フランク ミュラーと「ファイナルファンタジーXVI」によるコラボレーションが実現した。物語の中核を成す召喚獣と、関わりの深い登場人物のモチーフが、「ヴァンガード」に描き出される。
Text by Shin-ichi Sato
Edited by Yuto Hosoda (Chronos-Japan)
[クロノス日本版 2025年5月号掲載記事]
異色のコラボで生まれた「ヴァンガード ファイナルファンタジーXVI」
業界の枠を飛び越えたフランク ミュラーとスクウェア・エニックスの世界的人気ゲーム「ファイナルファンタジーXVI(以下FF16)」による3つのコラボレーションモデルが発表された。

(上)“イフリート”(右)“バハムート”(左)“フェニックス”
業界の枠を飛び越えたフランク ミュラーと世界的人気ゲーム「ファイナルファンタジーXVI」によるコラボレーション。各モデルは、FFシリーズおよび作品中で重要な役割を担う召喚獣にフォーカスし、関わりの深い登場人物と、それらを取り巻くものがテーマとなっている。ベースは「ヴァンガード」であり、その伸びやかな文字盤およびケース形状が、本作の特別なデザインを描き出すキャンバスとして調和している。自動巻き。SSケース(縦53.7×横44mm)。日常生活防水。世界限定各16本。各286万円(税込み)。
本作はフランク ミュラーが続けてきた人生を豊かにする物語のような時計作りと、ファイナルファンタジーシリーズの幻想的な世界観の中で紡がれる物語によって人々の心を引きつけてきたことが呼応して実現した。FF16はシリーズの中でも召喚獣と登場人物のつながりが深く、作品中で重要な役割を担う召喚獣と、関わりの深い登場人物、およびそれらを取り巻くものが各モデルのテーマだ。企画にあたって制約は設けられず、キャラクターデザインを手掛けた髙橋和哉が自由に表現した。細部にわたってFF16の世界観が表現されていることに注目だ。
「ヴァンガード ファイナルファンタジーXVI 〝イフリート〞」は、力強いイフリートの姿と、主人公クライヴのシンボルマーク、そしてクライヴの剣「インヴィクタス」が描かれる。
〝フェニックス〞は召喚獣のフェニックスとクライヴの弟、ジョシュアがモチーフ。フェニックスの卵をモチーフとした背景に、ジョシュアの故郷ロザリア公国の伝承的な模様や象徴となる赤を配し、時計全体で「ロザリアの守護フェニックス」を表現する。
〝バハムート〞は、バハムートと、その力により聖竜騎士団を率いるディオンがモチーフだ。聖竜騎士団の紋章を背景にバハムートが両翼を振り上げた姿がデザインされ、12時位置にはディオンが胸に挿していた飛竜草の花が描かれる。
いずれのモデルもシリーズナンバーにちなんで世界限定16本が用意される。また購入者には、髙橋和哉による描き下ろしアートが付属する。