「wena wrist」が提案する機械式腕時計とスマートウォッチの共存

2017.09.15

ソニーの本気度が垣間見えた展示会

「wena wrist」を装備することで、最新のスマートウォッチとしてよみがえった思い出の品々。それぞれの時計がもつエピソードは見ていて心温まるものばかりだ。なお、展示された腕時計は機械式時計からクォーツ時計まで新旧さまざまだが、どれも違和感なくマッチしていた。

 

 トークイベントの後に開催された「おもいでの時計展」は、一般より大切な思い出の詰まった腕時計を集め、その時計に「wena wrist」を装備して現代のスマートウォッチとしてよみがえらせたうえで、展示するというもの。腕時計は本をかたどった専用の台座や、クリアボックスに入れられ、その時計のエピソードとともに飾られていた。祖父の形見や友人からのおみやげ、恋人からのプレゼントなど、展示されている腕時計のどれもが心温まるエピソードをもっていたが、特に目を引いたのがソニーの平井一夫社長が学生時代にアルバイトをして買ったというデジタル時計だ。現在でも平井氏はその時計を「ここぞという勝負」の時に、原点に戻る気持ちで着用しているとのこと。似たような経験、腕時計を持つ方も多いことだろう。しかし、苦労の末に購入しても時間の経過とともに、使用頻度が落ちてしまったという腕時計も少なくないはずだ。そう考えた瞬間、思い出は詰まっているが古くなってもう使っていない腕時計にも、もう一度活躍の機会を与えられるという「wena wrist」が持つコンセプトの尊さに気付くことができた。機械式やクォーツ式の従来の腕時計とも共存可能な「wena wrist」は、スマートウォッチのひとつの在り方を提案したと言える。そんなソニーの本気度がこのアットホームな展示会からひしひしと伝わってきた。

壁一面にも思い出の腕時計は飾られていた。現在、「wena wrist」はSS製ブレスレットのみが販売中だが、この日は12月の発売に先駆けてレザーベルトモデルである「wena wrist leather」を装備した時計も展示された。ブレスレットはラグ幅22mmに対応し、別売りのエンドピースを取り付ければ、18mm、20mmにも対応可能。レザーベルトでは18mm、20mm、22mmのそれぞれに対応するモデルが用意される。なお、レザーベルトでの機能は電子マネーのみに絞られる。

 

「wena wrist」純正ヘッドとの組み合わせ例。今回の展示会やトークイベントでは「wena wrist」を単体で購入をし、好みの時計に合わせることを前提とした話が多かったが、このように時計ヘッド部分とセットでも購入が可能だ。そのバラエティーの多さに驚かされる。

「wena wrist」の分解モデルも展示されていた。最もパーツが集まるのはバックル部だが、それ以外のコマの部分にもパーツが散らばっているのが分かる。実際に使用する際は本来の重量を感じさせないという、重さ分散の鍵はこの構造に隠されている。

 

ブレスレット「WN-WB01S」+ヘッド「WN-WC01W-H」。
「WN-WB01S」スペック:SUS316L製。リチウムイオン電池駆動。連続動作時間約1週間。ラグ幅22mm。IPX5/IPX7の防水性。重量75.8g。Bluetooth4.1 Low Energy準拠。対応OSはiOS 8.0以上、Android 5.0以上。上記ロゴのおサイフケータイ®対応サービスが利用可能。通知機能と活動ログ機能も搭載。3万3880円(税別)。
「WN-WC01W-H」スペック:クォーツ(Cal.0S20)。SUS316L製(直径42mm)。3気圧防水。2万7880円(税別)。
バンド「WC-22E0N/T」+ヘッド「WN-WC02S-H」。
「WC-22E0N/T」スペック:カーフレザーストラップ。ラグ幅22mm。FeliCaモジュールはIPX7の防水性(予定)。重量約10〜12.5g。楽天Edy対応。8380円(税別)。
「WN-WC02S-H」スペック:クォーツ(Cal.0S20)。SUS316L製(直径42mm)。3気圧防水。2万7880円(税別)。

 

タッチ&トライのコーナーも設置されており、試着および電子マネー決済を試してみた。ブレスレットは程よい剛性感があり、手に取った時に感じた重さも実際に装着すると気にならなかった。電子マネー決済もコンビニなどのレジに設置されている読み取り機に手首をかざすだけで簡単。対応する電子マネー規格は「楽天Edy」や「iD」をはじめとするおサイフケータイ対応サービスだ。いちいち鞄やポケットから取り出す手間がかからないというのは、かなり便利。


「wena wrist」製品ページ&おもいでの時計展

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思い出の写真展