“手の届くラグジュアリー”をブランドコンセプトに、高品質な腕時計を適正価格で製造してきたフレデリック・コンスタントの2025年新作腕時計をまとめて紹介。同社のタイムレスでクラシカルなデザインを特徴とする「クラシック」シリーズから、永久カレンダー搭載モデルとトゥールビヨン搭載モデルがリリースされている。
「クラシック パーペチュアルカレンダー マニュファクチュール」
“手の届くラグジュアリー”というフレデリック・コンスタントのブランド哲学を体現する永久カレンダー搭載モデル「クラシック パーペチュアルカレンダー マニュファクチュール」が発表された。その名の通り、複雑機構である永久カレンダーが搭載されたモデルである。
フレデリック・コンスタントが初めて永久カレンダー搭載モデルをラインナップしたのは2016年のことだ。このモデルのリリース当時は、“アクセスシブルな永久カレンダー搭載モデル”として話題になったものだ。そして2025年発表の本作には、2016年の初代モデルに搭載されたCal.FC-775の技術仕様やムーブメントの仕上げをアップデートさせた自動巻きムーブメントのCal.FC-776が搭載される。この新しいムーブメントは約72時間と実用的なパワーリザーブを備えていることに加えて、6姿勢での精度調整とテストが行われている。
自動巻き（Cal.FC-776）。26石。2万8800振動／時。パワーリザーブ約72時間。SSケース（直径40mm、厚さ12.1mm）。5気圧防水。予価165万円（税込み）。
ケースは直径40mmへと小型化され、シンプルなラウンドケースと相まってクラシカルでシックな仕立てとなっている。文字盤もクラシカルな印象を生み出すサーモンカラーであり、ソレイユ装飾によって光の反射に表情が生み出されている。12時位置には月表示と閏年表示、3時位置に日付表示、9時位置に曜日表示を備え、各サブダイアルはレコード状の装飾とグラデーションによってコントラストが与えられつつ、本作全体にダイナミズムも加えられている。また、6時位置にはムーンフェイズ表示を備える。
これだけ充実した内容でありながら、本作は165万円（税込み）に抑えられており、“高級時計を手の届く価格で”という哲学を体現していると言えるだろう。
「クラシック トゥールビヨン マニュファクチュール」グリーン文字盤モデル
「クラシック トゥールビヨン マニュファクチュール」にシックなグリーン文字盤モデルが追加された。クラシック トゥールビヨン マニュファクチュールは、2023年にブランド誕生35周年を祝う記念モデルとして初登場している。18Kローズゴールドをケースに用いた初作に続き、ステンレススティールケースでネイビー文字盤のモデルがラインナップされていた。
ここに加わるのが、ステンレススティールケースのグリーン文字盤モデルである。このグリーンは他のモデルでの採用事例もあるシックな色調で、文字盤に施されたソレイユ装飾によって煌びやかさを備えている。文字盤とケースはクラシカルかつシンプルなもので、6時位置に配されたトゥールビヨンの魅力にフォーカスしたデザインだ。
自動巻き（Cal.FC-980）。SSケース（直径39mm、厚さ10.9mm）。5気圧防水。世界限定150本。253万円（税込み）。2025年9月発売予定。
搭載されるムーブメントは、シリコン製ガンギ車とアンクルを採用する自社製ムーブメントのCal.FC-980だ。各所は、ジュネーブ製タイムピースの伝統にのっとり、アングラージュ、ペルラージュ、セルクラージュ仕上げが施されている点が見どころだ。また本作には、トゥールビヨン搭載モデルとしては珍しく、キャリッジに秒針も取り付けられており、秒単位での時間の確認も容易となっている。キャリッジ部分のスケルトナイズは多くのトゥールビヨン搭載モデルに見られるものだが、フレデリック・コンスタントはオープンハートデザインの先駆者であるので、この意匠は同社の軌跡を反映したものと言えるだろう。
