、スポーティーで力強い印象を与えるデザインとなっている。
高精度な自動巻きムーブメントを搭載し、長時間の安定した動作を実現している。視認性の高いインデックスと夜光塗料が施された針により、暗所や水中でも時刻の判読が容易だ。ブレスレットとラバーストラップの両方に対応する仕様で、ダイビングだけでなく日常使いにも適した実用性の高さが魅力となっている。エレガントなデザインとプロフェッショナルな機能を兼ね備えた1本として、幅広いシーンで活躍するモデルである。